吉野北人が主演を務める1月31日(金)公開の映画「遺書、公開。」は、誰もが羨む序列1位の姫山椿が謎の自殺を遂げたことから始まる学級崩壊を描くスクールカースト・サスペンス。姫山の死の真相を探るべく、クラスメイト宛てに書かれた遺書を公開していく。そんな姫山のクラスメイトの1人で、スポーツも勉強もそつなくこなすが、遺書の公開をきっかけに裏の顔が露わになっていく赤崎理人役を演じたのが松井奏。本作が初めての映画出演である松井に、撮影の裏側を直撃インタビューした。
緊張から「教壇の前に立つだけで手が震えた」
――松井さんが初めての映画出演作品で演じたのは、学級崩壊を描くミステリーです。クラスの序列2位の赤崎を演じることになった時の心境から聞かせて下さい。
原作を読んで「この役を演じるの、マジ!?」って思いました(笑)。赤崎は結構、裏表が激しいし、クラスの1番のイケメンという役どころだったので、自分自身とのギャップがある役だなってプレッシャーを感じました。お芝居の経験も少ないので、本読みの前から監督とお話させていただく機会を設けてもらって、2人きりで2時間くらい、いろいろお話しをさせていただきました。
――台本を読み込んで、監督に演技プランを聞いてもらうこともありましたか?
そうですね。台本を読んで、自分の頭の中でどう演じたらいいかたくさん考えたんです。でも、その演技プランでいいのか分からなかったので、どうすれば赤崎になれるのか、いろいろお話を聞いて、すり合わせていった感じです。
――姫山の死後、クラスの全員に自殺した姫山が書いた遺書が机に置かれるストーリーです。松井さんは、生徒の中で1番目に自分宛ての遺書を読み上げる赤崎を演じたので、結構、緊張されたのではないでしょうか。
もうヤバかったです!(笑)。いわゆる順撮りだったので、僕が1発目で、めちゃくちゃ緊張して怖かったので、教壇の前に立つだけで手が震えていました。監督に「大丈夫だよ」って励ましてもらっていましたが、緊張はほぐれず…。
そのシーンが終わった後に少し泣いてしまったんじゃないかな…。監督や俺の隣の席の方たちが、「めっちゃ良かったよ」って言ってくれて、「ううっ…」って安堵の涙を流しました。
――遺書を読むシーンは何テイクも繰り返したのでしょうか?
かなりテイクを重ねました。赤崎は、自殺した姫山の彼氏だけど根がクズなので、どれくらい悲しんでいるのか掴むのが難しかったです。遺書を読んでいるシーンの最初のほうは、監督から「彼女が亡くなって、本当に可哀そうな彼氏を演じてほしい」と言われたので、泣きそうになりながら演じました。
赤崎を演じるにあたって「よこぴーをイメージしました」
――赤崎というキャラクターを演じていて、掴めたなと手ごたえを感じたシーンはありますか。
赤崎の化けの皮が剥がれてからは、楽しかったです。それからのシーンは、緊張から解放されました。監督と「こんな感じにしたいです」って話している時も楽しくて。監督も「それ、面白いね」と採用して下さったのが、花瓶に話しかける場面。そこは自分発信でやりました。
――机をバンバン叩くリアクションが怖かったです。
マジで痛かったです(笑)。恥ずかしいっていう感情を全部捨てて、赤崎としてのリアクションをしました。僕が遺書を読んだり、リアクションしたりするのは最初の方だったので、自分の撮影が終わってから、生徒の皆さんのお芝居を見るという感じだったので、むしろ先にやれて良かった。皆さんのお芝居がすごすぎて、あれを見ちゃったらできなかったですもん(笑)。
――「赤崎は自分と正反対」とコメントされていましたが、赤崎とどんなところが松井さんと違いますか。
赤崎は、クラスでナンバーワンのイケメンで友達も多いし、勉強もできて、スポーツもできる。自分のクラスだけでなく、他のクラスや隣の学校にも友達いる…みたいに社交的な感じのタイプだと捉えています。自分が思い描いたようになると思っているタイプなので、僕と真逆ですね。なので、そういう何でもできる人ってどんな感じなんだろうなと考えました。
――クラスで上位の男子を自分なりにイメージした?
そうですね。周りにはそんな人はいなかったので、メンバーの横原悠毅…よこぴーをイメージしました。赤崎の動じない雰囲気というか、肝が座っている感がよこぴーっぽいので(笑)。