俳優の内田有紀とオダギリジョーが、1月10日に都内で開催された「劇映画 孤独のグルメ」初日舞台あいさつに登場。今作で元夫婦役を務めた2人が、お互いの印象などを語った。
井之頭五郎が日本を飛び出しパリへ！
「劇映画 孤独のグルメ」は、原作・久住昌之氏、作画・谷口ジロー氏によるハードボイルド・グルメ漫画「孤独のグルメ」を映像化した“グルメドキュメンタリードラマの金字塔”の劇場版。シーズン10まで続くテレビシリーズで主演を務める松重豊が、今回は監督・脚本・主演を務め、主人公・井之頭五郎のパリでの奮闘ぶりをパリのグルメと共に描くサバイバルロードムービーだ。
今作で内田は五郎が迷い込む韓国領の島のコミュニティで暮らす女性・志穂を、オダギリは中華ラーメン店「さんせりて」の店主をそれぞれ演じており、元夫婦役だが、直接的な共演シーンはなかったという。
それでも夕景の中で志穂が元夫について語る印象的なシーンもあり、あらためて撮影を振り返って内田は「画面いっぱいの夕陽で皆さんも見ていてその場所に自分たちもいるような気持ちになられた方も多かったと思うんですけど、夕陽の先に彼(店主)を思ってお芝居ができました」と回顧し、「その後ろにぜいたくなことに松重さん演じる五郎さんが優しく包んでくださっていたので、自然と志穂さんになれて、幸せな気持ちでいっぱいでした。本当にありがとうございました」と、笑顔を見せた。
松重、内田＆オダギリの起用に「奇跡のようでした」
それを受け、松重は「この映画をやるときにラブストーリーをちゃんと主軸に入れたいなと。井之頭五郎がどうの、というのではなく夫婦の絆、飲食店もコロナ禍というのが時代としてありましたし、そういうのもラブストーリーとしてちゃんと描きたくて」と吐露し、「それで内田さんとオダギリくんをキャスティングできた時点から僕の頭の中では動いてまして。でも、お二人は共演歴がなかったんですよね。それが本当に奇跡のようでした」と、意外そうに振り返る。
するとオダギリは「そうですね。初めてお会いしたのが、(今から)2、3週間前で…」とこぼすと、松重は「完成披露試写(2024年12月16日開催)で『はじめまして』という話をしていて、それを見ている僕も感動したりして。今日見たお客さんは何か幸せな気持ちになれると思う。東京で出会ったんだなと」としみじみと話し、内田も「本当に希望が見えるような感じで終わらせていただけていましたし、(実際に映像を見て)思い描いていた通りの店主だったから。画面が変わって彼が出てきたときに、『あっ、私の元旦那さんだ』って」とほほ笑み、すかさず松重が「(オダギリ)ご本人はちょっととぼけてますけどね」とイジり、笑いを誘った。
一方、オダギリは内田が元妻役ということについて「同い年の、昔から学生の頃から拝見してましたし、内田有紀さんのことが大好きなと友達とかもいたので。本当にこの間も嫉妬されたところです」と語り、内田は「ありがとうございます。そうですか」と照れ笑いで感謝していた。
なお、舞台あいさつには松重、内田、オダギリの他に磯村勇斗、村田雄浩、韓国の俳優ユ・ジェミョンも参加した。
「劇映画 孤独のグルメ」は、全国公開中。
◆取材・文・撮影=月島勝利(STABLENT)
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