7回
2024/10 訪問
スパイス帝国更なる富国強兵へ
実は一年ぶりだったヤラダモン。
そこまで間隔が開いた感じを覚えなかったのは、いつも明るいマスターの人柄のせいか。
店に入ると、その香りで別世界へ。
店主が一代で創り上げたスパイスの要塞・銀河帝国である。
帝国の主は、当方の好みやら、前回話したトピックを正確に記憶して先回りして動いてくれる。
しばらく来訪していなかった間に、頼もしい新メニューがただでさえ充実のラインナップを豊かにしていた。
沖縄出身のマスターらしく、スパイス沖縄そばが当然のように加えられていた。
沖縄そばといえば、クリアなスープだが、ほぼスープカレーのような見た目にあの硬めの麺が入っている。
一見、大丈夫かな?と思いきや、これが絶妙のコンビネーション。ギリギリのラインでバランスを守っている職人芸の勝利だ。
ムルギーカレーも本来のチキンではなく、沖縄らしくソーキがアレンジされている。スペアリブの新たな楽しみ方だ。
青椒肉絲にインスパイアされた、マトンとピーマンの細切りスパイス炒めは、これまでにない新境地。
これら新メンバーの3品はどれも想像を超えた完成度。
新規開拓を怠らないマスターの努力が、完璧に証明されており、素直に感動するしかない。
主戦力の定番メニューも健在。
グラタン風サグカレーはここに来たら外せない。
何度食べても周期的に味と口当たりを思い出す。
キャベツのパコラ(インド風天ぷら)は、ビールと最高の相性。こんなありふれた食材でこんなにも楽しく美味しい一品が出来るんだ、と感心。
今回、初めてインド産ワインの存在を知った。
舐める程度に味わったが、飲みやすそうな(下戸が言うな!だが)サッパリ風味。
主張が強いスパイス料理は、こういう飲みやすい酒が進みそうな気がする。
本当にドリンクが充実している。
アルコールは言うに及ばず、ソフトドリンクまで
多岐にわたる。いつものコースだが、軽くビールの後は、さんぴん茶、最後は温かいマサラティーで締め括る。
本当に隅々まで、スパイス世界は完成度は高まっていた。更なる充実を目指して、主は今日も新兵開拓に心血を注いでいる。
2024/10/17 更新
2023/05 訪問
定期的に食べたくなる
再度訪問してしまいました。
やはり、スパイスって常習性があるのでしょうか。
毎回リピートしたくなるメニューは、サグーグラタンと野菜のスパイス焼き。
スパイスが野菜本来の甘味や旨さを引き立てる役目が有るということを、改めて実感しました。
今回はマスター自慢のカウンター上のスパイスコレクションをじっくり堪能しました。
中には初めて存在を知るスパイスも。
それにしても今夜は満席な上に回転率が激しかった。
自分らは飲み放題でダラダラ3時間ほどお邪魔したのですが、その間に勤め帰りと思しき集団が三回転くらいしていました。おそらく皆んなスパイスの虜にされたリピーターさんたちだとお見受けしました。
2023/05/13 更新
来店するたびに、マスターの新しい試みが楽しめる。
南アジアから沖縄までカバーしてきたマスターの創作アイディアは、今回、四川料理を取り込もうとしていた。
特製スパイシー麻婆茄子。
元から辛いもの同士の親和性で、上手く出来ていて当たり前だけど『美味く』創るのは至難の業だったのではなかろうか。
麻婆豆腐や麻婆茄子は、やはり白飯の友。
我を忘れてぶっかけご飯をかき込んでしまう、安定のいつもの味に持っていくには、どうしても化調の力を借りざるを得ないというか。
マスターの手にかかると、本当にインドと中国の中間くらいにある架空の国の名物料理みたいに仕上がるから不思議だ。
決して街中華の味でも、遠すぎるスパイス風味でもなく、味わいながらご飯も欲しくなるというか。
レギュラーの逸品たちももちろん健在。
ほうれん草とチーズのスパイシーグラタンもキャベツの天ぷら・パコラもいくらでも食べられてしまいそうな蠱惑的オーラを絶賛放電中。
飲めなくてもビールが欲しくなるラインナップである。
マスターが沖縄人だけあって、ドリンク類も、泡盛、シークワーサーサワーと、取り揃えてある。
すっかり人が減った街・赤坂。週末だとゴーストタウンみたいになっている。
そんな寒風が吹き荒ぶ赤坂の夜を、明るくポジティブに過ごせたのだった。