8回
2022/07 訪問
2022.07 あざみ野 馳走きむら 懐石
お祝い事などにかこつけてたまの贅沢をさせて頂いているあざみ野の「馳走きむら」。ランチのメニューが変わったとの話は知っていたんですが、その後初めて行く機会がありました。
お昼のメニューが2種類の「懐石」に変わり、なかなか手の出にくいこの金額に・・・それでも週末の予約は数ヶ月先になる人気は変わらず。この日はちょっと気が引けて7,000円の方の懐石を頂きました。
1品目はとうもろこしのとうふ。
一見玉子豆腐のようにも見えますが、ねっとりとした食感の中にしっかりととうもろこしの旨味や甘みが感じられ、とうもろこし好きとしては初めての経験で非常に印象的でした。上に添えられている国産キャビアも良いアクセントになっていましたしね。
2品目はうざく。
ちょうど暑くなってきた時期にピッタリ。鰻は皮がパリッとしたタイプで、細かく包丁が入ったきゅうりの食感と良い対比になってサクサクぱりぱりと涼し気な感じ。軽い酸味と鰻の脂分がマッチしてこれまた美味でした。
椀物はこんなお椀でサーブされました。なんか高級に見えたのでまずお椀だけのショットを(^_^;)
中身は海老しんじょう、じゅんさい、子メロン。
熱々ではなく適度な温度にしてくれてたのが流石だなと。海老しんじょうはふわふわではなく適度な固さで海老の旨味がしっかり感じられ、じゅんさいが良い食感のアクセントになってましたね。子メロンは言われなければ普通のウリとしか思わなかったと思いますが。
お造りは佐渡のメジマグロ&千葉のだるまいか。
メジマグロは魚体が本マグロクラスのものだそうで、ちょうど赤身から中トロに変わるような当たりの部位なのかなと思えましたが、そのバランスが絶妙。
だるまいかは歯を入れた時のクキっという歯ごたえと噛んだ後のネットリ感が美味しかったですね。
こちらは京都の久世茄子と高野豆腐の炊き合わせ。
久世茄子は京都の南の方で栽培されているもので、関東ではなかなか手に入らないんだそうです。茄子と高野豆腐がそれぞれの旨味をしっかりと吸って噛んだ時にじゅわっと美味しい汁が出て来たのがいまでも思い出されます。
若鮎の唐揚げとモロッコインゲンのごま和え。
余りにもおいしそうで撮影前に箸を付けてしまいました・・・(T_T) 実際にはインゲンがもう一切れあり、骨せんべいももう少し長かったです。写真には写っていませんが裏側には頭もカリッと揚げられていました。
骨せんべいや頭はパリパリで違和感なく頂けましたし、身はふんわりとしてワタの苦みや添えられているたでおろし(たでと大根おろしだそうです。人生で初かも)のピリッとした軽い辛みが相まって人生で一番おいしい鮎だったかと思います。もちろん身の部分にも気になるような小骨などは皆無でしたしね。
こちらは稲庭うどん。うどんの中でも腰が強い種類かと思います。個人的には好きなうどんなのであっという間に頂いてしまいました。
デザートは杏仁豆腐と桃のコンポート。清涼感のあるガラスの器も映えますね。
甘すぎずさっぱりと頂けました。中に皮をむいたデラウェアがいくつか入っていましたが、手でひとつづつ剥いているんだそうです。
食事中のお茶はほうじ茶でしたが、最後には濃厚な煎茶を頂きました。
およそ1時間半の懐石料理で、多少の待ち時間こそあったもののアッという間&ぺろりと平らげてしまいました。7,000円は流石にそうそう手が出ませんが、また何か理由を付けて頂きたいですねぇ
2022/10/30 更新
2021/11 訪問
2021.11 あざみ野 馳走きむら 月替わりランチ 葵
お祝い事があるとそれにかこつけて食事に行くことがあるあざみ野の馳走きむら。緊急事態宣言明けの2021年秋にもランチを頂いてきました。例によって葵コース、税抜き4,000円です。
前菜は蟹ととほうれん草のゼリー寄せ。
蟹の味がしっかり感じられ、ほうれん草も筋張っておらずに出しの味がしっかりしたゼリーと合わさって、涼しくなり始めた時期の冷たい1品でしたが、違和感なく頂けました。
お椀ものは海老芋と湯葉の白味噌仕立て。
なかなか冷めなかったので猫舌には危険な香りがしましたが、白味噌が温かく体に染み入る感じがうれしかったですね。海老芋も入っているので食べ応えもありましたし。
お造りは氷見のブリ、淡路島のしめ鯖とスミイカ。
ブリは赤身も脂身も食べてほしいとのことで大きなキッツケになっていました。しめ鯖はお酢の刺激がほとんど感じられない柔らかなしめ方で、臭みも感じられないものになっていたかと。確か前回も頂いたような気がしますが。スミイカは歯を入れた時の適度な歯ごたえとその後のねっとりとした北韓が絶妙でしたね。
お食事はこんな感じ。焼き物はさわら、紅あずまの天ぷら北海道の仙鳳趾産牡蠣の南蛮漬けなどなど・・・
何を頂いても間違いなく美味しいんですが、一番印象的だったのは牡蠣の南蛮漬けでしょうか。適度に締まった身と柔らかい酢の味が食欲をそそりました。「仙鳳趾」は地名すら知りませんでしたが、厚岸の対岸あたりですね。
あ、そういえば紅あずまの天ぷらは塩が結構強く感じられましたが、材料の甘みとマッチさせていたんでしょうかね。
デザートは黒ごまのプリン。
黒ゴマソース?が下に敷かれていて、プリン部分にも小さくなったナッツ?がちりばめられていて良い食感になっていてこれまた美味でした。
お値段もそれなりなのでたまにしかいけませんが、いつ行っても期待に違わぬ味なのでついリピートしてしまいます。特に週末はなかなか予約も取れないんですけどね〜
記事URL:http://blog.livedoor.jp/kazumitsuzuka/archives/51986259.html
2022/02/26 更新
2020/10 訪問
2020.10 あざみ野 馳走きむら 月替わりランチ 葵
最近お気に入りになっているあざみ野の「馳走きむら」。少し前の話ですが10月にも訪問して葵ランチを頂いてきました。
特に変わったことはありませんがカウンター席の様子。
先付けはいくらの醤油漬け、叩き長芋のジュレ掛け。黒い部分はほうれん草としいたけ。しいたけは苦手なので連れにパスしましたが、既に温かいものが欲しい気温だったので、2品目が際立ったかなと。
その2品目は鰆の粟蒸し。以前も頂いたことがありますが、出汁の香りがふんわりと香り、「もち粟」という種類の、もっちりっとした粟がボリューム感も出してくれる温かい1品でした。猫舌なので餡で火傷しないように注意しましたが(^_^;)
お造りは鹿児島産の鰹たたき、平塚のしめ鯖、勝浦の金目鯛。
しめ鯖は一般的なそれと違って軽くしめられていたようで非常にまろやかで、鯖の味がしっかり感じられる今まで食べたことが無いようなものでした。鰹のたたきも火の入れ具合が完璧なのか、身の部分のねっとりとした柔らかさが絶妙でした。
あ、鰆も平塚のものだそうですが、平塚は近隣の他の港と違って当日朝上がったものが当日中に手に入るんだそうです。
お食事はこんな感じ。舞茸と蓮根の炊き込みごはん、銀ダラの信州味噌焼、こんにゃくの酢漬け、高野豆腐、さつまいもの天ぷら(シルクスイート)、海老と紫蘇の天ぷら、春菊の白和え、姫さざえという感じ。
印象的だったのは海老と紫蘇の天ぷらですかね。海老の甘みと紫蘇(多分梅肉も少々)が上手くマッチして衣のサクサク感と相まって美味でしたね〜
初めて頂いたのがこんにゃくの酢漬け(上の写真で左端中段)。こんな味になるんだぁなと。銀鱈などしっかり脂を感じるのでいい箸休めですかね。
あ、あと炊き込みご飯は舞茸も蓮根も好物ということもあって非常に美味しく感じられました。おかわりも進めて頂いたので遠慮なく頂戴しましたけどね〜
デザートは栗のプリン。マイルドかつクリーミーで美味。もう少し量が欲しかったかなぁ
ランチととしてはそれなりに高価ですが、いつ行ってもお値段に見合ったお料理を頂けると思います。相変わらず予約も取りにくいんですが、また再訪したいですね〜
記事URL:http://blog.livedoor.jp/kazumitsuzuka/archives/51957620.html
2020/12/20 更新
2020/07 訪問
2020.07 あざみ野 馳走きむら 月替わりランチ 葵
久しぶりにあざみ野の馳走きむらに行ってきました。
今まで夏に行ったことはないんですが、7月だったので夏らしいお料理を頂けるかなと。折角の機会なのでお造りの付いた4,000円/人の葵です。
この日はテーブル席に通して頂きました。カウンター席にはまだ人が入っていませんが、その時の雰囲気を。
先付けはあさり、なす、モロヘイヤ、ゆばの小鉢。ジュレっぽいのはあさりのダシのゼリーです。あさりの香りが感じられて良い感じでした。
次は夏野菜の小鍋仕立て。スープの立ち位置になるんでしょうか? スープにとろみがありかつグツグツと煮えているこのお料理は猫舌の‘み’には危険極まりないので少し冷めるのを待ってから頂きましたが、煮崩れすうようなこともなくヤングコーンや冬瓜のシャキシャキした食感が美味でした。
お造り。この日は山口産のだるまいか、宮城産のまこがれい、利尻うに。
藻塩もついていたので塩中心に頂きましたが、特にだるまいかの適度に歯を押し返してくる食感が小気味よかったですね。
お食事はこんな感じ。
ご飯の上に載っているのは自家製のちりめん山椒。辛すぎたり固すぎたりすることがなく、文字通りご飯が進む味でした。
焼き物は珍しいアブラボウズの味噌漬け、鱧天ぷら、鮎の柔らか煮、笹の中身は穴子寿司、もろこいんげんになす、豆腐のオクラ乗せ、白和えはアボカド・トマト・ホタテ・・・という感じ。
アブラボウズは初めて食べたような気がしますが、凄く脂ののった鱈とかそんな印象。味噌が上手く利いているのか脂っこさを感じませんでした。
一番印象的だったのは鱧の天ぷら。鱧は個人的に好きなんですが、骨切りしてもどうしても食感が気になってしまうところ、骨は全くと言っていいほど感じなかったんですよね。今まで頂いた鱧の中で一番美味しかったかと。
デザートは桃のゼリー。上には桃のソルベとぶどう(デラウェア)が乗っていて涼しげな感じでした。ゼリーも果肉がしっかりと入っていて、ゼリーというよりは桃の果肉を固めたような感じでしたね。
夏のコースということもあって器も涼しげな感じにまとまっていて、久しぶりだったこともあってか想像以上に美味しく頂けました。足しげく通えるようなお値段ではありませんが、それだけの価値のあるコースだと思います。
記事URL:http://blog.livedoor.jp/kazumitsuzuka/archives/51952256.html
2020/09/22 更新
2020/02 訪問
2020.01 あざみ野 馳走きむら 月替わりランチ 葵
前回訪問から少し間が空きましたが、またあざみ野の馳走きむらで葵ランチコースを頂いてきました。訪問は2月の上旬だったんですが、メニュー的には1月のそれになるんだそうです。
子上がりの壁に掛かっていた扇子。1月=年初の金なのかは不明ですが、雰囲気はありますね。
前菜はホタテと寒中タケノコの黄身酢あん。
ホタテとタケノコの食感が意外と近くてびっくり。一緒に口に入れると違和感なく混ざり合ってくれました。
2品目は鰆の粟むし。
ダシがたっぷり利いた餡とお餅のようにねっとりとした粟、意外とたっぷりと入っていた鰆とアクセント的なゆり根が口の中で一緒になってくれて、初めて食べる味だなぁと。鰆と粟、餡の口に運ぶバランスが少し偏ってしまうことがありましたけどね(^_^;)
お造りは島根県産の寒ぶり、北海道根室産のうに、確か鹿児島県産の赤貝。お正月のおめでたい鶴のお皿なんだそうです。
寒ぶりは脂の乗り方が適度で美味。脂ぎってべたべたということもなく、脂が少ない訳でもなく・・・歯触りも含めてなかなかお目に掛かれない代物だなと。ぶりというと氷見とかそっちを連想しますが、同じ日本海ですしね。
赤貝も身が分厚いわりに固いようなこともなく、ちょうどいい塩梅の食感でした。貝類はそれほど好きではないんですが、このレベルならまた頂きたいと思えました。
お食事はこんな感じ。魚は鯛、お肉は鶏、半熟卵に湯葉、柿クリームチーズ(これは以前にも頂いたことがあります)などなど。その中でも印象的だったものを挙げると・・・
まず「ごぼうの漬け揚げ」は味がしっかりしていて、ごぼうとは思えない柔らかさでびっくりするほどでした。
小さな器に入れられていた「なまこ酢」は千葉県産あかなまこだそうですが、歯ごたえが絶妙。なまこってぶにょぶにょのイメージが強いんですが、程よく歯を押し返してくるものの全く固くなかったなと。
味噌汁はあおさのりだったと思いますが、香りが立って良い感じでした。
この日のメインと思われるのは宮城県産カキフライ。半分にカットされていたんですが、身が大きくしてシッカリとしまっているのでカットした部分から中身が漏れ出すようなことがなく、食べるとやや強めに揚げられているようでカリッとした食感の衣と旨味たっぷりの身が良いコントラストになった上、刻んだ漬物?を混ぜ込んだと思われるやや酸味のあるソースが絡んで非常に印象的でした。こんなカキフライは食べたことがないと思えるほどでしたね。
そしてデザートは「苺のゼリー寄せ」。品種も聞いたような気がしますが失念。なんとか姫だったような気がしますが失念してしまいました・・・
ご飯を頂いた後のいちごの適度な酸味と甘みが口の中をさっぱりさせてくれました。カスダートクリームも載せられていたので、単純に夏の食べ物っぽくも感じませんでした。
税抜きで4,000円と‘み’が食べるものの中ではかなり贅沢なコースですが、美味しくないと思えるようなものは一切なく、食べ終わった後にまた来たいなぁと純粋に感じられる数少ないお店だったりするので、また何か月か後に訪問したいと思います。
記事URL:http://blog.livedoor.jp/kazumitsuzuka/archives/51940992.html
2020/03/01 更新
2018/12 訪問
2018.12 あざみ野 馳走きむら 月替わりランチ 葵
以前ここで紹介したあざみ野の「馳走きむら」。家族でのお祝い事を兼ねて再訪しました。この時も4,000円の葵をチョイスしています。
3名だったこともあってか、この日は奥の小上がりに通して頂きました。
あ、この先の料理の画像は前回同様記憶に近い感じでややアンダー目にしてあります。
先付けは「リンゴと柿、水前寺海苔の白和え」。甘いのか塩辛いのか微妙な食べ物はあまり好きではないんですが、小さく角切りになったリンゴの食感と爽やかな甘さが良い感じでした。水前寺海苔のしゃきしゃきしながらねっとりもしている食感も手伝って面白い味だったかと。
海老芋の蟹あんかけ。海老芋の身の部分のねっとり感とあんかけが混ざり合って美味。芋の皮の部分のカリッとした部分のアクセントになっていました。
お造りはぶり、いか、平目、うに。ブリは富山産でうには北海道産だったかな? 全て美味しいと思えましたが、いかを噛んだ時の歯の入り方が適度な弾力と言うかサクッとすらしているようで感動的でした。
お食事はこんな感じ。
焼き魚はさわら、帆立と長ネギのマリネ、粟麩とカブの柚子味噌、海老湯葉衣あげ、ごぼうの巻き揚げ・・・という感じ。1品1品がしっかり丁寧に作られていてどれも美味。特に印象的だったのはごぼうが物凄く柔らかかったところでしょうか。
ちなみに赤いゼリー?のようなものは柿チーズ。干し柿でチーズを巻いたものですが、恐る恐る口に入れてみると予想外にマッチしていてビックリしましたね。
なめこの味噌汁も出汁がしっかり効いていて旨味タップリ。これぞ味噌汁といった印象でしたね。
デザートはみかんのプリン。柑橘類と乳=固まってしまうと勝手に連想してしまいますが、そんなこともなく滑らかなプリンにみかんの軽い酸味が良いアクセントになっていましたね。
初回に訪問した時ほどの感動はありませんでしたが、期待通りのお料理と言うかお仕事を見せて頂きました。
なかなか予約が取れないお店なんですが、少し待ってでも予約して行ってみる価値があると思います。
そうそう、‘み’が撮影していたら、以前のメニューと被ったりしないようにする意味でお店でもお客さんがアップした写真などをチェックすることがあるなんてお話を聞けました。このエントリも何時か見て頂けるんでしょうかね(^_^;)
記事URL:http://blog.livedoor.jp/kazumitsuzuka/archives/51901625.html
2019/02/09 更新
2018/07 訪問
あざみ野 馳走きむら 月替わりランチ けやき&葵
近場で予約が取れないと聞くことが多いあざみ野の「馳走きむら」。ミシュランの2つ星なんだそうで当たり前かも知れませんが、先日嫁さんが予約を取ったとのことで、ランチに行ってきました。
実際は1人都合がつかなくなってしまった結果の代打なんですけどね。
お店の外観。一見すると料理屋さんとは分かり難いですね。あざみ野駅から5分程度でしょうか。
駐車スペースも2台分あったようですが、流石に怖いので車は使いませんでしたが。
店外に出ていたメニュー。とは言え全て予約必須のようですけどね。
店内の様子。決して広くはありませんが、この日も‘み’達を入れて同時に入店していたのは最大で4組10人強だったように思います。
この日頂いたのは月替わりランチ。「けやき」が3,000円、「葵」が4,000円ですが、お造りの有無のみが差とのとことで、1人前ずつ頂きました。
ちなみにご主人は京都で修行して実家近くに戻ってお店を開いたそうですが、必ずしも京料理と言われるのは嬉しくないんだとか。
あ、お料理の画像はややアンダーですが、店内も薄暗い落ち着いた照明だったので記憶色(というか記憶している明るさ)に近いイメージにしてます。
まずは先付け。焼き茄子の寄せ豆腐。
のっけから食べたのことのないお料理。焼き茄子をゼラチンと寒天で固めているんだそうで、香ばしさがありました。上に乗っているのはイチジクと鱧の子の塩漬けだそうで、良いアクセントになっていました。
次に冬瓜の蟹あんかけ。
蓋を開けた時にふわっと香り、匙で切れるものの適度な固さを残す冬瓜が美味。冬瓜ってこんなに美味しかったんですねぇ
葵にのみついているお造り。伊豆諸島のひらまさ、岩手県のマツカワガレイ、いか、うに(いかとうには産地失念)。
薄作りながらコリコリとしたカレイの食感から新鮮なのは良く分かりましたが、脂の載ったヒラマサが印象的でした。キッツケが立っているというか、良いお刺身はこんな舌触りなんだなぁと。
そしてお食事。
銀だらの味噌焼き、あゆ煮浸し、鱧の天ぷら、チーズとうふ、寄せもずく、椎茸とひまわりの種の白和え、穴子寿司などなど・・・
ちなみに嫁さんはアレルゲン対応でメニューを少し変えて貰ったので、フルーツトマトとじゅんさいのジュレが入っていました。
どれも素直に美味しいと思えました。ご飯はお代わりOKとのことでしたが、ゆっくりじっくりお料理を味わってしまいました。‘み’は実は椎茸とかぼちゃの煮物が苦手なんですが、全く嫌な感じがせずに食べられてしまったのにビックリしたほどなんですよね。
お味噌汁。出汁がしっかり効いていて味噌と言うより出し汁かと思う程旨味満載でした。
デザートは杏仁豆腐と桃のコンポート。既製品にはない柔らかい味の杏仁豆腐でしたね。上に掛かっているソルベ(カキ氷?)もしっかり桃が感じられ、甘すぎずに美味しかったですね。
お店の人も気さくに話しかけてくれ、お祝い事だった他のお客さんとのやり取りを耳にしてもお客さん一人ひとりをしっかり見ているなぁという印象。有名店でも上から目線だったりすることもなく、料理に関する質問にも嫌な顔一つせずに答えていて凄く良い印象でした。
たまに料理人さんのお料理を「仕事」と呼んだりすることがありますが、きむらの料理は全てが美味しいと思えるもので、まさに良い意味での「仕事」なんだなぁと妙に納得してしまいました。
近場にこんなお店があったとは正直びっくり。簡単に予約は取れないですし、お値段もそこそこしますが、十分その価値はあると思います。何かのお祝い事の時などに再訪したいですね〜
記事URL:http://blog.livedoor.jp/kazumitsuzuka/archives/51891675.html
2018/11/03 更新
ナンダカンダ理由を付けて贅沢をしてしまっているあざみ野の馳走きむら。ここで紹介したようにランチのメニューが変わってから2度目の訪問と相成りました。
なかなか10,000円の懐石には手が出ないので今回も7,000円の懐石ですが。
まずは柿と粟麩の白和え。
説明を頂いた時には「柿」ではなく「牡蠣」だと思ったんですが、果物の方が正解でした。個人的には果物がこうやって使われるのはあまり好きではないんですが、白和え自体に軽い酸味があり、粟麩のもちもちした食感と柿の自然な甘味が組み合わさって全く違和感なく、新しい味として頂けました。
2品目は料理名が分かりませんでしたが、こんな器に入ったもの。
渡り蟹、銀杏、くりの柔らかい餡の下に多分ご飯が軽く敷かれていましたが、その銀杏が今まで食べたことのないような大きなサイズで印象的でした。少し肌寒くなり始めた時期だったので、温かい料理は沁みましたね。
お造りは銚子のバチマグロ、千葉のだるまいか。
ばちまぐろは普段あまり使わないそうですが、今回は旨味が強いものが手に入ったんだそうです。そういわれるとネットリとした食感と旨味が確かに感じられたような気がします。だるまいかの方は思っていた以上に柔らかかったですね。
焼き物は新潟のさわらの幽庵焼き。手前の白いものはクリームチーズ豆腐。
幽庵焼きはほとんど頂いた記憶がないお料理でしたが、さわらの癖のない味に良く合っているなぁと。クリームチーズ豆腐はその名称がピッタリで、デザートのような軽い甘みが面白かったですね。
天ぷらは山形のまいたけとシルクスイート。
舞茸の天ぷらは好物でなんですが、これだけ大きな塊ながらしっかり中までサクッとした天ぷらは初めて頂きました。逆にサツマイモは水分泥棒なので得意ではないんですが、これは薄い衣がサクサクしてお芋の部分はホクホク。美味しく頂けたなと。
酢の物は車海老とあわび茸。
天ぷらの油をすっきりとさせるとのことでこのタイミングなんだそうです。あわび茸もあわびもあまり頂く機会がありませんが、大根おろしも相まって確かにさっぱりしました。いくらの醤油漬けが良いアクセントになっていたかと。
ご飯はすっぽん雑炊。
コラーゲンたっぷりとのことでサーブ頂きましたが、すっぽんの身は細かくカットされていて骨から身をはがすようなこともなく、スプーンでパクパク頂いてしまいました。確かにすっぽんはプルプルでしたね〜 あ、‘み’はお酒を飲まないこともあってか、すっぽんの臭い消し?に使っていつと思われるお酒の匂いがちょっと気になりましたが(確証はありませんが)、大勢に影響はないかなと。
デザートは栗のババロア。上に乗った黒い部分はコーヒーゼリー。
ババロアを頂いたのは随分久しぶりですが、栗ババロア部分は栗の香ばしさがしっかり感じられつつ甘味もしっかり。コーヒーゼリーは固めで苦味が強めだったので良いアクセントになっていました。
食事中はほうじ茶を冷めるたびにどんどんサーブ頂きましたが、食後は煎茶。
概ね2時間ほど、美味しい懐石料理を堪能させて頂きました。メニューが変わってお値段的にますます行きにくくなってしまいましたが、また何か理由を付けて訪問したいと思います。