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味のパラディーソ(楽園)を探す旅
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Y・Tパラディーソ (男性・神奈川県) 認証済
この口コミは、Y・Tパラディーソさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
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1回
昼の点数:4.5
2017/08 訪問
分野を越えてリスペクトしたい
小田急線で勤務地に向かうワイフが上りの電車内で幼い『ともだち』ができたという話は早くから聞いていました。母親と幼い子ども2人の姿に思わず微笑み、声をかけたことがきっかけで親しくなったこの家族の旦那さんが『イチリン ハナレ』の料理長だったという経緯です。「是非いらしてください。」という若いお母さん(シェフの奥方)の言葉に甘え、機会をうかがっていたところ機会はやってきました。真夏の昼前、気温は既に35℃越えの強い日差しの中を鎌倉の裏駅から10分以上歩いて汗だくになり、ようやく辿り着いた住宅街の緩い坂道の一角。あまりの静けさに、『本当に料理屋があるのか、道を間違えたんじゃないか』と自分を疑いながら見あげると門扉に暖簾が掛けられる時間だったようで、お店の従業員が表に出て来ました。そこは、かつて名のある名士がお住まいになっていたのであろう、和風のお庭がある屋敷の改造店舗であります。「どうぞ、お暑いので中でお待ちください。」と、丁寧なご案内をいただきました。ワイフ方の親族の若夫婦と我家の夫婦&次男坊の3人、合計5人で会食の予約ができたのは8月半ばの炎天下の週末昼のことでした。ワイフの幼い『ともだち』のパパが腕を振るっているという店は、普段の我家が行きつけないレベルの中華会席とも言うべき分野の料理店です。元々築地にあった本店『東京チャイニーズ 一凛』から、新たに鎌倉に照準をあて、このお屋敷街に居を構えることとなった詳しい経緯は、他のレビュアーさんにお任せするとしましょう。さて、この日にお願いしたランチ献立の内容は下記の通りです。 * ライチ/ミディトマト/はちみつ トマトとは思えない! まるで高級フルーツのミニコンポート。 * 雲丹プリン もう一度巡り合いたい、至福の前菜。 * よだれ鶏 香味ソースが劇的にウマイ。どんな調合によってこの味に至るのか! * (よだれ鶏のソース)に つける餃子 大きな焼き餃子が一つ。よだれ鶏の香味ソースに浮かぶ辣油と相性バッチリ。 餡がギッシリ詰まっている。・・・結果的には一つで十分な満足感。 * スルメイカ/米/山椒 イカスミ・リゾット状の中華仕立て。絶妙な、しかし角が立たない味付け。 * 唐辛子/四川山椒/スペアリブ ここまで柔らかく仕上げた肉がスパイスの刺激を伴って「もっと食べたい」と思わせる。 * 毛蟹の春捲 お見事! 文句は何もありません。 * 黒酢/夏野菜 炎天下のこの日の為のメニューだったのではないかと思わせる。 * 酸辣湯麺 予想していたよりずっと優しい酸味、スープまで全部飲み干してしまった。 * 夏祭りの定番 「夏祭りの定番って何だと思う」というクイズ大会が始まってしまった。 やれ、綿菓子状に盛り付けたフルーツだ、いや果実に飴を絡めたリンゴ飴っぽいものだ、 サプライズでチョコバナナだったりして(笑)などと言い合う。 結果的には受けネライで言ったバナナとチョコレートにナッツをあしらった一皿だった。 でも、凄く上品! * 茶菓子 中国茶とともに楽しみました。 * 紹興酒、ビール、ワイン、ノンアルコールビア、中国茶等々。どの料理にも、素材と調理法に素人では解らない捻りと拘りがあるのですが、味わってみると見事に納得するしかない美味しさがあります。これは、まるでフレンチなのか、和の演出なのか全てに混合した良さを見せてくれます。盛り付ける器についても同様、和の個室で食す客人の目を楽しませてくれます。若夫婦と会話しながら食事を進めていたのですが、出される料理にいちいちこれはどうなっているんだ、きっとこうに違いない、などと勝手な憶測混じりの感想を述べ合っていました。この店に出会って、中華(四川)料理の概念は完全に覆されてしまいました。こう言っては語弊があるかも知れませんが、大陸の料理はどこか大雑把で、時に野蛮さも含めた美味さが決め手なんだろうと漠然と思い込んでいたのですが、ここのは全く違います。料理の提供のあり方が会席フルコース風だったということもありますが、多人数の胃袋を満たすレベルの中華の調理とは根本的に違うのは当然です。この店の料理を味わうと、シェフが日々異なる献立を組み立てるプロの識見と彼の素材研究に思いを馳せることができましょう。常に現状に満足しないシェフの研鑚の姿勢には脱帽いたします。デザートを食べている頃、仕事が一段落した斉藤宏文シェフは部屋を訪ねてきてくれました。料理の話、シェフの幼いお子様達=『ワイフのともだち』の話、よくできた奥方の話、ほとんどワイフが一人で主導して会話させていただきました。シェフは、客人からこの地区の注目すべき店の情報を知りたがっていました。これ程の評価を受けながら、尚それでも他所から学ぼうという心意気です。気が付けば、入店して既に3時間余りが過ぎていました。我々5人は、心も体も十二分に満足してお店の元邸宅のお庭を見せてもらった後、退店しました。ご馳走様でした。きっと、また来ますよ。
2017/09/27 更新
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夜10時以降入店OK
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貸切可
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食べ放題
子供可
ペット可
クーポン
テイクアウト
家族・子供と
デート
女子会
合コン
大人数の宴会
接待
一人で入りやすい
知人・友人と
禁煙 分煙を含む
喫煙可
ワインあり
日本酒あり
焼酎あり
オシャレな空間
カップルシート
カウンター席
ソファー席
座敷
小田急線で勤務地に向かうワイフが上りの電車内で幼い『ともだち』ができたという話は早くから
聞いていました。
母親と幼い子ども2人の姿に思わず微笑み、声をかけたことがきっかけで親しくなったこの家族の
旦那さんが『イチリン ハナレ』の料理長だったという経緯です。
「是非いらしてください。」という若いお母さん(シェフの奥方)の言葉に甘え、機会をうかがって
いたところ機会はやってきました。
真夏の昼前、気温は既に35℃越えの強い日差しの中を鎌倉の裏駅から10分以上歩いて汗だくになり、
ようやく辿り着いた住宅街の緩い坂道の一角。
あまりの静けさに、『本当に料理屋があるのか、道を間違えたんじゃないか』と自分を疑いながら
見あげると門扉に暖簾が掛けられる時間だったようで、お店の従業員が表に出て来ました。
そこは、かつて名のある名士がお住まいになっていたのであろう、和風のお庭がある屋敷の改造店舗
であります。
「どうぞ、お暑いので中でお待ちください。」と、丁寧なご案内をいただきました。
ワイフ方の親族の若夫婦と我家の夫婦&次男坊の3人、合計5人で会食の予約ができたのは8月半ば
の炎天下の週末昼のことでした。
ワイフの幼い『ともだち』のパパが腕を振るっているという店は、普段の我家が行きつけないレベル
の中華会席とも言うべき分野の料理店です。
元々築地にあった本店『東京チャイニーズ 一凛』から、新たに鎌倉に照準をあて、このお屋敷街に
居を構えることとなった詳しい経緯は、他のレビュアーさんにお任せするとしましょう。
さて、この日にお願いしたランチ献立の内容は下記の通りです。
* ライチ/ミディトマト/はちみつ
トマトとは思えない! まるで高級フルーツのミニコンポート。
* 雲丹プリン
もう一度巡り合いたい、至福の前菜。
* よだれ鶏
香味ソースが劇的にウマイ。どんな調合によってこの味に至るのか!
* (よだれ鶏のソース)に つける餃子
大きな焼き餃子が一つ。よだれ鶏の香味ソースに浮かぶ辣油と相性バッチリ。
餡がギッシリ詰まっている。・・・結果的には一つで十分な満足感。
* スルメイカ/米/山椒
イカスミ・リゾット状の中華仕立て。絶妙な、しかし角が立たない味付け。
* 唐辛子/四川山椒/スペアリブ
ここまで柔らかく仕上げた肉がスパイスの刺激を伴って「もっと食べたい」と思わせる。
* 毛蟹の春捲
お見事! 文句は何もありません。
* 黒酢/夏野菜
炎天下のこの日の為のメニューだったのではないかと思わせる。
* 酸辣湯麺
予想していたよりずっと優しい酸味、スープまで全部飲み干してしまった。
* 夏祭りの定番
「夏祭りの定番って何だと思う」というクイズ大会が始まってしまった。
やれ、綿菓子状に盛り付けたフルーツだ、いや果実に飴を絡めたリンゴ飴っぽいものだ、
サプライズでチョコバナナだったりして(笑)などと言い合う。
結果的には受けネライで言ったバナナとチョコレートにナッツをあしらった一皿だった。
でも、凄く上品!
* 茶菓子
中国茶とともに楽しみました。
* 紹興酒、ビール、ワイン、ノンアルコールビア、中国茶等々。
どの料理にも、素材と調理法に素人では解らない捻りと拘りがあるのですが、味わってみると見事に
納得するしかない美味しさがあります。
これは、まるでフレンチなのか、和の演出なのか全てに混合した良さを見せてくれます。
盛り付ける器についても同様、和の個室で食す客人の目を楽しませてくれます。
若夫婦と会話しながら食事を進めていたのですが、出される料理にいちいちこれはどうなっているんだ、
きっとこうに違いない、などと勝手な憶測混じりの感想を述べ合っていました。
この店に出会って、中華(四川)料理の概念は完全に覆されてしまいました。
こう言っては語弊があるかも知れませんが、大陸の料理はどこか大雑把で、時に野蛮さも含めた美味さが
決め手なんだろうと漠然と思い込んでいたのですが、ここのは全く違います。
料理の提供のあり方が会席フルコース風だったということもありますが、多人数の胃袋を満たすレベルの
中華の調理とは根本的に違うのは当然です。
この店の料理を味わうと、シェフが日々異なる献立を組み立てるプロの識見と彼の素材研究に思いを馳せ
ることができましょう。
常に現状に満足しないシェフの研鑚の姿勢には脱帽いたします。
デザートを食べている頃、仕事が一段落した斉藤宏文シェフは部屋を訪ねてきてくれました。
料理の話、シェフの幼いお子様達=『ワイフのともだち』の話、よくできた奥方の話、ほとんどワイフが
一人で主導して会話させていただきました。
シェフは、客人からこの地区の注目すべき店の情報を知りたがっていました。
これ程の評価を受けながら、尚それでも他所から学ぼうという心意気です。
気が付けば、入店して既に3時間余りが過ぎていました。
我々5人は、心も体も十二分に満足してお店の元邸宅のお庭を見せてもらった後、退店しました。
ご馳走様でした。
きっと、また来ますよ。