2回
2013/06 訪問
武蔵野の食文化が生きて味わえる
ここを目的に来たわけじゃなく、ちょうど昼時入間にいたので
そういえばこの辺りにうどんの名店があったはず、と検索して行ってみました。
わかりにくい住宅地の一角にありますが、車だったのでナビで行けます。
店の手前に大きな地蔵堂があります。お堂の周囲にも車が停まっていますが、
正式な駐車場は店の裏手にあって、けっこう停められます。
着いたのは12時半。店内はもうお客でごった返しています。
入ってすぐは土間で座敷が左右に分かれています。
左手が喫煙可、右手が禁煙席。わかりやすい分煙ですね。
正面は厨房で、従業員さんたちがたくさんのうどんを盛付けたりしてます。
ダンナと2人で右手の座敷へ。もう靴がいっぱいで置き場所がないぐらい。
座敷にはなぜかけっこう立派な舞台があります。そこにセルフのお茶セット。
長机が4台。片隅に積まれてる座布団を各自敷きます。
ちょうど町営の温泉施設の休憩処みたいな感じです。
お客さんは作業服のグループ、おばあさん3人組、会社の同僚たち、カップルなどなど。
従業員さんはひっきりなしにうどんをテーブルに運びます。いそがしそう。
みんなもりうどんに春菊の天ぷらが乗ったものを食べてます。
われわれもそれを頼もうとしたら、「すいません天ぷら終わっちゃったんです」
残念。それにしても12時半でもう天ぷら終わりか、、、。すごい人気だ。
もりうどん400円+肉汁50円!を2人とも注文。肉汁うどんが450円とは驚き。
セルフのお茶は急須がいくつも置いてあり、お茶の缶から自分で茶葉を入れて
長机に置かれているポットのお湯を注いで飲む。このお茶がすごくおいしい。
この辺りは狭山茶の本場。狭山ではなく入間が本場なのだ。
うどんは約20分ほどで登場。ちょうど茹で置きが切れた時間だったようだ。
せいろの上にラップが敷かれている。隅にほうれん草とねぎが少々。
お椀には1切れ半ほどの肉と汁少々が入っていて(これが+50円の肉汁)
それと別に汁の容器が置かれます。汁を注ぎ足して食べてくださいとのこと。
うどんはそれほど太くはなく不揃い、表面はふるふるしてよじれてます。
まずはうどんをずずっと。表面はワイルドでマットな感触ですね。
噛みしめると、固くてシコとも言わない。ブチっと切れてモグモグ。そして塩っ気。
うーんこれは武蔵野のうどんそのものですよ。小麦食ってるって感じ。
汁は甘めで薄め。だけどうどんの塩っ気でちょうどいい。豚肉もいい味。
あつあつの汁を注ぎ足し注ぎ足しながら食べるので、汁が冷めなくていいですね。
並もりは420gだそうですが、わりとペロっと食べてしまいました。満足です。
1時10分、うどんが終了。10時半からやってるらしいので今度は早めに来よう。
メニューはかけ350円以外は、もり、天ぷら、肉うどん(温かい)全部400円。
大盛は50円増し、替え玉100円、肉汁50円、天ぷら50円。
隣の地蔵堂は1822年に建築されたもの。
お堂に掲げられている由来には
当時の棟梁が沢田作右エ門となっている。
ここのウチと関係あるんだろうか。
いずれにしても昔からの食文化が
今に生きて愛されてる、そんなお店でした。
2014/04/13 更新
ダンナと秩父の温泉に行く途中に立ち寄りました。営業時間は14時まで。到着がギリギリになりそうなので車中から電話しました。名前と人数を聞かれて、なんとか待ってくれそうです。着いたのはちょうど14時。やった、間に合った。玄関で靴を脱いでいると、店の人が申し訳なさそうに、冷たいうどんと天ぷらが終わっちゃって、肉うどんのあったかいのしかない、とのこと。えーーっ冷たいうどんないの?! とちょっとショックでしたが仕方ありません。
大広間にはまだ3~4組のお客さん。例によって舞台に置かれた急須で狭山茶を淹れ、席に着きます。ここのお茶はおいしい。狭山茶の本場は入間市、まさにこのあたりなのです。10分ほど待ってうどんが来ました。どんぶりいっぱいに盛られたうどん。つゆの色も濃くていかにも田舎うどんです。大きめの豚肉と刻んだ小松菜がトッピングされてます。まずはずずっといただきまーす。うーんうまい!相変わらずいい歯ごたえ。口の中のうどんの存在がハンパない。もぐもぐ噛む幸せ。つゆがあったかいからちょっとだけ食べやすくなって、これもおいしいね。こんなことがなければあったかいうどんなんて注文しないから、かえってよかったかも。。。んーー満足満足。畳に長テーブル、セルフのお茶は最高級だし、ここはうどんを食べる環境としては最高ですよね。
ちなみにここのトイレは汲み取りです。近頃では山奥の湯治宿でもウォシュレット付きだったりするのに、これはけっこう珍しい。しかもとっても清潔で全然匂いませんでした。