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AI94さんが投稿した土家(東京/東村山)の口コミ詳細

AI94のレストランガイド

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AI94 (女性・東京都) 認証済

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土家東村山/そば

1

  • 昼の点数:4.5

    • ¥4,000~¥4,999 / 1人
      • 料理・味 4.5
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク 4.0
1回目

2012/04 訪問

  • 昼の点数:4.5

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥4,000~¥4,999
    / 1人

丁寧な手仕事が光るお料理に、和みの蕎麦

以前から伺いたいと思っていたお店に機会あって伺うことができました。

西武新宿線東村山駅西口を出て、ファミリーマートを背にして伸びる道を直進。
右に赤い屋根の美容院があるので、そこを右に入り細い道を進むと左に土方内科医院、そこからすぐ右側に素朴な「土家」の文字を掲げた古風な佇まいの一軒家が見えてきます(駅からは徒歩約5分)。
週末の12時に予約して伺いましたが、外には既に予約で一杯との張り紙がありました。

引き戸を開けると笑顔の奥様が出迎えてくださり、高い天井と大きな丸い灯かりに映し出された温かい空間が広がります。
左手奥に厨房、その前にカウンター席、離れた右手には別室にテーブル席があり、空間を贅沢に使った造りです。

予約していた席に座ると、「足元がお寒くないように・・・」と奥様が膝かけを出してきてくださいました。
ちょっとしたことですが、おもてなしの心を感じます。

コースでしかいただけないお料理もあるとのことで、予約していた4,200円のコース料理をいただきました(以下料理名はご主人の説明に基づき書いておりますが、書かれたメニューはないので正式名称ではないものもあると思います)。

蕎麦豆腐: 上には菜の花、桜の花びら型の人参、おろし生姜、蕎麦豆腐はうすい豆(エンドウ豆の一種)のあんに抱かれていました。
菜の花の緑、人参の赤、うすい豆の黄緑が目に鮮やかで、いただく前から春を感じます。
蕎麦豆腐に、下味を施した菜の花、しっかりした鰹出汁のあんがとても良く合い、生姜できりりとお味を引き締めています。
プルンとした食感と蕎麦自体のお味を確かめられる蕎麦豆腐でした。

季節の盛り合わせ(左上から下に):
白アスパラガスのスープ: 生クリームを入れ上品に仕上げた洋風なスープ。
出汁巻き玉子: ご主人にお伺いして、中に入っているのが青海苔であることがわかりました。
青海苔は脇役、上品なお出汁のふんわりと柔らかい玉子焼きを主役として生かす技に脱帽しました。
氷魚(ひうお、鮎の稚魚): 甘辛く上品に煮詰められ、白いご飯があったら最高のお供になりそうな一品。
白魚の天ぷら: 桜の葉に巻かれて美しい揚げ上がり。桜の香りと絶妙な塩加減が際立ちます。
蛍烏賊と春キャベツの酢味噌のせ: 濃厚な蛍烏賊のワタに負けない春キャベツの食感と味を酢味噌で。
辛し菜のおひたし: 辛味と苦味を抑えつつ鰹節と胡麻が香ばしいです。
田芹の佃煮: 軽く炒り煮してあるのか、シャキシャキとした食感が素晴らしいです。
蕗のうま煮: やや酸味を効かせてあるので、長芋の蜜煮とは好対照。
一ひねり効かせたところが心憎いです。
長芋の蜜煮: 上品に煮上がった桜型の長芋は、ぬめりが落ちてまるで梨のようでした(←k様がとてもうまく表現してくださいました)。

蕎麦がきが入った椀物: 蕎麦がき、鴨のつくね、筍、ほうれん草、蕨、木の芽が澄んだお出汁に整然と入っていました。
滑らかで粘りのある蕎麦がきは、味わうのにはたっぷりな量。
綺麗に整えられた鴨のつくねは臭みが全く無いので上品なお出汁の味を壊すことなく、春の食材の引き立て役となっていました。
花芽をあえて使ったほうれん草は見た目綺麗で、より歯応えを感じる食感でした。

鰆のサラダ: 山葵が添えられた鰆に、揚げたじゃがいもと水菜がのっていました。
爽やかな水菜と山葵が清涼感と共に、鰆が口の中でとろけます。
酸味抑えめのドレッシングが、鰆の旨味を余すことなく引き出していました。
ホクッとしたじゃがいもは甘醤油を軽くつけて揚げてあるのか、口の中でフワッと消えるときに軽く焦げたような香ばしさが残りました。

田舎蕎麦: ホシがしっかり見える極細のグレーのお蕎麦が綺麗に皿に盛られてきました。
ざらっとした感じはあるのに喉越しは良く、蕎麦の香りがとても繊細です。
程好いコシはありますが、決して強くはなく、後味にふわっと甘味を感じます。
素朴でどこか温かみのある、和みを感じるお蕎麦でした。

汁は甘味と出汁のバランスがとても良いものでした。
まろみがあって尖ったところがなく、この蕎麦にこの汁ありといった印象。
薬味は甘味のある大根おろしでした。
お蕎麦自体をなるべくそのまま味わいたくて、ほとんど汁要らずでいただいてしまいました。
お蕎麦をいただいたすぐ後に汁を口にふくむいただき方もこちらのお蕎麦にはかなり合っていたように思います。

蕎麦湯はお蕎麦同様繊細で、わずかにクリーミィながらさらりとしていました。

酒粕のシャーベット: 妊婦やご年配の方も居るのでアルコールは飛ばしてあるそうで、最後まで気配りが感じられます。
すっきりとした酒粕の風味を感じる、とても上品な口解けのシャーベットでした。

最初はほうじ茶、最後は緑茶が供されましたが、双方共にお料理の味を損なわない入れ方でとても美味しくいただけました。


蕎麦会席を実は初めていただいたのですが、予想通りの素晴らしい出来栄えでした。
春の食材をふんだんに取り入れ、視覚、嗅覚、味覚・・・で楽しむお料理とはこのことを言うのでしょう。
素材の持ち味と食感を大切にし、一つ一つ丁寧な手仕事ぶりが随所に光っていました。
個性ばかりを際立たせるのではなく、一体となったお味の調和に重きを置いたような品々。
小川のせせらぎにも似た、静かでゆるやかな流れを感じました。

ゆっくりいただくこともあり、男性の方でもかなり満足できる量だと思います。

お料理を作る手元までは見えないものの、ご主人の並々ならぬこだわりとひたむきな姿勢が伺えたのは言うまでもありません。

古民家を改造した店舗は、ゆとりのある空間と温かいおもてなしの心で溢れています。
店内には素朴でぬくもりが感じられる器がたくさん置かれていました。

トイレに向かうひとときでさえも、傍らに置いてあった和照明や生花、素朴なたたずまいのトイレそのものから、どこかの田舎屋に入ったかのような懐かしさが呼び起こされました。

雨がそぼ降る肌寒い日でしたが、散りかけた桜を愛でつつ、いただいたお料理のお味を反芻しながら帰途につきました。

念願だったお店で有意義な時間をご一緒させていただいた皆様、本当にありがとうございました!!

  • ほうじ茶と蕎麦豆腐

  • 蕎麦豆腐;アップ

  • 鯉川をお燗で;甘味と辛味を湛えた美味しいお酒

  • 季節の盛り合わせ

  • 季節の盛り合わせ;アップ

  • 季節の盛り合わせ;アップ

  • 季節の盛り合わせ;アップ

  • 季節の盛り合わせ;アップ

  • 蕎麦がきが入った椀物

  • 蕎麦がきが入った椀物;アップ

  • 鰆のサラダ

  • 鰆のサラダ;アップ

  • 田舎蕎麦

  • 田舎蕎麦;アップ

  • 田舎蕎麦;アップ;細くて繊細

  • 蕎麦湯

  • 蕎麦湯;アップ

  • 緑茶と酒粕のシャーベット

  • 外観

  • 店内;別室にあるテーブル席

  • 店内;トイレに向かう側には・・・

  • 店内;生花

  • 店内;趣のある器たち・・・

2012/04/19 更新

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