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じきさんが投稿したDepTH brianza(東京/六本木一丁目)の口コミ詳細

じきの食べ歩きメモ

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DepTH brianza六本木一丁目、神谷町、麻布十番/イタリアン、イノベーティブ

1

  • 夜の点数:5.0

      • 料理・味 -
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

2023/11 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-

奥野義幸シェフの現時点での集大成「DepTH brianza(デプスブリアンツァ)」 | じきの食歴

奥野義幸シェフの現時点での集大成「DepTHbrianza(デプスブリアンツァ)」
11月24日にグランドオープンした「麻布台ヒルズ」にて、同日オープンしたおっくんこと奥野義幸シェフによる新店「DepTHbrianza(デプスブリアンツァ)」へ。
ありがたいことに初日のディナーを貸切させていただいた。
いくつもあるブリアンツァ系列のお店だが、こちらのお店は奥野シェフ自ら厨房に立ち、ブリアンツァグループの集大成的な料理が提供される。
店名にあるように奥野シェフの今までの料理人人生として積み重ねてきた「Depht(深み)」とシェフの名前に由来する「Depth(奥)」が名前の由来。
席数は12席。
カウンターにはしないで、客同士で話をしやすいようにしたいいうのと、各料理の説明等も行うためお客様全員の顔も見えるようにと厨房からまっすぐに向かい合わせで1列の並びとなっている。
入ってすぐ目の前には、鱗のようなステンドグラスが飾られており、深い海の中を連想させる。
また、厨房とは反対側の壁にトリュフの断面を描いた絵が飾られており、こちらも印象的だ。
海と山を表現しているのだろうか。

メニューは、その料理に用いられる代表的な食材が記載されており、内容は毎月変更されるとのこと。
ちなみに今回は、メニューには12種類しか書かれてないが実質17品出てきた。
飲み物については12名貸切ということもありボトルでペアリング的におまかせで色々と出してもらった。

・イクラ、雛豆
先ずは、アミューズ2品。
日本橋高島屋に入っている系列店フォカッチェリアラブリアンツァでも提供されている薄い生地に濃厚チーズが入ったサクモチ食感の「フォカッチャ・ディ・レッコ」にイクラ等を乗せたものと、ひよこ豆をペーストにして揚げたものに滋賀の精肉店「サカエヤ」のジビーフを削りかけたもの。
共にイタリアの郷土料理でありながら、奥野シェフのアレンジが加えられている。
なお、サカエヤは肉に対する手当が実に匠で多くの飲食店から販売を請われているものの、店主が認めたところにしか肉を下ろさないというお店。
デプスでは、その肉がこの後も色々と出てくる。

で、こちらの料理をいただいていたら奥野シェフが鍋に入ったプルプルしたものを持ってきて見せられた。
これは、かなり加水率の高いパンとのことで焼く前の状態を見せてくれた。
これがどのようになるのか楽しみだ。

・箱
奥野シェフ曰く「サカエヤBOX」とのこと。
肉のサカエヤさんのお肉をイタリアンで仕上げた4品。
左上から時計回りに、テリーヌ、ハム、パテ、トリッパ。
最初の3つは、愛農ポーク。最後のトリッパは十勝の赤牛を用いたもの。
愛農ポークは、その出荷数も少ないことからなかなかお目にかかれないもの。
どれもイタリアンでありながらも日本人にとって馴染みのある味わいとなっている。

ここで、本日のメインで用いられる牛肉を見せてくれた。
第13回北海道肉専用種枝肉共励会で『赤身賞』を受賞した「よしゆき」。
そう、奥野シェフと同じ名前の牛。サカエヤの新保さんが、奥野シェフの名前からとって付けたものらしい。
こちらのコンクールに出品されるのは、主にアンガス種と日本短角種が評価の対象とのことで新保さんによると「黒毛和種のようなサシを追い求める育て方ではなく、生産者独自の考えで、放牧を取り入れながら草やエコフィード、そしてオーガニックの穀物でいかに赤身の肉になるように育てるか、変わり者の生産者の哲学そのもののコンクールなのです」とのこと。
赤身肉向けのコンクールは、あまりないので、そういった意味でも出てくるが待ち遠しくなるお肉。

・牡蠣、柿、椎茸
イタリアのズッパフンギという茸(フンギ)のスープ(ズッパ)。
とは言っても、卵液や豆腐も入っていてキノコスープをかけた茶碗蒸しのようなもの。
中には、タイトルの食材の他キヌガサダケ等複数の茸類も入っている。
これが実に地味深く旨い。
こちらには、日本酒の新政のX-typeが出された。

・蓮根、旬魚
レンコンのニョッキとマツカワカレイ。
そこに牛とムール貝のソース。そしてほうれん草の泡。
カレイの熱の通し方も良く、それぞれの旨味の相乗効果がすごい。

・とうもろこし、鰻
毎年秋に鰻祭りが開催されるイタリアのコマッキオをイメージした料理とのこと。
トルティーヤの上には、皮目をカリカリに焼いた鰻。それでいて身の方には柔らかさが残っている。
ソースは黒イチジクで、上には奈良漬等も乗せられており、重層的な味わいがある。
イタリアンでありながら、メキシカンなテイストの料理。

ここで先ほどのパンが出てきた。
表面はパリパリで、下のほうは水分がかなり残った状態となっており、上の方の焼けた部分だけ食べるようになっている。
表面の硬い部分の触感と、下の方はもっちりした柔らかさがあり、その間にある食感のグラデーションも面白い。
味はオリーブオイルと塩で、パンとお菓子の中間のような感じがした。

・熟成芋、唐墨
北海道十勝のジャガイモを2年熟成させたものをニョッキに水で戻したカシューナッツが添えられている。
クリーミーなソースに、生唐墨(ボッタルガ)とフグの卵巣のパウダーが振りかけられている。
ニョッキの甘さに唐墨や卵巣の塩味が心地よい。
こちらは、ピエモンテ州の料理がベースとのこと。

・渡蟹、白菜
なんと、春巻きが出てきた。
中は、ワタリガニと白菜のリゾット。
これは、中華なのかイタリアンなのか。
実際に食べてみると、これは和食では?と思わせる部分もある。
その辺りの境界線を模索するのも面白い。

・氷菓
バジルソースとグラニテ。ソースは、グラニテの下に敷かれている。
このソースが甘く香が良く、通常のかき氷サイズでいただきたいぐらい。

・熟成肉
本日のメイン、奥野シェフと同じ名前の個体で賞を受賞した肉をサカエヤの新保さんが手当した肉。
「よしゆきくん、いただきます」と言って食べ始めたら、奥野シェフが微妙な表情をしていた(笑)
とてもエロい肉。
なめらかな舌触りで、とてつもなく柔らかくスッと噛み切れる。
赤身肉でありながら、霜降りの肉をいただいているかのよう。
そして、熟成肉にありがちなナッツ香等はなく、それでいて旨味が深い。
思わず唸ってしまう肉。
この肉質を見事に焼き上げる奥野シェフの手腕も凄い。
なお、ソースにはこの牛育った地域に山椒が生えているとのことで、山椒を効かせたものとなっていた。

・豆乳、バルサミコ
豆乳のアイスに年代物のバルサミコ。その上には、花粉がまぶされている。

ここで、食後の飲み物としてコーヒー等を聞かれたが、レモンチェッロは無いかと聞いたら、自家製のカボスチェッロがあるとのことで、そちらをいただいた。

・洋梨、根桂皮
根桂皮でつくった八ッ橋みたいなもので洋ナシのコンポートを包んだもの。
イタリアにあるアップルパイのような菓子を洋ナシにしたものとのこと。
根の部分を使ったのは、通常のシナモンだと香が強すぎるため。
優しいニッキの香りが心地よい。

・翔平
「翔平って?」
以前、奥野シェフのところに居て、現在は横浜で奥野シェフと米澤シェフがプロデュースしている中東イタリアンの店「Tabule」でもお手伝いしている森脇翔平さんの名前。
彼がヴィーガン生チョコテリーヌをemma.というネットショップで販売しており、それを応援する意味合いもあって提供しているとのこと。
通常は生クリームや牛乳を使うところ、アボカドを使用している。
確かにアボカドは森のバターとも言われ油分が多いので生クリームの代替にもなる。
これは、ヴィーガンでありながら旨い。

お店の営業は、16時から2時間のショートコース、18時から3時間のフルコース、そして21時からはバータイムとしてアラカルトで提供している。
ただ、21時からのバータイム営業は年内いっぱいで来年からはコースにするらしい。
参考までにアラカルトのメニューを見せてもらったが、料理の内容は、ディナー等とは違って他店舗で出すのと同じようなものとのこと。
こちらで他店舗の味を知ってもらい、そちらのお店にも足を運んでもらいとの思いがあるそうだ。

ブリアンツァらしいイタリア各州のテイストを盛り込んだ王道のイタリアンをベースに、和や中華やメキシカン等の色々な国の様式も取り込み、ACiDblianzaにあるように様々な食材の複雑な組み合わせで表現された料理の数々は、まさに奥野シェフの現時点での集大成とも言えるだろう。
複雑さがありながらも高いレベルで調和させ、旨味を引き出している料理は必食で、客が楽しむということに軸を置いたお店の空気感も良く、予約が取れなくなる前に訪問しておくことをお勧めする。

あとお店の場所だが、他の飲食店が多く入っている「パークタワー」ではなく「レジデンスA棟」の2階にあるが、入口がホテル正面とは建物の反対側の路面にあるため、最初は迷ってしまうかもしれないので事前確認しておいたほうが良いと思われる。

2023/11/27 更新

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