2回
2010/08 訪問
タンメン、ウマっ! ~ はつね
西荻窪には生まれてから30年ほど住んでいましたが、このお店は知りませんでしたねえ。いつからこんなに有名になったんでしょう。なにしろ昔は西荻でラーメンと言えば、コタンの味噌らーめんでしたから。
さて、土曜日の12時20分に到着すると、待ち客5名。こんなところ(失礼!)にも行列ができるんですから、食べログはじめ、ネットの威力はすごいです。換気扇の熱風を避けて待っていたら、10分もしないで入れました。
作るところを見ていたら、ニンジン、もやし、キャベツの炒め具合に凄く神経を使っています。シャカシャカと中華鍋で素早く火を入れたら、鶏ガラのスープを加えて、ひと煮立ち。この火を入れすぎない炒め具合が素晴らしい。丁寧に味を見てから、茹で上がった麺に野菜ごとスープを注ぎます。
出来上がった熱々のタンメン。スープが金色だあ!レンゲで一口・・・美味い!シンプルな塩味の中にほんのりと鶏スープの旨味、そして野菜から出た甘みが混じり合ったすっきりスープ。抜群に美味いですね。
野菜も甘い。シャキシャキの食感を保ったまま、ラードの脂で熱々のままです。急いで食べたら火傷しそうな熱さ。
そして麺。中細の軽く縮れた麺は、少し粉っぽい食感の中華そば。ツルツルの黄色い麺の方が、タンメンらしいかと思っていましたが、この素朴な中華そばもいいですね。熱々の野菜とスープに良く合います。茹でるのに寸胴を使わず、中華鍋で茹でていました。そのため湯の温度があまり高くなく、少し粉っぽいくらいの茹で上がりになるんだと思います。
一滴もスープを残さず、食べ終わったら汗だく。でも本当に美味かったです。噂に違わぬ美味しいタンメン。また行っちゃいますね、こりゃ。
2020/12/12 更新
なんと11年振りの訪問となってしまいました。一番好きなタンメンを食べられるお店「はつね」です。生まれ育った西荻にあるし、ここで食べたタンメンに感動して、東京のラーメン店巡りを始めるきっかけにもなった、思い入れのあるお店です。1961年開店なので、60周年ということになるんでしょうか。すごいことです。
15分並んで、カウンター5席しかないお店に入店。店主も奥さんもお元気そうでよかった。
タンメン 750円
チャーシュー入り 350円
せっかくなので、チャーシュー入りを奮発。
まずは店主が丁寧に野菜を炒めます。このひと手間で野菜が美味しくなるんだな。そして鶏ガラのスープを加えてひと煮たち。こうすることで野菜の旨味がスープに溶け出します。そして店主が一度ずつ丁寧に味見をします。
中華鍋で茹でた麺を、平ざるで揚げてどんぶりへ。そこに野菜ごとスープを注いでチャーシューを盛りつけたら完成。
早速スープを。おー、これこれ、この優しい塩スープ。鶏ガラの甘さと野菜の旨味が溢れる、絶妙な塩スープ。いやあ、これはいつまでも飲んでいられる。素朴なのに奥深い、大好きなスープです。美味しい。
野菜はキャベツ、もやし、ニンジンとシンプルだけど、スープを吸って美味しく炒めてあります。
麺は細麺の縮れ麺。これがまたいいんだよな。
チャーシューはクラシックな煮豚。もも系の肉を醤油ダレで煮込んであり、しっかり味が付いていて実にうまい。最近の低温調理レアチャーとは対極をなすけど、こういうしっかりチャーシューも、文化遺産として残すべきです。
見てください、チャーシューに包丁を入れてあります。決して固いわけではないのに、包丁を入れることで歯ざわりを一段ソフトにしている気遣い。こんな丁寧な仕事したら手間がかかって仕方ないだろうに。
スープも一滴残らず飲んじゃいました。やはりここのタンメンはすべての始まりだ。ここのタンメンを基準に、東京じゅうのラーメンを食べ歩いている自分がいます。美味しかった。ごちそうさま。