本場の辛さの“四川マーボー豆腐“は痺れと熱さも伴う、クセになる一品です。 : 景徳鎮

昨年、私が中華料理としていただいた料理は、広東料理が多かったように思えます。
中華料理には、大きく“四川料理”、“広東料理”、“上海料理”、“北京料理”の４ツが上げられます。
“上海料理”や“北京料理”も、それ程いただいてはいないのですが、食べログで検討していると、無性に辛い物が食べたくなってしまいました。
そこで、本場辛さの四川料理が味わえると言う“景徳鎮”さんに、お伺することにしました。
事前検討段階で確認していたホームページのメニューでは、“マーボー豆腐”でも、四川料理の中に分類される“四川マーボー豆腐（本場の辛さ）”と一般中華の“マーボー豆腐（普通の辛さ）”の２種類が用意されています。

本場の辛さを味わいたいと、１月半ば、１人で訪問しました。
JR根岸線の石川町駅を下り、中華街の西の入口、延平門から西門通りへと、そしてメイン通りとなる中華街大通りに入り、途中右に折れる市場通りへと行きます。

開店は11:30、例によって早めの11:00前に到着、お店が営業している事を確認してから、周辺を散策、ウォーキングです。
新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく、緊急事態宣言再発令が1月8日から始まり、中華街大通りの入口にある横浜大飯店さんは、黄色いシャッターが下りており、1月12日から暫くの間、臨時休業との貼紙がありました。
横浜中華街No.1とも言われる“萬珍樓”さんも“本店”さん、“點心舗”さんともに、再発令後、早速に1月8日から金・土・日・祝日だけの営業にしています。
通りを歩いていても、各お店の集客係の方の声も、小さく、遠慮がちです。
早く、この事態を脱したいものです。

11:30、開店と同時にお店の中に入ります。
１番客のようです。
直ぐ後からのお客さんもいるのですが、３～４組程度で、とても広いフロアを埋めるようなことにはなりません。

早速にメニューを手にするのですが、B4サイズの大きいメニューで、分厚く、自分の決めてきたメニューを探すことができません。
そこで、スタッフにはMemoを読み上げての、注文です。
お願いしたのは
　　１）四川マーボー豆腐（陳麻婆豆腐) 本場の辛さ/ハーフ　\1,100/税別
　　２）海鮮チャーハン（海鮮炒飯）　\1,000/税別
　　３）五目入り海老蒸し餃子（鮮蝦粉菓）　\700/税別
の３品なのですが、食べている途中で
　　４）杏仁豆腐　0円
を、サービスで提供いただきました。

メニューには“四川マーボー豆腐”のハーフの記載はありません。
口コミの中で、何人かの方が、ハーフを注文していたので、すましてお願いしてみたものです。
なお、普通サイズの“四川マーボー豆腐”は1,800円です。
因みに、普通の辛さの“マーボー豆腐”は1,200円です。
この600円の差が、唐辛子の量の差なのかなー・・・とも思って見たり、期待して見たりもします。

　“四川マーボー豆腐”が、5分も経たずに運ばれてきました。
　　ハーフサイズとは、言え充分なボリュームです。
　　辛いのに、とても熱々で、辛い！！熱い！！の2重の責め苦に遭いそうです。
　　挽肉がタップリと入り、お豆腐は殆ど形崩れしていません。
　　黒い粒の”中国花山椒の麻（まぁ）が、”四川唐辛子”辣（らぁ）”を使ったタップリの辣油に包まれ
　　ています。
　　そして、山椒と辣油の湖に、挽肉とお豆腐が浸かっているようです。
　　“四川マーボー豆腐”は“本場の辛さ”だけでは無く、“本場の痺れ”も連れてきているのです。
　　そこに、熱さが加わり、ポケットに入れているハンカチだけでは用が足りず、鞄に入っているハン
　　カチタオルで汗を拭き！！拭き！！しながら、それこそ一生懸命の様子で、いただきます。
　　予定していなかった痺れも加わり、３重苦なのです。
　　なお、単純な辛さや痺れだけでは無く、独特の旨味があります。
　　この旨味が、一生懸命に人に食べさせてしまう源なのでしょう。
　　美味しいと言うより、“癖（クセ）になりそう”という表現の方が、似合うお料理です。

　“海鮮チャーハン”は、アサリの入ったスープ付きです。
　　スープの器には分り易く、アサリが1個、入っていました。
　　ご飯は玉子でコーティングされており、パラパラです。
　　具材の種類はエビ、イカ、ホタテ、カニなどが細かく刻まれており、チェック仕切れていません。
　　しかし、海鮮の旨さは、よく分かります。
　　味付けは意外に優しく、サッパリしており、ホタテやエビなどの具材の旨みを感じます。
　　スープを一口いただくと、生姜が効いたスープで、アサリの旨味が、感じられます。
　　辛さと痺れの合間・後の一品として、優しくも美味しいお料理で大正解でした。

　”五目入り海老蒸し餃子”は“中華セイロの中で、熱々状態で、運ばれて来ます。
　　皮は薄くモチモチしています。
　　透き通った皮の中には海老の旨味タップリの餡と、プリッとした海老が、そのまま入っていました。
　　優しくゴマ油の風味も感じられ、とても美味しいです。

　“杏仁豆腐”が、運ばれて来た時、思わずスタッフに、「この杏仁豆腐は、どれとセットですか？」と
　　少し、はしたない質問をしてしまいました。
　　サービスとして知り、感謝しながらいただいたことは当然です。
　　汗をかいた身体に、甘くてとても冷たい杏仁豆腐は、美味しく、本当に感謝です。

痺れもお料理の中に取り込んでしまう中華料理は、本当に奥が深いです。
もっと、もっとお世話になりたいものです。

早く、コロナ渦が収束して、横浜中華街全体が、旧に復し、元気になってもらいたいものです。