ラ・ギョウ・チャの男 : 光来

西新宿にある中華料理店です。

フジキン製麺という製麺所の直営の中華料理店です。屋号は違いますが他に２店舗の飲食店を手掛けています。

外観は、白地に赤で文字が書かれた暖簾は、いかにも日式中華料理店という感じです。２階部分の壁には大きく屋号が書かれています。
店内は厨房に向かうカウンター席で１０席程度です。暖色系の照明と木目調の落ち着いた内装で町中華のラーメンのお手本のような雰囲気です。

いただいたのは、
■中華そば（４３０円）
少し浅めの丼に醤油の澄んだスープ。チャーシュー、メンマ、なると、ゆで卵、ほうれん草、ネギが具になります。
麺は製麺所が経営しているだけあって、ツルっとしているが安っぽさが無い、いい麺ですね。
丼のサイズに割に量もしっかり入っていて、これで４３０円なら安いでしょう。
スープのほうは、塩気はちょうどいいものの、ダシが少し薄い印象です。今のラーメンのダシが濃すぎるだけで、昭和のラーメンはこのぐらいが標準的でしょう。
また、薄い印象になるのは、背脂やラードのような油分が少ないことも影響していると思います。
素朴ですが、自然な味わいに仕上がっていると思います。
具のほうも、このスープに合っていますね。
チャーシューは、厚みは薄いですが、適度に脂があって、噛めば味わえます。
なるとも、このスープだからなると本来の味が感じられますね。
メンマは、普通よりも噛み応えがあるもので、量が多いのが特徴です。
ゆで卵は、普通のゆで卵です。入ると彩りがよくなりますし、栄養バランスもいいですね。
青菜であれば、単価の安い小松菜を使うお店が多いところで、ほうれん草を使っているあたりが、クラシカルで魅力的です。

■餃子・チャーハンセット（４３０円）
チャーハンは作り置きのもので、電子レンジで温めて提供されます。
茶碗で提供されるスタイルが、中国に原点がありながらも、日本独自に発展した日式中華の特徴が出ています。
具は、チャーシュー、なると、玉子、ネギです。味付けは薄味で、均等に混ざっておらず、白飯のままの塊も見えますが、こちらも激安なので文句をいうレベルではありません。
炒め加減は、偏りがあり、強めに炒めてあるところと弱いところが混在します。
調理レベルは高くありませんが、価格が安いので、中華風の炊き込みご飯ぐらいの感覚で、白飯よりも上等だと思えば、相当のお得感がありますね。
餃子は見た日は凡庸ですが、きつね色に焼かれた皮のサクッとパリッとした食感が素晴らしいですね。それでいて、油は最小限にとどめており優れた焼き加減だと思います。
皮の良さもあってのことかと思いますが、そこも含めて製麺所の経営の良さが出ていると思います。
できれば、ラ・ギョウ・チャで注文しているので３品が同時に提供されて欲しいところですが、餃子だけが少し遅れて提供されました。


座席数は少ないものの常に満席状態の人気ぶりで、少ない人数の店員さんで対応しているので、待たせることなく提供するだけでもなかなかのものでしょう。
低価格でラ・ギョウ・チャが提供されるだけでも素晴らしいですが、店内を見ると厨房の棚には一升瓶が並び、夜は飲めるお店なようですね。小皿の一品料理も充実していて、食券を買わずとも現金支払いで注文可能です。
『町中華で飲ろうぜ』というテレビ番組があるぐらいですから、こういうお店で一杯やるのは昭和の町中華の楽しみ方の王道でしょう。
製麺所直営の町中華の老舗は、間違いなしの名店ですね。

※催事での利用につき、通常利用外の口コミです。

創業昭和２８年、お店は新宿にあるという中華料理店です。
中華そばが１杯４００円をウリにしており、名物の豚まんも１個２００円というリーズナブルな価格で提供している中華料理店です。

蒲田の駅ビル『グランデュオ』に催事で出店していました。
どうやら、お店は新宿ですが大田区内に工場を構えているようで、わざわざ来たというよりも地元の催事に出てみたという感じですね。

売っていたのは、点心で、ミニ豚まん５個入り（６４８円）、松坂ポーク焼売１０個入り（１，２９６円）、海鮮焼売１０個入り（１，２９６円）などです。
店頭で蒸したものもありますが、もともとは工場で作り冷凍しているので冷凍食品としての販売もあり、同一の価格でした。

いただいたのは、
■松坂ポーク焼売１０個入り（１，２９６円）
販売する方は、なかなかの手練れです。
「お店は、新宿で６０余年の老舗、中華そばが１杯４００円で有名なお店ですよ～」「松坂のお肉を使った焼売が何とこの価格」という口上に惹かれてついつい買ってしまいましたが、『松坂豚』ですね。『松坂牛』ではありません。
とは言え、なかなかのサイズの焼売なので１個あたり１３０円の価格ならさほど高くないでしょう。
食べてみると、見た目の力強さの割りに優しい味わいです。生姜が少し香りますが、それ以外に刺激になるものは無く、玉ねぎやつなぎとなるものも多いようで、豚肉が強く主張したりはしません。
名前のイメージと外観とはだいぶ異なりますね。イカツイ顔と体格をしている人に限って、実は気弱だったりするような感じです。
とは言え、マイルドでバランスのいい焼売なので、普通の大きな焼売だと思うと悪くないでしょう。


焼売のからくりがわかってしまうと、今度はお店で提供される４００円の中華そばが気になるようになりました。
機会があれば利用したいですね。そう思わせるとは、催事はお店としては大成功でしょう。販売の方は催事の達人です。