4日朝、下り線入り口の合流方法が変わる鹿児島東西道路・田上IC付近(鹿児島国道事務所提供)
鹿児島市の鹿児島東西道路・田上インターチェンジ(IC)で下り線への入り口が4日朝、右側からの合流に変わる。南日本新聞の読者からは安全性への不安や、なぜ変更するのかといった疑問が寄せられた。国土交通省鹿児島国道事務所に聞くと「東西トンネル貫通を見据え、武岡トンネルを通る下り線の進行方向左側を空ける必要がある」のが切り替えの理由。将来的には3本のトンネルが並行する形になる。
道路を管理する国道事務所によると、地下トンネルを掘るシールドマシンを使って甲南高校付近から掘削中の東西トンネル下り線(約2.3キロ)が開通するまでの暫定措置。2025年5月に田上側まで貫通する予定だが、開通時期は未定という。
完成すると、下り線が東西トンネルを通り、現在下り線の武岡トンネルは田上ランプ交差点と建部神社前交差点を結ぶ対面通行の一般道となる。田上IC側から見て右から上り線の新武岡トンネル、一般道の武岡トンネル、下り線の東西トンネルが並ぶイメージだ。
東西トンネルは上り線も将来的に甲南高校付近から着工予定で、新武岡トンネルの途中で合流する計画になっている。
南日本新聞には「合流点付近は九州自動車道などからスピードを落とさず走ってくる車両が多く今でも危険」「合流点のそばまで落下防止柵があり、本線を走る車から合流する車が見えにくい」との意見も寄せられた。
国道事務所によると、東西道路は高速道路ではなく、下り線の武岡トンネルから市街地側は制限速度が時速40キロ。下に一般道が通っている合流点付近の柵は、国交省の基準に基づき設置することになっており、撤去できないという。
最終的には、東西道路の整備が完了すれば横からの合流はなくなる見込み。国道事務所や県警は「暫定措置であることを理解いただき、安全に注意して運転を」と呼びかける。
■4日午前5時から「原付き進入禁止」
市街地方面に向かう田上IC下り線への入り口は4日午前5時、右側車線側に合流する形に変わる。安全確保のため50cc以下の原動機付き自転車(原付き)は進入禁止となり鹿児島国道事務所は迂回路として県道24号(鹿児島東市来線)を利用するよう呼びかけている。