シリコンヴァレーまでの道を教えてくれないか?といったところだろうか。
「セサミストリート」を製作する非営利団体、セサミワークショップは、ヴェンチャーキャピタル部門、Sesame Venturesの立ち上げを発表した。子どもたちの教育や健康などに焦点を当てたスタートアップに投資することが目的だという。
「セサミストリート」の友情についての教訓から学んだかのように、Sesame Venturesは独り立ちするのではなく、他社のヴェンチャーキャピタルに参画する。「自分たちだけでも多少は世の中にインパクトを与えることはできるでしょう。でも他社と提携することで、はるかに大きなインパクトを与えることができると考えているのです」とセサミワークショップの社長兼CEOのジェフリー・ダンは述べている。
Sesame Venturesは、投資家クレイグ・シャピロのCollaborative Fundと「Collab+Sesami Fund」を立ち上げる。Collaborative Fundが運営し、Sesame Venturesはスタートアップの選定や、番組製作で培った経験にもとづいたインサイトを提供するという。
まだスタートアップの選定は行われていないが、シャピロによると、健康的なお菓子をつくる企業や、子どもにプログラミングを教えるアプリなど、いろいろと候補は考えられるという。またダンによると、Sesame Venturesが支援するスタートアップは、もしその企業にとってつじつまが合えば、「セサミストリート」のキャラクターをマーケティングに使うことを許可することも視野に入れているという。
子どもたちのために何か新しいことに挑戦するヴェンチャーに投資をする試みは、セサミワークショップにとって初めてのことではない。「われわれのDNAに組み込まれているのです」とダンは話す。例えば、同社は90年代に、テレビネットワークNogginに投資した経緯がある。その後NogginはNick Jr.へと進化した。同様に、Sesame Venturesによる投資が、いまのデジタル時代におけるイノヴェイションにもつながることを、ダンは期待しているという。
TEXT BY JULIA GREENBERG