MakeUseOf:USBドライブは本当に便利ですが、残念ながら携帯電話では使うことができません。とは言え、Androidを使っていてUSB OTGについて知識があれば利用は可能です。

USB On-The-Go(OTG)とは、PCを介さずに、あるデバイスがUSB接続からデータを読み込むための標準規格です。基本的にそのデバイスがUSBホストとなりますが、すべてのデバイスで使えるわけではありません。

この機能で何ができるかというと、非常にたくさんのことができますので、これから具体的な活用例を紹介します。たとえば、USBドライブを携帯電話に接続したり、Androidタブレットで古いXbox 360のコントローラーを使ったりしたい場合、USB OTGがそれを可能にします。

USB OTGはAndroidに特化した機能ではありませんが、Androidでもっともよく使われているので、そこを中心に説明をしていきます。この機能に対応するプリンターは既にいくつかあり、そしてMicrosoftもWindows Phone 10で導入することを期待されています。あいにく、Appleは対応させる気配はまったくありません。これは、iPhoneよりAndroidを選ぶ理由の1つになるかもしれません。

AndroidデバイスがUSB OTG対応しているかどうかを確認する

使っている携帯電話、またはタブレットがUSB OTG対応かどうかをチェックする方法としては、商品箱に記載されている説明か、メーカーのウェブサイトを確認するのが1番簡単で、確実です。規格のロゴが載っているか、製品仕様一覧に記載されているはずです。

そこで確認ができない場合は、GSMArena.comで、お使いのデバイスをチェックしてみてください。仕様リストから、「USB」の項目までスクロールダウンし、そこに「USB Host」の項目があるかどうかを確認します。

もう1つの方法としては、Play StoreからUSB OTG Checkerという無料アプリをダウンロードする手があります。自分のAndroidがその機能に対応しているかどうかを簡単に確認できます。

すべてのAndroidデバイスがUSB OTGをサポートしているわけではありません。メーカーが機能を有効にする必要があります。この設定は、携帯電話やタブレット端末のカーネル(使っているOSやアプリとハードウェアの通信を可能にするコンジットソフトウェア)にあります。USB OTG Checkerで非対応という結果を得た場合、Android用カスタムカーネルを使って、お使いのデバイスをUSB OTG対応に変えることを検討したほうが良いかもしれません。

USB OTG使用に必要なもの

AndroidデバイスはマイクロUSBポートを備えているはずですが、ほとんどのUSBドライブは標準USBポートで動作します。では、どうやって、このポートに関する問題を解決すれば良いのでしょうか? それには、もちろんマイクロUSB/USBドングル(変換コネクタ)を使います。

USBマイクロBオス/USB Aメス用のアダプターが必要になります(正しいタイプのメス端子、オス端子の選択が重要です)。USBタイプCの到来で、こうした混乱がなくなると良いのですが、今のところはAmazonでアダプターを選択するしかありません。人気があるのはUGreen OTG Adapterです。

近頃は、非常に使い勝手の良いKingston Micro Duoのような、マイクロUSBとUSBの両方を備えているUSBドライブもあります。普通のUSBドライブに比べて価格もあまり変わらないので、お得です。

USB OTGでできること

AndroidでUSB OTGを使用する準備が整ったら、いろいろ試してみましょう。ここでは、もっとも人気のある使用方法をいくつか紹介します。

USBメモリや外付けハードディスクを接続する

言うまでもなく、外付けストレージの使用が圧倒的です。挿すだけで、すぐに使えます。USBドライブは問題なく使えますが、外付けのハードディスクドライブは場合によっては動作しないこともあります。たとえば、Androidからの電力供給を必要とするポータブルハードディスクドライブはいつも機能するとは限りませんが、電源コードで電力が供給されるような外付けドライブの使用ならば問題ありません。

そしてそれらのファイルシステムはFAT32フォーマットである必要があります。NTFSだと正しく動作しないことがあります。すばやいUSBデバイスの取り付け、取り外しには、Play StoreからStickMountをダウンロードすることをおすすめします。

ビデオゲームのコントローラーをつないでゲームをする

Xbox 360のコントローラーは、USB OTGを備えたAndroidデバイスで見事に動作します。文字通り、挿すだけで、すぐにコントローラーを使って遊べます。もちろん、レーシングゲームの『Asphalt 8:Airborne』や『Modern Combat 5』などの、コントローラーの使用を前提に作られたゲームに限られますが。

お使いのAndroidデバイスをルート化すると、PlayStation3のコントローラーも使えます。さらに、WiiリモコンをAndroid用のコントローラーとして使用するガイドもわれわれは用意しています。

Redditで紹介されているように、古いPS2コントローラーを使って、Androidをレトロゲームハブに変えるのも非常にクールな使い方の1つですね。

マウスやキーボードでAndroidを操作する

Androidのオープンな性質は、簡単に何にでもつながることを可能にしています。タブレットをラップトップとして使いたい場合、キーボードとマウスが不可欠ですが、うれしいことに、Androidでは、ほとんどの有線・無線のマウスやキーボードが使えます。

USBポートは1つしかないので、一体型レシーバーのワイヤレスキーボードとマウスの購入をおすすめします。USB OTGで使用可能な汎用USBハブを私は見たことがありません。また、規格品にこだわることを忘れないでください。できる限り、どんなプラットフォームでも使える、規格品のプラグアンドプレイの無線セットを購入しましょう。なるべく、付随するソフトウェアが必要となるタイプは避けたほうが無難だと思います。

プリンターから直接印刷

キーボードと同じように、プラグアンドプレイUSB規格のプリンターはAndroidデバイスで問題なく動作しますので、無線LAN接続がなくても、そしてあらかじめPCにファイルを転送しなくても直接印刷できます。

不思議なことに、私が試したところ「USBマスストレージモード(USB機器を記憶装置として認識し制御するドライバ)」は使えなかったので、デバイスによって結果は違うのかもしれません。写真や書類を印刷したいなら、USB接続をPTP(Photo to Photo)モードに切り替える必要があります。

デジタル一眼レフカメラを操作する

写真好きの方ならこの機能をきっと気に入るでしょう。Androidデバイスをデジタル一眼レフにつないで巨大なライブ画面として使用できます。写真の撮影、フォーカシング、シャッターの速度の調整などが行えます。Androidタブレットのもっともクリエイティブな活用方法の1つです。

なお、デジタル一眼制御アプリも必要になります。1番よく機能するのはCanonのカメラです。NikonとSonyのカメラでも、公式にサポートされているわけではありませんが、場合によって使えます。ただ、アプリの値段は6.99ドル(約800円)と高めなので、購入する前に公式サイトからじっくり情報収集したほうが良さそうですね。

What Is USB OTG? 5 Cool Ways to Use It on Android|MakeUseOf

Mihir Patkar(訳:コニャック

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