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「LINE通話」対応がClovaのキラーアプリになる「スマスピ」おしゃべり広場

» 2017年12月28日 17時40分 公開
[山口恵祐ITmedia]

 LINEが12月14日に発売した新型スマートスピーカー「Clova Friends」は、かわいい見た目とは裏腹に、単体でLINE通話ができる特長を持っている。実際に使ってみたところ、「Clova」のキラーアプリとなり得る可能性を感じるのだ。

photo 「Clova Friends BROWN」

 Clova Friendsは、LINEキャラクターの「ブラウン」と「サリー」のデザインを取り入れたスマートスピーカー。USB電源で動作するため、先行するGoogleやAmazonのスマートスピーカーに照らし合わせると「Google Home mini」や「Amazon Echo dot」に近い製品だ。バッテリーを搭載し、電源の無い場所でも使えるのは「Clova」シリーズ共通の強みでもある。

photo 操作ボタンは正面にある鼻部分のほか、裏面にも。充電ポートはUSB Type-Cを採用した

 「クローバ」と話しかけて使える機能は、先に発売したClova WAVEとほぼ同じ。ただし、WAVEが対応する赤外線を使った家電操作機能は省かれている(後付けオプションで対応)。一方で、呼びかけの応答速度改善やBluetooth接続による音声の出力対応など、細やかな改善も行われているようだ。

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 そして、Clova Friendsは単体でのLINE通話に対応する。ペアリングしたスマートフォンにインストールした「LINE Clova」アプリ内で、LINEに登録している友達の呼び名をあらかじめ設定しておくと、「Clova、(呼び名)に電話して」と話しかければ、LINE通話の呼び出しが始まる。

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photophoto Clova Friendsで通話したい相手を一人ずつ追加する。それぞれ呼び名を設定する

 通話の発信元はペアリングしたスマートフォンに登録しているLINEアカウントとなるが、Clova FriendsがWi-Fiに接続されていれば、近くにそのスマートフォンを置く必要はない。現状は発信のみ対応だが、今後は着信にも対応するという。

 実際に通話してみると、相手の声をしっかり聞き取れ、自分の声も相手のスマートフォンにしっかり届く。リビングに置ける簡単操作のLINE通話専用デバイスとして考えれば、なかなか悪くない。ディスプレイを搭載したモデルが登場すれば、LINEビデオ通話も……そんな期待が持てる。

LINEがスマートスピーカーで生き残るなら、“LINE”を存分に生かすべきだ

 GoogleやAmazonの開発するパーソナルアシスタント機能は、世界中から集まる膨大なデータによって日々進化を続けるだろう。それらに追従することは、並大抵の企業には難しいというのは想像にたやすい。

 LINEが開発するAI(人工知能)「Clova」は、「7000万人のLINEユーザーが強み」(同社)としているが、先行する他社に比べて数で圧倒的に少ないのは事実だろう。

 しかし、LINEの機能が使えるメリットはかなり大きく、それだけで「Clova」を選ぶユーザーも少なくないはずだ。まさにClova FriendsのテレビCMに登場するような、Google HomeやAmazon Echoに興味を示さないであろう層に、スマートスピーカーを浸透させる立役者になれる可能性も夢物語ではない。

 LINEへの対応、キャラクターとコラボして突き抜けた“Kawaii”デザイン──Clova Friendsは、「Clova」が生き残るすべを象徴する製品ではないだろうか。

 ただ1つ、先行して発売したClova WAVEがLINE通話に対応しないことには納得がいかない。アップデートで対応する方向に向かうことを期待したい。

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