SCEから7月19日発売予定の「nasne(ナスネ)」。本日行われた発表会で実際にどういうものなのかを見せてもらうことができました。
nasneは500GBの内蔵ハードディスクを搭載したネットワークレコーダー兼メディアストレージで、PS3と同様側面が流線型のフォルムが特徴です。LAN端子を通じてホームネットワーク上の対応機器や対応アプリケーションと連携するため、本体そのものにはHDMIなどのAV出力はありません。またSCEのハードウェアですがPlayStation 3は必須ではなく、その他のソニーデバイス(Xperia,、Sony Tablet、VAIO等)があれば利用可能となっています。テレビ番組の視聴や録画ができるクラウドサーバーを考えるとこのデバイスのコンセプトがわかりやすいでしょう。
ネットワークレコーダーとしての主な機能は様々な対応機器アプリケーションからホームネットワーク上のnasneを使ってTV視聴、録画、再生等ができるというもの。さらにホーム機器とモバイル機器向けに2種類のストリームをリアルタイムで同時に配信するができます。
torneアプリケーションはnasne発売にあわせてVer4.0にアップデートされます。シーンサーチも一瞬で、サーチ時に表示されるサムネイルもストレスなく表示。まるでローカル上に保存された動画を観ているかのような錯覚にとらわれるほどのサクサクさでした。この快適さはnasneそのものにプロセッサが搭載されているからこそ実現できたそうですよ。
また、対応しているソニーのモバイル機器でもそれぞれの特徴を生かした使い方ができます。
Sony Tablet SシリーズとPシリーズでは近日行われるAndroid 4.0アップデートによりアプリを全画面ではなく分割画面で表示可能に。これによりテレビの録画を観ながら下の画面でウェブブラウジングというような使用法もできるようになります。ちなみにこのスモールアプリ機能はSony Tablet独自のものだそうです。
Xperiaに関しては現時点では、今夏発売予定のXperia GXとXperia SXのみに対応予定ですが、過去の機種への対応も視野に入れているそうです。
これらのAndroidデバイスでは、RECOPLAアプリケーションを使用してnasneに番組の録画予約を入れる事が可能となっています。
そして現在はまだ開発中ですが、PS Vitaへアプリでの対応も年内に予定されています。
今回の発表会に出席し、やはりメインはネットワークレコーダーとしての機能という印象を受けましたが、対応デバイスやその快適さを体感してみるとメディアストレージとしての可能性も大いにあると感じました。メディアストレージ的な利用に関する情報は、それができるということ以外はあまり明らかではありませんでしたが、全体の話を聞いた感じだとユーザーが構築できるクラウドネットワークのハブとして機能するデバイスを目指しているのかもしれません。nasneの今後に注目しましょう。
(ニール太平)