お~素晴らし~。
8世紀東ローマ、元寇でも使われたハンドヘルド爆弾、手榴弾。
その仕組みを1枚にまとめたインフォグラフです。
解説だけじゃなく、小史もさりげなく交えてるし、あれこれ酷い目に遭ってるヒト見るだけで状況が分かるっていうか...教材の王道ですねー。世にマニュアルは数あれど、これは妙に分かり易くて感心しましたよ。
上から順番に訳しておきます。
手榴弾は戦争で昔から使われてきた。どの手榴弾も爆弾としては最もベーシックながら短射程でもっと具体的ダメージを与えるほか、兵士がひとりで何個も持ち運べる設計になっている。以下の簡単ガイドで装置の仕組みを理解してみよう。
ヨーロッパの初期の手榴弾:15~16世紀1. スパークや火の源が要る
2. 芯に火をつけ、手榴弾を投げる(投擲)
3. 中に詰めた火薬が爆発する
4. 金属の弾筒が炸裂し、榴散弾としての役目を果たす
→ 初期の手榴弾はヒューズ(信管)の長さが予測できず、それで命や手足を失う兵士が頻出した。そのため手榴弾は第一次世界大戦まで見捨てられていた。
焼夷手投げ弾(モロトフ・カクテル):現代1. スパークや火の源が要る
2. ボロ布に火をつけ手榴弾を投げる(投擲)
3. ガラス瓶がぶつかって割れる
4. アルコールやガソリンが発火し、燃え広がる
→ 焼夷手投げ弾は投げる前に燃えてしまいやすい。これと決まったヒューズ所要時間があるわけではない。
遅延型手榴弾:現代1. 安全ピンを抜く
2. 発火レバーが跳ね上がり、バネ付き撃鉄(ストライカー、発火装置)を解除
3. 撃鉄が信管にぶつかり、ゆっくり燃え広がる薬品のヒューズに火がつく
4. ヒューズで起爆装置(雷管)が発動し、爆薬発火
鉄の弾筒が炸裂し、飛ぶ先にあるもの全てに突き刺さる
→ あんまり早く投げすぎると、敵が拾って投げ返してくる。
手榴弾の技術は常に進歩しており、今はデジタルの起爆装置も生産化が進んでいる。これは爆発時間を予約タイマーでセットできるので、従来より精度の高い利用が可能だ。
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因みに「grenade(手榴弾)」はフランス語でザクロの意。Wikipediaには、「おそらくザクロの形に似てることからフランスの軍用語でこう呼ばれるようになったのだろう」とありますよ。
このグラフを出してるOnline Schoolsにはこれ以外にも楽しいインフォグラフが満載です。チェックしてみてね!
[Online Schools via NextRound via The High Definite]関連:手榴弾入門
Brian Barrett(原文/satomi)
UPDATE:修正しました、ありがとうございます。