蹴っ飛ばされても転ばないロボットでご紹介した、米国国防省が出資のもと開発中の4脚ロボット「BigDog」を覚えていらっしゃいますか?
蹴られてもころばないし、雪道も頑張って進む姿は哀愁すら感じさせますが、こんなのに追いかけられたら、相当怖いって思うぐらい奇妙な雰囲気を持っていますよね…。
そんなBigDogが今回は米陸軍と一緒に訓練している姿をご紹介したいと思います。BigDogの賢さがヒシヒシと伝わってくると思います。
Boston Dynamics社が開発しているBigDogは、最先端の人工知能とナビゲーションシステムを搭載しています。実際、米国軍隊の職員たちは、そのプログラムされた行動に驚かされていて、戦場での活躍を大いに期待しているようです。
BigDogは、兵士たちにあわせて走ったり、ゆっくり歩いたり、積み荷を降ろしたり積んだりするために伏せたりします。何が起ころうとも、どんなに強くぶたれても、ロボットは転ぶことなく、自分の進むコースを外れることなく突き進んでいきます。彼のゆく手をはばむ方法は、ロケットでBigDog自体を破壊するか、オバマ大統領の防衛システムを使うぐらいしかないのかも!? というぐらい、低コストなのに優秀です。
まだ、実際の戦場への準備は出来ていませんが、米陸軍はこの子に大きな期待をよせています。彼らは、いろいろな機材などをBigDogで運べば、兵士たちが身軽になり、より早く動けるしその分安全性も高まると考えているようです。
今のところの課題といえば音です。そこに何億もの怒ったハチがいるぐらいブーンという音が鳴り響きます。あとは、皆が予測しないような新しい問題が無い限り、BigDogの戦場デビューはあと数年後ぐらいに実現するんじゃないかと言われています。
アナリストたちは、二足歩行ロボットが兵士と一緒に闘ったり、もしくは兵士に代わりに戦場に行くようになる可能性は、大いにあると考えているようです。
またSF著者たちは、こういったシナリオを何度ともなく想像していますよね。その結果『ターミネーター』とか『メタルギア・ソリッド』とかが生まれるんだと思うんです。例えば、このビデオの中の2足歩行の格闘ロボット「geckos」は、BigDogの生物兵器的なデザインからインスパイアされているかんじですよね。
確かに、BigDogとか2足歩行のロボットを見ると技術の進歩が凄いなぁと思ったり、こんな風に面白ネタにしてしまったりしますが、その一方で恐ろしさも感じるし、BigDogやターミネーターやgeckosが戦場で活躍しなくちゃいけない世の中は、避けなきゃいけないよなぁと思ったりします。
Adrian Covert(原文/junjun)
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