Xbox Oneで今後実装予定の新機能などを紹介
2015年6月16日~18日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスにて世界最大のゲーム見本市、E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2015が開催。初日の6月16日(現地時間)には、マイクロソフトによるハードまわりのセッションが行われた。紹介されたのは、この秋にもアップグレード予定のXbox Oneの新しいホームと、先日のXbox E3 2015 Briefingで発表され大きな注目を集めたXbox 360との後方互換、そしてXbox Elite ワイヤレスコントローラーだ。プレゼンを担当したのは、マイクロソフトのリチャード・アービング氏とマイク・ヤーラ氏だ。
■Xbox Oneのホームがより快適になる
従来までとデザインを一新し、よりすっきりとした印象のある新しいホーム。コンセプトは“スピード”と“インテリジェンス”。“スピード”に関しては、とにかくコンテンツに早くアクセスできるようにしているとのこと。動画や写真の共有などもすばやくできるようになっているという。とくに注力しているのが、“ゲーム中で何が起きているか”フレンドの動向がすぐにわかること。ゲームをプレイ中にボタンひとつでサイドメニューを出現させ、メッセージを確認したり協力プレイに誘ったりといったことも瞬時にできるようになるようだ。
興味深いのが、この変更がWindows 10のリリースに合わせてのものではないこと。従来のXbox Oneのホームは、明らかにWindows 8のいわゆるモダンUIと共通性をもたせたものだったが、今回の変更は「ユーザーのフィードバックを参考にしましたが、Windows 10と足並みを揃えたものではありません」(アービング氏)という。Windows 10になって、よりXbox Oneとの連携が強化されるとの印象だが、ホームに関してはそれぞれ独自の道を歩むということだろうか。ちなみに、モダンUIは明らかにKinect向きだったが、新ホームは見たところそうでもない。Kinectに対するスタンスをうかがわせるうえでも興味深いUIの変更と言えるだろう。
■後方互換はエミュレーターにより実現
Xbox E3 2015 Briefing最大のトピックのひとつ、Xbox OneによるXbox 360への後方互換の実現。Xbox 360とXbox Oneのアーキテクチャーはまったく異なるために、当初「不可能」と思われていた後方互換は、マイクロソフトのエンジニアによるたゆまぬ努力の果てに実現したもの。具体的にはエミュレーターにより可能になったものだという。プレゼンでは、『Borderlands(ボーダーランズ)』のXbox 360版をXbox Oneでプレイ。メニューボタンとビューボタンを同時に押すことで、Xbox 360のUIを表示させる(なつかしい!)といったデモが披露された。一方で、Xbox E3 2015 Briefingでも説明されていた通り、動画を録画したり、静止画を撮影したり……といったことも可能だ。
ただいまXbox Preview Memberを対象に、21タイトルが提供されているXbox 360タイトルは、年度内には100タイトルまで遊べるようになる予定だという。その後、「100タイトル追加」という形で徐々に増えていくのだという。どのタイトルがラインアップされるかに関しては、「ファンの皆さんからのご意見を参考にしつつ、パートナーさんの要望も判断して決めていきたい」(アービング氏)とのこと。ファンとしては、より多くのタイトルの後方互換が実現することを期待したい。
■Xbox Elite ワイヤレスコントローラー
まさにプロ仕様という言葉がぴったりのXbox Elite ワイヤレスコントローラー。プレイヤーは、トリガーの感度からボタン配置、ゲーム個別の設定まで自由にカスタマイズでき、ゲームごとに適したコントローラー設定に変更できるカスタムアプリが、Xbox One とWindows 10 デバイスで提供されるというのがマイクロソフトらしい。コントローラーは、何時間にも及ぶゲーム操作に耐えられるようにデザインされており、ステンレス製による高品質な仕様になっている。個人的は、パラボラアンテナを思わせる方向キーが気になってみたり。操作感はなかなかのもの。
ちなみに、Xbox Elite ワイヤレスコントローラーは海外では2015年10月発売予定で価格は149.99ドル。いまの日本円に換算するとおよそ18500円と、価格もなかなかのプロ仕様。とはいえ、ゲームプレイはさらに快適になりそうだ。