ロックインのないクラウド開発環境が実現できるか
ヴイエムウェア、PaaSサービスの開始を発表
2011/04/13
米ヴイエムウェアは米国時間4月12日、PaaSサービス「www.CloudFoundry.com」のベータ提供を開始したと発表した。同社は自社でPaaSを提供するだけでなく、他の事業者や企業の社内で、同一の開発環境を提供できるように、一連のミドルウェアを展開していく計画という。
ヴイエムウェアは同社の開発環境ミドルウェア技術を「Cloud Foundry」と呼び、これを複数の方法で展開していくと発表した。
CloudFoundryは多様な環境に対応することが大きな特徴。開発フレームワークとしてはSpring for Java、Ruby on Rails、Sinatra、Node.js、Grailsなどをサポート。データベースとしては当初MongoDB、MySQL、Redisをサポート、さらにVMware vFabricの各種アプリケーションサービスとの連携も計画している。
ヴイエムウェアは、VMware vSphereへのロックインを図っているのではないかと指摘されることもあるが、Cloud FoundryはVMware vSphereを使うかどうかに関係なく、あらゆるIaaSに展開できることを強調している。
Cloud Foundryの展開方法の1つ目は、同社が4月12日にベータ提供を開始したwww.CloudFoundry.com。これはヴイエムウェアが運営するパブリックPaaSで、新サービスやオペレーション面の最適化のためのテストベッドとしても機能するという。
2つ目はコミュニティプロジェクトのwww.CloudFoundry.org。Apache 2ライセンスのもとで、CloudFoundryを活用するとともに、さまざまなフレームワークやアプリケーションサービスに対応させる場として機能させる。
3つ目はCloud Foundry Micro Cloud。第2四半期に提供開始の同製品は、仮想アプライアンスにCloud Foundry技術を組み込んだもの。これを使って、開発者は自身のアプリケーションを開発・テストした後、クラウドサービスにデプロイするなどができる。
4つ目は企業やサービス事業者向けの、商用版CloudFoundry。提供時期は未定だが、これによってヴイエムウェアは、ハイブリッド・クラウドをPaaSレベルで推進していくという。
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