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子どもと自己決定・自律
―パターナリズムも自己決定と同郷でありうる、けれども―
立岩 真也
19990831
後藤 弘子
編『少年非行と子どもたち』,明石書店、子どもの人権双書5,264p.,
pp.21-44 (1800円+税)【了:19990205】 35枚
[目次+α]
1 はじめに
これから書くようなことをどんなに考えていっても、子どもの権利が今よりも大切にされなければならない、そのための活動がもっと活発に行われないとならない、このことは動かないと思う。くだらない校則等々、なぜ決まっているのかわからないもの、いらないものがたくさんある。そんなきまりがあること自体が、きまり、ルールに対する不信感を生じさせている。各自に決めさせればよい。 そうなのだが、しかし、自己決定、特に子どもの自己決定を巡って、多くの人に今ひとつすっきりしない部分があるのではないかと思う。例えばこんな感覚がある。「子どもとつきあう時に悠長なことはしていられない。親は子に一方的に命令したり、叱ったりすることもある。それは仕方がないのではないか。」これに対して、「子どもの権利を矮小化してもらっては困る。小さな子どもになんでも好きなようにさせればよいなどとは言っていない。」と言うかもしれない。しかし、具体的にどう考えたらよいのか。そういう疑問、あるいは問題提起に答えた上で、肯定するならばすればよいと思う。そうでないと、大切だと主張するその基盤そのものが怪しいというか、建前としては皆が言うが、実はあまり本気にしていないということになってしまうと思う。 2 問1:「迷惑をかけなければ」について・1
3 問2:「迷惑をかけなければ」について・2
4 問3・「迷惑をかけなければ」について・3
5 問4・自己決定とパターナリズムの同根性?
6 答1・自己決定について
7 答2・教えることと与えることについて
8 答3・願うことと伝えること
9 答4・変えること省くこと
●本の目次
序
後藤弘子
「「非行少年」の消滅?」
1 立岩真也 「子どもと自己決定・自律――パターナリズムも自己決定
と同郷でありうる,けれども」
2 葉梨康弘 「警察と少年非行「
3 平戸ルリ子 「児童福祉と非行少年」
4 岩佐嘉彦 「家庭裁判所と子どもの権利」
5 後藤弘子 「非行少年の処遇」
6 梅澤秀監 「学校と非行」
7 生島浩 「非行少年と家庭――家族臨床の視点」
8 大庭絵里 「少年事件とマス・メディア」
◇
立岩 真也
◇
Shin'ya Tateiwa
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