エディンバラ学派の中心人物としてSSKを主導したバリーバーンズの単著としては唯一の邦訳書。バーンズ自身の研究の集成ではなくあくまで当時のSTSの諸成果に依拠しての科学と社会・政治との関係性をあれこれと論じるという概論的スタイルのもの。
80年代当時のSTSの発達状況の限界そのままに本書の提示する話題にも限界があり、90年代に入ってから隆盛をむかえるPUSの事例はほとんどないも同然、さらにはエディンバラ学派の領袖らしく犬猿の仲の実験室研究がらみの事例もゼロ。STSの入門書としてはあまり役には立ちません。
しかし第2章「科学者社会の中で」と第3章「権威」はマートン学派流の制度論的解説とSSK流の知識社会学的解説のふたつが非常にスムースにつながるように叙述されており、このあたりはふたつを対立的関係とだけ見なす科学社会学史像とは違う新鮮さがあるかもしれません。
知識には信頼と権威にもとづく社会組織が必要であるという科学社会学の根本洞察の重要性を、いくつかの科学史事例の簡単な紹介を通じて、うまく理解させてくれるという意味では一読の価値はあります。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
社会現象としての科学: 科学の意味を考えるために 単行本 – 1989/1/1
このページの読み込み中に問題が発生しました。もう一度試してください。
- 本の長さ243ページ
- 言語日本語
- 出版社吉岡書店
- 発売日1989/1/1
- ISBN-104842702214
- ISBN-13978-4842702216
登録情報
- 出版社 : 吉岡書店 (1989/1/1)
- 発売日 : 1989/1/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 243ページ
- ISBN-10 : 4842702214
- ISBN-13 : 978-4842702216
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,480,237位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 5,494位科学読み物 (本)
- - 209,050位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと見つけたり、似たような著者を調べたり、おすすめの本を読んだりできます。
カスタマーレビュー
星5つ中3.7つ
5つのうち3.7つ
2グローバルレーティング
- 星5つ星4つ星3つ星2つ星1つ星5つ0%72%28%0%0%0%
- 星5つ星4つ星3つ星2つ星1つ星4つ0%72%28%0%0%72%
- 星5つ星4つ星3つ星2つ星1つ星3つ0%72%28%0%0%28%
- 星5つ星4つ星3つ星2つ星1つ星2つ0%72%28%0%0%0%
- 星5つ星4つ星3つ星2つ星1つ星1つ0%72%28%0%0%0%
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。