![誰が風を見たか]({"https://m.media-amazon.com/images/I/41aTiJPFZaL._SY342_.jpg":[342,226],"https://m.media-amazon.com/images/I/41aTiJPFZaL.jpg":[500,330],"https://m.media-amazon.com/images/I/41aTiJPFZaL._SY385_.jpg":[385,254],"https://m.media-amazon.com/images/I/41aTiJPFZaL._SY466_.jpg":[466,308],"https://m.media-amazon.com/images/I/41aTiJPFZaL._SY425_.jpg":[425,281]})
![誰が風を見たか 増補版 ある精神科医の生涯]({"https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/71IsrhnkLzL._AC_UL165_SR165,165_.jpg":[165,165],"https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/71IsrhnkLzL._AC_UL330_SR330,330_.jpg":[330,330],"https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/71IsrhnkLzL._AC_UL495_SR495,495_.jpg":[495,495]})
ロボトミーというキーワードからたどり着いた台弘さんの自伝的作品です。
人体実験を告発する決議や精神外科の否定というキーワードから、その当事者の書いたものを読みたいと考えて購入してみましたが、少なくとも私にはとても興味深い作品でした。
戦前の教育を受けた、左翼的な思想を持つ軍医としての生活は、いわゆる戦記物の異端的存在とも言えますし、私の祖父がちょうどパラオに赴いて終戦を迎えた話を聞いておりましたので、個人的にもおもしろいものでした。
大学紛争を、当事者として描いた後半部分は、ある意味とても傍観者的に書かれているとも言えますが、ここまで理知的に、かつ新しい治療のあり方を考えて活動していた台弘さんを、強硬に、かつ感情的に否定していくような大学紛争というのは、今の若者からすると、あまり理解出来ないものだと思いました。少なくとも、私は全てではありませんが、この本を書いた台さんの肩を持ちたくなりました。
いろいろ調べてみると、台さんはまだご存命のようです。一度もお会いしたことも、お見かけしたこともありませんが、人間の美しい智恵をもった先輩として、お会いしてみたいものだと思いました。
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