匠千焼シリーズにおいてサブキャラであるウサコによる三回生の夏の回想話。
と、これだけ聞くとつまらないと感じそうですが、結構中身が濃くて読み応えありました~。作中語られるお話に一切の無駄がなく、全てが根っこで繋がっている感じがたまりません。タイトルの「依存」がしっくりくる今作品。シリーズを読んできた人ならば間違いなく満足できます◎
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依存 単行本 – 2000/6/1
西澤 保彦
(著)
ぼくには実の母親に殺された双子の兄がいた――。母・美也子とは何者か? 彼女がふたたび千暁の前に現れた目的は何か? 容赦なき愛と欲望の犯罪。衝撃の告白で幕を開けるシリーズ最高傑作。
- 本の長さ486ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日2000/6/1
- ISBN-104344000064
- ISBN-13978-4344000063
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
「ぼくには、実の母親に殺された双子の兄がいたんだ-」 匠千暁の双生児の兄を殺した母・美也子が、ふたたび千暁の前に現れた目的とは何なのか? いま最大の危機が千暁を襲う。匠千暁シリーズ第6作。
登録情報
- 出版社 : 幻冬舎 (2000/6/1)
- 発売日 : 2000/6/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 486ページ
- ISBN-10 : 4344000064
- ISBN-13 : 978-4344000063
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,553,535位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 423,405位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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カスタマーレビュー
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上位レビュー、対象国: 日本
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- 2006年12月15日に日本でレビュー済みAmazonで購入こわかった・・・本当にこわいお話でした。読み終わって改めて題名の意味を心底理解し、ぞっとしました。
ありきたりで印象に残らない題名だと思ってたのですが、かえってその簡潔さが恐ろしくなった。
「性」の印象が前面に押し出されており、文章中にも「女とは〜」を強調するような表現がみられましたが、
男性の犯罪については一人称ウサコが一定の理解を示して「誰にも(私にも)あり得ること」とさせた反面、
女性については、犯罪の心情等を万人に理解の及ばぬところへ追いやったがために、
「女の恐ろしさ」みたいなものが強調されて、結果、結末がホラーっぽくなってしまったかな、という印象でした。
でも、「これ本筋に関係あるの?」ってエピソードが後半ぐいぐい生きてくる、
最後まで飽きさせないドラマチックな展開で、さすが西澤保彦、と思わずうなってしまう一冊でした。
特に時間軸!核心に迫って行くに従って、現在のウサコと過去のウサコという二つの時間軸にいる「ウサコ」の感情がうまく寄り添って行き、
また現在軸のストーリーを、パズルをはめるようにして、過去時点のストーリーが上手に補完していくのがとっても気持ちよかったです。
読み応えのある本でした。おすすめです。
- 2008年9月11日に日本でレビュー済み単行本(2000年)→幻冬舎ノベルス(2001年)→本書。
匠千暁シリーズの一冊。かならず、前作『スコッチ・ゲーム』から順番に読まなければならない。そうしないとストーリーがまったく分からない危険がある。
推理小説というのではない。主人公たる匠千暁の過去、また登場人物たちの人間関係を描いた物語だ。シリーズをずっと読んできて、思い入れのある人には感慨深い作品だろう。私もそうで、それなりに感動したのだが、いざ振り返ってレビューしてみようと思うと、評価に困る作品でもあった。
いろいろ矛盾もあるし、ディテールのバランスが悪いような気もする。いつも繰り広げられる登場人物たちの推理ゲームにもキレがない。
テーマは理解できるし、主人公たちへの思い入れも感じられるのだが、うーん。
取りあえず言えるのは、シリーズのファンなら読むべき、そうでない人は手を出さない方が無難ということだけだ。
- 2018年7月26日に日本でレビュー済み読んだのは出版された頃で、内容が全く思い出せず。読んだ時の扉が開いたような気持ちだけ、はっきり覚えています。
人生に影響を与えた本をあげるなら、これが入るのは間違いないです。
- 2005年8月12日に日本でレビュー済みAmazonで購入中身がすごく重いです。
ストーカー問題や、虐待の問題なども取り上げられています。
今回は、主人公の一人タックの過去が赤裸々に書かれています。かなりダークなことを書いてますが一気に読めたのは何故でしょう?
- 2012年11月25日に日本でレビュー済みタックシリーズが大好きで、既刊も読んでて、そのタイミングで新作発刊。「ぼくには母に殺された双子の兄がいたーーー」うわあ意味深なコピー、楽しみ楽しみー、って買って読んだら。
…いやあ今でも初読の時の膝の砕けるガッカリが思い出される。
要は話が「タックがタカチに話す話」と「仲間うちだけで不思議な話を持ち寄り推理合戦」の二本が並行して進んでおり、
今迄のシリーズみたいに中央に据えられる殺人や密室や謎は何も無く、おまけにほぼ登場人物達が「こういうことがあった」「それはこういうことだったのでは」と会話ばかりしており、
「い…いつになったら本編が始まるのよう」と読み進めて言ったら、そのまま終わった、と。
読み終えて本当に呆然としたもんだ。何?これからこのシリーズは美也子さんが頭脳の限りを使って密室殺人を犯し、タック達がその謎を解いていくわけ?(違
タックの過去もひたすらタックの語りだけで描写されるものだから、なんか勝手に落ち込んで勝手に立ち直ったぞこいつ、って印象で、物語に全く波が無い。何で折角の過去をこんな描写にした?
…ただ、「こういう話なんだ」と知って読むと 「小さいけど多彩な謎が盛り沢山でお得」という印象も沸く。青春群像劇みたいで楽しいし、男女、親子についての考察も楽しいし(ただしあくまで最悪な親、最悪な男は主人公側以外ってのが弱い…正しく綺麗なのは自分達だけかあ)、やっぱり何度も再度してるし。
という事で星は五つ。
ああ西澤さんが好きすぎて言いたい事がありすぎる…
- 2017年10月25日に日本でレビュー済み順番に読んできたタックシリーズもこれで5作目。今回はウサコがメインです。メインというか、語り部がウサコなだけで実質話の核を担うのはタックなんですが。「スコッチゲーム」でタカチの過去が明かされ本作ではタックの過去が白日の下に晒されます。このシリーズが好きな方なら本作と「スコッチゲーム」は重要な巻になるでしょう。
シリーズにおいて一つのターニングポイントとなる本作ですが、正直クオリティはお世辞にもいいとは言えないです。この作家の悪い癖が全部出たなという感じで、話はあっちこっちに飛び散るしお得意の記憶の改竄設定は出てくるしなによりこんな話し方をする子供がいるかと言いたくなるような文学的且つ哲学的なセリフを登場人物が乱発するのでもう目が滑る滑る。文体は読みやすいのに文章と構成が不自然で話にのめり込めない残念なパターンでした。いつもそうなんですが、いつもよりひどいっすね。
「依存」というタイトル通りあらゆるキャラが誰かに依存・執着しているお話です。比較的まともだと思っていたタックとウサコの病みが本作で露呈し、あーこれで共感できるキャラが一人もいなくなったな…というのが素直な感想。読めば読むほど次回作を読むモチベーションがゴリゴリ削られました。とりあえず女同士の同性愛と近親相姦が苦手な方はやめた方がいいですね。シリーズ中もっとも生々しいストーリーだと思います。
あと登場人物が「絶対こう!」と言い切るのが鼻につきました。「酔っ払いは絶対本音を言わない」「言う人だっているでしょ?」「絶対いない!」みたいな。0か100かしかないんですね。これが頻繁にあるので小説とはいえ読んでて疲れました。リアルでもいるんだよなぁ、こういう中庸がない人。要所要所で作者の気持ちを代弁させられているのかな?と思うような不自然なセリフがあり、その度に妙な疲労感があったのでその分も評価からマイナスしています。
ミステリー小説としてもっとも重要な謎の部分がぼやけていたのが一番残念だったかな。小さな推理はたくさんするけど明確に解決する謎が少なく、読んでてモヤモヤしました。隣のおばさんが死んだと思ったら生きててびっくりしたわ~レベルの正直どうでもいい謎を登場人物が真剣に30ページくらい使って推理するので、それに夢中になれる人なら気にならないと思います。細かな謎も一応伏線にはなってるんですが、やり方が雑すぎて話がまとまっていない印象がとにかく強かった。基本的に登場人物は謎の解決に向けて動くということをしないので、確かな裏付けがなく妄想で始まり妄想で終わるミステリーになっているのが残念でした。
シリーズで重要な位置付けになるだろう本作ですが個人的にはシリーズ中ワースト2。麦酒の次につまらなかった…。文体の読みやすさだけ評価して☆2にします。全体的にタカチ贔屓が濃く、舞台の演技をしているの?と思うくらい大袈裟且つポエミーな登場人物についていけませんでした。
- 2013年9月3日に日本でレビュー済みなんか、重たかったです。
そして悲しくて、かわいそうで、なんか、頑張れよ!って応援したくなりました。