「百年の孤独」でおなじみマコンドが舞台の中短編集。
日本人にはとても不思議に映る南米の人々の気質と孤独な本質が浮き彫りになった作品ばかり。
「百年の孤独」で感じたような乾いた風はさほど感じないけれど、どの作品の登場人物も憑かれたように孤独と破滅へ向かって行動していく。
まるで崩れる直前の砂の城を見ているようだ。
ガルシア・マルケスの不思議さを確認できる一冊である。
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ママ・グランデの葬儀 (集英社文庫) 文庫 – 1982/12/1
灼熱の大地にくり広げられる飢えと孤独、暴力と革命!いかなることも起こりうる架空の地マコンドの地母神ともいうべきママ・グランデの葬儀を奇想に満ちた文体で描く表題作他。
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日1982/12/1
- ISBN-104087600793
- ISBN-13978-4087600797
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (1982/12/1)
- 発売日 : 1982/12/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 256ページ
- ISBN-10 : 4087600793
- ISBN-13 : 978-4087600797
- Amazon 売れ筋ランキング: - 248,063位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
星5つ中4.8つ
5つのうち4.8つ
6グローバルレーティング
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上位レビュー、対象国: 日本
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- 2002年12月16日に日本でレビュー済みAmazonで購入
- 2007年11月5日に日本でレビュー済み「百年の孤独」が書かれる少し前の小品集。作品テーマが一貫して「孤独」であるマルケス。この「孤独」に魔術的リアリズムやロマンスなどの味を加えた混沌とした味わいが彼の作品の魅力なのだが、この初期作品集はそのような職人技に到るまでに、いかにマルケスといえども苦悩したかを味わえる過渡期の作品集である。
これらの作品の数年後に「百年の孤独」に結実する「マコンドもの」のエピソードがちらほら見えるものの、彼の代名詞になる幻想的エピソードは全く無いかまだその煌きは薄く、圧倒的に「孤独」の比重が大きい。彼特有の救いの無い展開が際立って、非常にヘビーな読み応えを読者に与える。
かつて「資本論が無かったら誰も初期マルクスなんか読まない」と柄谷行人は喝破したが、「百年の孤独」とこの初期作品集にも同じことが一般的には言えるだろう。だが、マコンドものである表題作と「百年の孤独」の間の断絶と飛躍に、作家の執念が読み取れる点で、やはりマルケス・ファンなら読んでおきたい作品集だと言える。
しかし、このような救いの無さのリアリティが詰め込まれた作品を、やはり厳しい現実を生きるラテン・アメリカの読者達はどのように受け止めたのだろうか。この容赦の無い世界観がマルケス作品の本質なのだと思う。
- 2005年11月21日に日本でレビュー済みに関連した作品らしいのだが、そっちを読んでいなくても十分に楽しめる。人々の孤独や切なさなどが的確なモチーフを使って上手く表現されていると思う。
乾いた文体も慣れれば魅力溢れるものとなる。ただ、最後のママ・グランデの葬儀だけは文体からして全然違い、何だか小説ではなく資料を読まされているような気分にさせられた。