企業変革をするために必須の危機意識に特化して書かれた内容である。
激しく環境が変化する現代において、一つの成功に満足していては企業の持続的な成長・繁栄
はありえない。企業が成長・繁栄を維持するには、企業変革が必要であり、常に危機意識を保つ
ことが重要なのはいうまでもない。
しかし、実際のところ危機意識を保ち続けることは非常に難しい。
そこで本書では、危機意識を維持し、企業変革へと結びつけるための方法を成功・失敗事例も
ともに事例をあげながら解説している。
その方法は主に以下の四つである。
・内向きな組織を外向きの組織にすること
・リーダーが危機意識を行動で示すこと
・危機を逆手にとって自己満足を払拭すること
・変革否定論者を退場もしくは無力化すること
各章の終わりには内容のサマリがあり、また事例を用いて非常に簡明に書かれているのでわかり
やすいのだが、事例が少し一般化されすぎているきらいがあり、注意していないとさらっと
読み飛ばしてしまうことがある。
諸々の制約があってのことだと思うが、もう少しリアリティのある事例が書かれていた方が、
より興味深く読めた気がする。
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企業変革の核心 単行本 – 2009/3/12
ジョン・P・コッター
(著),
村井 章子
(翻訳)
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チェンジマネジメントの世界的大家であるコッター教授を有名にしたのは、『企業変革力』(原題Leading Change)で提唱した、変革のための8段階のプロセス。
変革に成功した組織の多くは、以下のプロセスに従っていた。まず、「危機意識を高める」、ついで「変革推進チームをつくる」。そして、「適切なビジョンをつくる」「変革のビジョンを周知徹底する」と続き、「従業員の自発的な行動を促す」「短期的な成果を生む」となり、「さらに変革を進める」「変革を根づかせる」で完結する。
本書は、このプロセスの第一段階「危機意識を高める」に焦点を絞り、企業変革の最大の難問である「危機意識」をいかにして高めていくかを豊富な成功・失敗事例から説き明かす。
変革の大敵は、自己満足と、偽の危機意識。コッターは、こう説明する。
「自己満足に陥った人は『このままでいい』ので何もしようとしないが、偽の危機感に突き動かされた人は『何かしなければ』とやみくもに行動に走る。(中略)前者はぬくぬくと現状に甘んじ、後者は不安や怒りに駆られる。」
コッター教授が伝授する本物の危機意識を高める基本戦略は、「頭(理性)と心(感情)の両方に訴えかけ、目を覚まさせ、行動を促す」。この基本戦略に沿った4つの戦術も詳述されており、使えるマネジメント本になっている。
変革に成功した組織の多くは、以下のプロセスに従っていた。まず、「危機意識を高める」、ついで「変革推進チームをつくる」。そして、「適切なビジョンをつくる」「変革のビジョンを周知徹底する」と続き、「従業員の自発的な行動を促す」「短期的な成果を生む」となり、「さらに変革を進める」「変革を根づかせる」で完結する。
本書は、このプロセスの第一段階「危機意識を高める」に焦点を絞り、企業変革の最大の難問である「危機意識」をいかにして高めていくかを豊富な成功・失敗事例から説き明かす。
変革の大敵は、自己満足と、偽の危機意識。コッターは、こう説明する。
「自己満足に陥った人は『このままでいい』ので何もしようとしないが、偽の危機感に突き動かされた人は『何かしなければ』とやみくもに行動に走る。(中略)前者はぬくぬくと現状に甘んじ、後者は不安や怒りに駆られる。」
コッター教授が伝授する本物の危機意識を高める基本戦略は、「頭(理性)と心(感情)の両方に訴えかけ、目を覚まさせ、行動を促す」。この基本戦略に沿った4つの戦術も詳述されており、使えるマネジメント本になっている。
- 本の長さ229ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BP
- 発売日2009/3/12
- ISBN-104822247309
- ISBN-13978-4822247300
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発売日 | 2009/3/12 | 2003/12/11 | 2002/4/13 |
登録情報
- 出版社 : 日経BP (2009/3/12)
- 発売日 : 2009/3/12
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 229ページ
- ISBN-10 : 4822247309
- ISBN-13 : 978-4822247300
- Amazon 売れ筋ランキング: - 377,917位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 98位危機管理
- - 467位企業革新
- - 13,014位経営学・キャリア・MBA
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- 2009年6月9日に日本でレビュー済み組織改革の為には「危機意識の醸成が必要」とは著者が前著「企業変革力」から書いている最重要事であり、本書はその「危機意識をどう組織で生み出すか?」にフォーカスした本。
こういった本の場合、学術的な論文みたいな記述が多いかと思うが、
本書では具体的事例(●●社の●●さんはこうやって危機意識を組織で醸成しました。。)
が多く書かれており、とてもわかりやすい。
また上記事例が、若手からトップまで様々な階層のものがあるので、
自分がどの層にいても、危機意識をどう生み出すかが理解できる。
(逆にこうやったらダメだった、というような失敗例も多くのっている)
自らの所属する組織で少しでも変化を起こしたい人は、
本書の事例を参考に、とりあえず何か行動にでてみる、ということをオススメする。
- 2009年10月17日に日本でレビュー済み企業変革が叫ばれ、そのプロセスを題材にした本がたくさん出ている。変革に挑戦する企業も多い。なぜなら、世の中の変化の加速度が増しているからだ。環境の変化に追随できない企業は淘汰される。しかし、企業変革に挑戦する企業でも成功するのは10%であると著者は言う。
成功する企業に共通するポイント、それは良い危機感を持つことである。原題が「危機感」なのだが、邦題は少しもったいぶって隠している。
まずは危機感を持つこと。危機感なしで始めた改革はうまくいかない。
もう一つの注意は、悪い危機感というものがあることだ。無駄な対応や誤った改革プロセスにより、忙しくなったのだが、さっぱり変革は進まず成果が上がらず徒労感だけが残る。この場合、次の変革に取り組もうとしても、かなり難しいだろう。
危機感を持つのは1人から始めても良い。そして、本当に顧客のためになることについて考え、行動を起こすのだ。仲間を募ってもいい。上司に相談してもいい。事業部長だろうが社長だろうが、怯んではいけない。本当に良い危機感であれば、共感して仲間が増えていくだろう。ハートが大事だそうだ。
- 2009年11月3日に日本でレビュー済み組織に危機感を持たせることがどれほど難しいか、現状維持派が太く根を張っている組織がどんなに多い事か、世のサラリーマンの諸氏は嫌というほど知っておられると思うが、この本はその堤を崩すための手のつけどころにフォーカスして書かれた珍しい本です。
変わる事には大きな力が必要で、そのためには優秀な一部の人材ではなく、大勢の流れを少し変える事が重要である事、そしてその流れを変える事に逆らおう、手は貸したくないという勢力との向き合い方について、真正面から取り上げている点が評価できます。
惜しむらくは、事例がもう少し豊富で具体的であればという点。その点は門外不出の部分も多いでしょうが、研究者として長い時間を過ごした著者なら、そこまで望みたい。