海外のオタクが、日本の「オタク文化」(本当はこういう括り方をするのには問題があるわけだけど)を理解するにあたり、重要と思われるポイントとそこへ至る、あるいはそこから発する流れを簡潔にまとめた良書。
重要なのは、これがきちんと「海外のオタク」によって書かれた本であるということです。彼らが何を知りたがっているのか、これを理解するための前提条件はなにか、どういうメンタリティのもとにこれは作られたのか、そういう文化論的なアプローチでもって書かれています。
そういう意味では、海外のオタクでもけっこうハイブロウな層に向けているんじゃないかと思われますが、そうでなくても様々な知識の入り口として作られているのが良心的です。
最近の日本のぬるいオタクでは知らないようなオタ知識も、今の状況を決定づけた社会的事件も、外から見るものの目で分析されて客観的に解説されていて、項目数が多いわけではないのだけれど、その選び方にあまり疑問を感じさせないあたり、本当の意味での「興味本位」であるのがよくわかります。
もちろんいい意味で「この言葉をチョイスするのか!」というようなものも多数含まれているので、そういった向きでも面白がれます。
あと、様々なオタク業界人に行ったインタビュー記事もとても面白く、彼ら彼女らの意外な一面が垣間見えるというのもこの本の面白いところです。聞き手が属する文化が違うとこんなにも面白い、聞いたこともない回答が引き出せるのか、という好例。
英語を読むのに抵抗がなければ、日本人が読んでも極めて面白い読み物なので是非どうぞ。もちろん、近くに悩めるオタク外人がいる方は是非。
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(英文版) 外国人のためのヲタク・エンサイクロペディア - The Otaku Encyclopedia: An Insiders Guide to the Subculture of Cool Japan ペーパーバック – 2009/6/10
英語版
Patrick W. Galbraith
(著),
パトリック・ウィリアム・ガルバレス
(著)
Are you an otaku? Do you have otaku friends you can’t relate to? Then let The Otaku Encyclopedia expand your knowledge of the fascinating subculture of Cool Japan. This definitive guide introduces the world of Japan’s anime nerds, game geeks, and pop-idol fanboys, with over 600 terms that any fan of Japanese pop culture simply must know. Moe, doujinshi, cosplay, and most importantly otaku itself, are clearly explained in a fun yet informative way by a self-confessed otaku who has spent years researching the otaku heartland.
Scattered among the encyclopedic entries are interviews with key otaku like artist Takashi Murakami, otaku expert Okada Toshio, J-pop idol Shoko Nakagawa, and many others entrenched in the world of maid cafes, street-idols, and figure collecting. An essential A-to-Z of otaku culture not to be missed.
Scattered among the encyclopedic entries are interviews with key otaku like artist Takashi Murakami, otaku expert Okada Toshio, J-pop idol Shoko Nakagawa, and many others entrenched in the world of maid cafes, street-idols, and figure collecting. An essential A-to-Z of otaku culture not to be missed.
- 本の長さ248ページ
- 言語英語
- 出版社講談社インターナショナル
- 発売日2009/6/10
- 寸法18.54 x 1.78 x 13.21 cm
- ISBN-104770031017
- ISBN-13978-4770031013
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商品の説明
レビュー
"You can’t possibly be called an ‘otaku’ without this book." --Danny Choo, www.dannychoo.com
"Galbraith’s knowledge of Akihabara’s history and current manifestations makes the neighborhood’s warrens of obscurity feel vivid and layered, like a promising archeological dig." --Roland Kelts, author of Japanamerica
"Prepare for a wild, educational, and entertaining ride!"--from the foreword by Frederik L. Schodt, author of Manga! Manga!
"The author is clearly knowledgeable and the entries are rarely short blurbs, but are richly detailed and informative." --The Gaming Dungeon
"The Otaku Encyclopedia is obviously a treasure trove and necessary for anyone who is interested in anime and manga, but it also has much to offer anyone interested in Japanese history, society or linguistics." --Shelf Awareness
"This inexpensive, attractive and useful reference should have wide appeal for both otaku patrons and librarians working with manga and anime." --Library Journal
"Galbraith’s knowledge of Akihabara’s history and current manifestations makes the neighborhood’s warrens of obscurity feel vivid and layered, like a promising archeological dig." --Roland Kelts, author of Japanamerica
"Prepare for a wild, educational, and entertaining ride!"--from the foreword by Frederik L. Schodt, author of Manga! Manga!
"The author is clearly knowledgeable and the entries are rarely short blurbs, but are richly detailed and informative." --The Gaming Dungeon
"The Otaku Encyclopedia is obviously a treasure trove and necessary for anyone who is interested in anime and manga, but it also has much to offer anyone interested in Japanese history, society or linguistics." --Shelf Awareness
"This inexpensive, attractive and useful reference should have wide appeal for both otaku patrons and librarians working with manga and anime." --Library Journal
著者について
PATRICK W. GALBRAITH is a journalist based in Tokyo. He specializes in Japanese popular culture, and writes a regular column for Metropolis magazine. He gives weekly tours of Akihabara, the otaku capital of Japan, and is a Ph.D. candidate at the University of Tokyo.
登録情報
- 出版社 : 講談社インターナショナル (2009/6/10)
- 発売日 : 2009/6/10
- 言語 : 英語
- ペーパーバック : 248ページ
- ISBN-10 : 4770031017
- ISBN-13 : 978-4770031013
- 寸法 : 18.54 x 1.78 x 13.21 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,615,681位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 120位民族研究
- - 10,138位その他の思想・社会の本
- - 10,682位コミュニティ (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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ガルブレイス・パトリック・W 専修大学国際コミュニケーション学部准教授。
東京大学大学院情報学環学際情報学府より博士号(情報学)取得後、デューク大学大学院にて博士号(文化人類学)取得。
主著に『Otaku and the Struggle for Imagination in Japan』(Duke University Press)や『The Ethics of Affect: Lines and Life in a Tokyo Neighborhood』(Stockholm University Press)、訳書に『Erotic Comics in Japan: An Introduction to Eromanga』(Amsterdam University Press)、編著に『Idols and Celebrity in Japanese Media Culture』(Palgrave)や『Media Convergence in Japan』(Kinema Club)など。
カスタマーレビュー
星5つ中4.4つ
5つのうち4.4つ
107グローバルレーティング
評価はどのように計算されますか?
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上位レビュー、対象国: 日本
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- 2009年7月17日に日本でレビュー済みAmazonで購入作者は東大でオタク文化を学び、秋葉原で観光客向けガイドを務める外国人。
適当に仕事を請け負った翻訳家では出てこないような、知識に裏打ちされた
面白い言い回しが数多く出てきます。また、「こんな単語まで載ってる」と
驚くかもしれません。
シンプルな単語で用語を解説しているので「こういう言い回しで通じるんだ」
という面でも勉強になります。高校生くらいの語彙力があれば十分読み解け
ます。堅苦しい内容ではないのでアニメやマンガ、ゲームの中で育った
学生さん、社会人さんにとってはとっつきやすい一冊です。お堅い教科書的
文章に飽きたとき、気分転換にどうぞ。
- 2009年9月26日に日本でレビュー済みAmazonで購入ヲタクの世界を殆ど知らない私には、なかなか濃い内容なので読み応えがありました。オールカラーではないが写真や画像も結構多く、単なる用語辞典でない事はたしか。これ1冊でアニメ・漫画を中心に日本のポプカル&サブカルの一面を知ることが出来る良い本です。
ただし英和辞典を全く使わずに、一読しただけで完全に意味を理解するには、それなりの語彙力が必要だと感じました(項目にもよりますが)。内容が他ならぬ日本のことなので、ある程度は前後の文脈から推測可能ですが、最低でも高校初級程度の力が無いと読むのに時間がかかるのでは?
- 2009年6月21日に日本でレビュー済みAmazonで購入ヲタク用語のエンサイクロペディアということになっていますが、「ヤンキー」や「KY」など、ヲタクと直接関係ない日本語のスラングについても解説があり、英語圏の外国人の方(特にオタクの方)には有益な一冊と言えます。
また英語を学んでいる日本人にも良いテキストになると思います。
ただ、表紙もそうですが中身のほうもイラストや写真が満載なので、公の場で読むには少々勇気がいるかもしれません。
- 2014年3月28日に日本でレビュー済みAmazonで購入行きつけの酒場に外国人がよく来るので、彼らとの接点になればと、暇があれば日本について書かれた英文を拾い読みしています。
本書の存在を知った時は品切れ状態だったのですが、2013年に復刊された様で、ようやく入手できました。
この本と同時期に出たJapanese Schoolgirl Confidentialという本が有ります。
親日というよりもむしろ知日派といえる人物が書いた日本の女子高生のルポですが、掲載されている写真・イラストが、リアル女子高生の平均像からややズレていたため、文章までもが嘘っぽく思えてしまい、著者の真面目な姿勢が生きてこないと感じたものでした。
本書の印象もそれに近いものがあります。
同じ辞書形式のものとして、The Anime Encyclopediaという本があるのですが、こちらは活字びっしりのいかにも「辞典」という体裁であるのに対し、本書は写真・イラストも多い上にややケバくて、良く言えば「親しみやすい」悪く言えば「軟派なイメージ」です。
Japanese Schoolgirl Confidentialも本書も、講談社の出版なので、この構成は編集サイドの判断なのかもしれません。
もっとも、皆様がレビューされている通り、内容自体は至って真面目なものです。
本書の本当の評価が定まるのは、100年後ではないでしょうか。
Japanese Schoolgirl Confidentialと共に、21世紀前後の日本のサブカルをレポートした「古典」「歴史的な名著」として位置付けられる可能性すら感じます。
「未来のなんでも鑑定団が、とんでもない高値を付けることを夢見て一冊ゲット、家宝のつもりで代々受け継がせる」なんてのも、アリかもしれません。
(追記)
他の方のレビューにある通り、小さな誤りがある様です。
私から、次の2点を指摘しておきます。
・石ノ森章太郎氏の欄で、「秘密戦隊ゴレンジャー」がHimitsu Go Rangerと表記されている。
(戦隊の欄では、正しくHimitsu Sentai Gorangerと記載されているので、単純な書き間違いでしょう)
・「宇宙戦艦ヤマト」は、アメリカ放映の際にヤマトからArgoに改名されたが、オリジナルの日本版においてもその様な変更があったかの様に記述されている。
(著者はアメリカ版の印象が強過ぎて、記憶が混乱しているのだろうか・・・)
細かく見ていけば、他にもまだ有るかもしれません。
これは著者の責任というよりも、校正のチェックが甘いというべきでしょう。
日本語に不慣れな外国の出版社ならともかく、ネイティブ企業の講談社なのですから、しっかりした仕事をして欲しいものです。
- 2009年11月18日に日本でレビュー済みAmazonで購入外国人のメル友などにオタク用語を説明する時にはいつも困っていたのですが、そんな時はこれを開いています。
外国人の方による監修ということで同系統の「もえたん」よりも使いやすいです。
- 2012年8月31日に日本でレビュー済みAmazonで購入自分ではかなり広範囲におさえてきたと思っていても、改めて「なるほど」とうなずくことが多いです。日本語版を出しても十分売れるレベルだと思います。 ただ「おさななじみ」が「幼じみ」になっていたりする校正のレベルで防げたミスがあります。何よりも現在はアイドルを主戦場とするヲタクとしては「AKB48」の項目に「TEAM"A" OF AKB48」として載せられた写真が実は「大声ダイヤモンド」選抜なのが痛いw よって☆ひとつマイナスです。(自分が古本で入手したのは第1刷なので訂正されているかも) でも英語が読めるヲタなら無条件で「買い」ですね。
- 2009年6月16日に日本でレビュー済み内容はかなりマトモで、変にウケを狙ったものでもないし、外人特有の変な勘違いもない。オタクやアキバを変に紹介した(日本人による)英語の本がいくつか出回っているが、それらよりずっとよく出来た内容。逆に、まともすぎて、表紙買いした人はがっかりするかも知れない。要するに、普通のマトモな用語集なのだ。
用語数や解説も十分で、大抵の事は載っていると思って間違いがないほど。オタク向けではなく、"OTAKU"について知りたい英語使いの外国人や、英語の勉強に使う何か面白い教材を探している(ちょっとオタクっぽい程度の)日本人に、普通に薦められる本。
他の国からのトップレビュー
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Rob2019年5月20日にメキシコでレビュー済み
5つ星のうち5.0 Completísimo
Amazonで購入A mi hijo Otaku le encantó.
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Popapop22016年3月9日にアメリカ合衆国でレビュー済み
5つ星のうち5.0 A great book that's a must read
Amazonで購入A great book that's a must read. I knew a good majority of the terms in the book, but it was still amazing to read and get solid definitions for them. The work put into this book is clear and it is a great read, and so much. It really helps to get the know of terms, anime, and many other things in the anime fandom. This book is great for old otaku and new ones alike.
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Christian2015年2月18日にドイツでレビュー済み
5つ星のうち5.0 Witzige Geschenkidee
Amazonで購入Habe den "Otaku Guide" von meinem kleinen Bruder zu Weihnachten bekommen.
Stehen eine menge Informationen drinne, also brauchbar für langzeit Otakus als auch für diejenigen die neu im "Buisness" sind :-)
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M. Fairman2012年3月26日に英国でレビュー済み
5つ星のうち5.0 If you have been to Japan or are going, then buy
Amazonで購入Ok, it's not something you might even have heard of, but once there you can't fail to miss it. Teenage girls, and more recently boys walking around in the most amazing outfits, Tokyo or Osaka or most City really in Japan. You start to wonder and this book answers all the questions you could have.
This is the sub culture that most guide books barely touch on, if at all, but it is massive and you will see it. It's part of what makes Japan Japan.
Laid out in a simple A-Z format, I am reading it page by page as opposed to dipping in here and there. It's funny, well written and always interesting. A book like this could easily have been an excuse for fetish pictures, cheap sexual text and basically concentrating on the more sexual side of this culture. Instead the author has treated it seriously but with humour. The A-Z style is interlaced with various short articles on people or parts of the culture, one soon understands that Galbraith is passionate about the subject. He hasn't simply clawed together some views and explantions littered with pictures, but rather has lovingly constructed what must be the most comprehensive study of this amazing underground culture that is as much Japan as sushe is.
A very worth while additional to my book shelf.
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Anya2012年11月1日にアメリカ合衆国でレビュー済み
5つ星のうち5.0 do u like anime? yes? the BUY it.
Amazonで購入I had doubts about, if I should order that book, because I don't nececerry like to read, especally encyclopedias :p and since this booke called The Otaku Encyclopedia I thought it's gonna be informative, but hard and boring to read, and if it's boring I just know I wouldn't read it, so why waste money? well after reading all those great reviews I dicided to give it a try, and guess what? I couldn't be more happier that I did so :D This book is AWESOME!!! if u have any interest in ANIME, manga,or video games, this is what u need to get! U give u a garanti of 99% u will not regret it, and 90% that u at least will LIKE it (: