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マネーロンダリング: 国境を越えた闇金融ヤクザ資金 (新潮文庫 ひ 32-1) 文庫 – 2010/2/1


登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2010/2/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2010/2/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 318ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4101301913
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4101301914

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上位レビュー、対象国: 日本

  • 2013年4月25日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    読み始めはとんでもない作品に手を出してしまったと後悔しつつも読み始めると段々興味が湧いてきた。
    小説好きとしては作品をもっと小説要素を取り入れれば相当面白いものになったと思う。
    一般文学通算989作品目の感想。2013/04/25 20:10
  • 2010年1月30日に日本でレビュー済み
     実際にあった巨額ヤミ金事件を巡る警視庁と山口組の熾烈な攻防を、双方の視点から丁寧に描写している。警視庁担当記者だったという著者にしか書きえない力作である。この本に描かれたような巧妙な国際マネーロンダリングが今も水面下で行われているならば、ヤクザという犯罪組織が日本からいつまでもなくならないのもうなずける。
     また、巻末の文庫版だけの書下ろしも興味深い。事件後の日本警察の新たなヤクザ戦略がよくわかる。そういう意味では、ヤクザとその関係者にはあまり読ませたくない一冊である。
    7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2010年2月21日に日本でレビュー済み
     2003年当時、暴力団が闇金融で得た10億円単位のカネをいかに、海外送金して隠し持ったかを扱ったノンフィクション。

     こういう題材の場合、警察の視点から「どのように事件が認知され、捜査がどう進み、犯人をどう特定し逮捕したか」というようなストーリーになることが多いと思う。
     しかし、本書の特に前半部分では、不正にかかわったクレディ・スイス銀行の金融マンや、暴力団とクレディ・スイスを仲介した人物や、マネー・ロンダリング(資金洗浄)をしようとする暴力団関係者など実際に事件にかかわった人物の視点で書かれている。
     「どうして金融機関がマネー・ロンダリングに加担するようになっていったか」や「関係者のその時々の心情はどうであったか」を克明に記述しており、このあたりはなかなか読ませる。

     後半は、主に、警察がどのように捜査を進めていき、どのようにして逮捕に至ったか、そして裁判がどのように進行したかが中心。
     金融機関がからんで手口が巧妙であったことや、カネや犯人が外国に出て行っていることや、事件に加担し資金をプールしているのが外国の金融機関であることなどから捜査は難航する。国際捜査の困難さを感じ取ることができて興味深い反面、展開が遅いので、けっこうフラストレーションがたまる。

     私の場合は、著者の筆の運びが少し淡々としすぎているように感じ、また、後半部分で話の展開が遅く少しうんざりする部分もあったが、全体を通しては、なかなか興味深い本だった。
     この事件は少し前の事件だが、私は、マネー・ロンダリングの現状やそれに対する規制、国際捜査の協力体制の現状などについて、今後知識を深めてみたい気になった。
    8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート