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YIDFF2001: プログラム

“今”、“ここ”、“世界について”
ロバート・クレイマー特集


ドキュメンタリーとフィクションの境界線上に現代社会の本質を政治的・批評的立場から見つめる作品を発表しつづけてきたロバート・クレイマー。映像作家として不動の地を築きながらも、新たなる世界を模索し、開示しつづけたクレイマーの映画群を今回日本で初めて一挙に公開する。ニューズリール時代にロバート・クレイマーが関わっていた作品から遺作まで約25本の上映に加え、クレイマーがポルトガルで製作した『ドクス・キングダム』から引用した「ヤマガタ・ドクス・キングダム」というセミナーをポルトガルのシネマテークと共同で開催し、山形に結集する若い映像作家や映画学校の学生を含めた大討論会を予定。ロバート・クレイマーが提示したその世界との対話を試みると同時にドキュメンタリーの未来を模索する。クレイマーの音楽を担当し、また片腕でありジャズプレイヤーとしても著名なバール・フィリップス、クレイマーの多くの映画に出演しているクレイマー夫人であるエリカ・クレイマーなどをゲストに迎える予定。

[10/3-7=遊学館, 10/8=市民会館小ホール, 10/9=中央公民館]

「YIDFFニュース」2001-08-07

 


亀井文夫特集


日本におけるドキュメンタリー映画の原点とも言うべき亀井文夫(1908−1987)監督作品を、ドキュメンタリー映画だけでなく劇映画やPR映画も集めて上映、連日多彩なゲストを迎え、これまで「反戦映画作家」としてのみ語られることが多かった亀井文夫の全貌を浮かびあがらせる。

[10/4-8=ソラリス3]

「YIDFFニュース」2001-08-07

 


特別招待作品


故小川紳介監督が山形の牧野村で撮影し構成まで考えながら未完に終わっていた柿の物語を、親交のあった中国の彭小蓮(ペン・シャオリャン)監督が小川監督への尊敬を込めて仕上げた『満山紅柿』、小川プロの元スタッフや関係のあった人々にインタビューして特異な製作集団の本質に迫ったアメリカのバーバラ・ハマー監督の『Devotion』を初公開。あわせて、3本の小川プロ作品を上映。1989年に『井戸の上の眼』、1997年に『アムステルダム・グローバル・ヴィレッジ』で本映画祭に参加し今年の1月に急逝したヨハン・ファン・デル・コイケン監督の遺作『ロング・ホリデー』、前回1999年の審査員長のネルソン・ペレイラ・ドス・サントス監督がブラジルの歴史と文化に迫った新作『主人の館と奴隷小屋』、フレデリック・ワイズマン監督の新作『家庭内暴力』、今年第2回目が開催された韓国のチョンジュ国際映画祭が製作した3人の監督による作品『三人三色』など。その他に第1回の審査員長を務め4月に逝去された勅使河原宏監督の数作品も、追悼上映。

「YIDFFニュース」2001-07-27
「YIDFFニュース」2001-08-29
「YIDFFニュース」2001-09-13