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インターナショナル・コンペティション

ヴァンダの部屋

In Vanda's Room
No Quarto da Vanda
- ポルトガル、ドイツ、スイス/2000/ポルトガル語/カラー/35mm (1:1.66) /180分

監督・脚本・撮影:ペドロ・コスタ
編集:ドミニック・オーヴレイ
録音:フィリップ・モレル、マシュー・エンベール
出演:ヴァンダ・ドゥアルテ、ジタ・ドゥアルテ、レナ・ドゥアルテ、アントニオ・セメド・モレノ、パウロ・ヌネス
製作:フランシスコ・ヴィラ=ロボス、カール・バウムガートナー、アンドレス・ファエフリ
製作会社:コントラコスタ・プロダクション、パンドラ・フィルム・プロダクション、ヴェントゥラ・フィルム
提供:コントラコスタ・プロダクション
Contracosta Produçoes
Ruo do Vale Formoso no. 108 1° 1900-830 Lisbon PORTUGAL
Phone & Fax: 351-21-868-8256 E-mail: contracosta@mail.telepac.pt

1997年、ぺドロ・コスタ監督はある家族の運命を描いた劇映画『骨』をつくる。その後ふたたび彼は撮影地リスボンにあるスラム街に戻り、続編ともいうべきこの作品を手掛けた。『骨』の主役でもあったヴァンダ・ドゥアルテを、カメラを通して1年間追った。わずか3メートル四方の小さな部屋。そこで繰り返される日常。友達や親類の訪問、麻薬におぼれる日々。私たちはベッドひとつしかない殺風景なヴァンダの部屋と、次第に破壊されていく周囲の建物のみを見つめ続ける。



【監督のことば】私はいつもフィクションのなかにドキュメンタリーがあり、そのまた逆もあると考えている。私に興味があるのは語ることだ。1本の映画は空気ではない、理由がなくてはいけない。(・・・)

 フォンタイーニャス地区に入ると、そこには過ぎ去った物事を思い出させる色や香りがあり、寄り添って生きること、あまりにも暴力的で痛ましく引き離され、あまりにも孤独だが同時に共に生きている、という私のひかれる人間についてのアイディアがあった。そこには興味深い、相容れない関係の形がある。(・・・)

 (この映画は)ヴァンダのため、私の前に、私のそばに、私の後ろにいた人々のため、とりわけ様々な自分を見せてくれた人々のために撮った。そこには彼らのさまざまな場所、消え去ってしまう人生がある。ヴァンダにあの年は2度と来ないし、あの生活が常にあるわけではない。

(『Journal de Letras』より2001年3月7日号)

 

- ペドロ・コスタ

1959年リスボン生まれ。リスボン大学で歴史と文学を専攻。国立映画学校に学び、ジョアン・ボテリョ、ジョルジュ・シルヴァ・メロらの作品に助監督として参加。1984年短編『Cartas a Julia』を監督。1989年長編劇映画第1作『血』を発表。以後『Casa de Lava』(1994)、『骨』(1997)でポルトガルを代表する監督のひとりとして世界的に注目される。本編の後、最新作はストローブ=ユイレを撮った『Daniele Huilet, Jean-Marie Straub, Cineastes―Ou Git Votre Sourire Enfoui?』で、2001年ヴェネチア国際映画祭で上映された。


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