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福岡の人気ラーメン店「博多元気一杯!!(はかたげんきいっぱい)(旧店名:元気一杯)」は、高菜を先に食べたら退場・撮影はもちろん携帯取り出しも禁止・さらにはスープを味わうより麺から先に食べても退場……といった厳しいルールが昔あったお店。
コピペ「高菜、食べてしまったんですか!?」でも有名なところ。
味は高く評価されながらもその姿勢に賛否両論が沸き起こっていたんですが、2017年ごろから高菜を先に食べても注意で済んだり、写真OKになったりと変化があったようです。
2024年現在では、変なことをしたり失礼な態度を取ったりでもしない限りは大丈夫で、より入りやすい店に生まれ変わっています。
ただし、物価上昇の影響もあってか辛子高菜自体がなくなっているのは残念なところ。
福岡でも他店ではまず味わえない、ポタージュスープのように濃厚で臭みのないスープは唯一無二。
豚骨ラーメン好きなら、「博多元気一杯!!」は絶対に訪れるべき店に間違いありません。
伝説ラーメン店「博多元気一杯!!」看板ものれんも無し、青いバケツが目印
元気一杯は、看板ものれんもないラーメン店。そのこだわりは今でも健在で、店の位置情報と営業中を表す青いバケツのみが頼り。
なのですが、この日は行列ができていたので難なく発見できました。ちなみに土曜の13:20頃。
マンションか雑居ビルらしき通路に並びます。
住民とかビルの管理者的に大丈夫なのかな?と思いましたが、店員さんがわざわざ「こちらの通路に並んでください」と案内していたので、たぶん話はついているんでしょう。
以前来たときにも見かけた監視カメラらしきものが見えてドキッとする。今はもう使っていないんでしょうか。
というかよく考えるとラーメン作りながら(もしくは客の案内をしながら)映像チェックするの大変ですよね。
実際に使っていたのか、こけおどしなのか、店とは関係ないビルの備品だったりするのか……実際のところはわかりませんが。
待つこと20分ほど、丁寧な若い男性店員さんに案内されました。やや緊張しながら店内へ。
怖い張り紙なし、写真撮影OK。辛子高菜は2019年ごろから無し
カウンターに着席し左上の壁を見ると「撮影OK」の文字が。噂はやっぱり本当やったんや…!
店員さんに「写真撮ってもいいですか?」と聞こうか聞くまいかと迷っていただけに、この張り紙を見た時の安心感たるや。
以前は、ちょっと怖い感じのルールを掲示していたはずのスペース。「元祖!!博多クリーミー豚骨ラーメン」との張り紙に変わっていました。
メニューはラーメン(2018年当時は700円、2024年現在は1,000円)、トッピングにキクラゲとチャーシュー、それに替え玉、小ライス。
糖質制限している人向けに麺なし野菜ラーメン、替野菜なんてものまで。
ちなみに、まだ厳しいルールがあった2014年当時には強めの張り紙がありました。時代は変わるものですなあ。
店内の壁にはメニューの他に、以下のようなお断り文がどどんと貼り出してあった。
『お断り
当店は「ラーメンはスープが命」とこだわる方が集う専門店です。
スープを先に「吟味」することがお好みではない方は、当店の御利用を御遠慮下さい。』ところどころ赤字になっており、店側の強い意志を感じさせる。
端的に言えばちょっと怖い。
店主・土井一夫さんの強い自信を感じさせる『門外不出!』『日本唯一無二』の文字。
以前は「携帯電話禁止」という掲示があったはずですが、現在では一般的な店と同様に「店内での携帯電話の通話はご遠慮下さい」。
普通に携帯をいじっていても、ラーメンを撮影していても咎められることはありません。
このときはお腹いっぱいで試せなかったものの「カレー味替玉 250円」「カレールゥ 150円」なるラーメン屋でまず見かけないメニューも。
※価格は2018年当時
替玉は厳しいなと思って遠慮していましたが、カレールゥのみの選択もありだったか。。。
2018年当時は、たかな漬けの辛さが甘口・中辛・辛口・激辛の4種類から選べるらしい(18時以降のみ)。
※その後、高菜の不作や値上がりなどがあったためか2024年現在は辛子高菜の取り扱い自体が無くなっています
ラーメンが来る前に食べると退場と言われていた高菜。
現在のくわしいルールは不明ですが、いずれにしてもラーメン前には絶対に食べないことをオススメします。めちゃくちゃ辛いので。。。
全く臭みが無く、旨味が凝縮された絶品豚骨スープ
待つこと7,8分、運ばれてきたラーメンがこちら。
やや脂の浮いた白濁スープに、キクラゲ、ネギ、チャーシュー2枚とシンプルな構成。
以前のルールを守ろうというわけではないですが、ラーメンはやはりスープから味わうべきという持論のある私。
誰に指摘されるまでもなく、スープから一口。
うお、うまい!!最高。
豚骨の臭みを完全に消し去った、ポタージュスープのようにとろみさえ感じる濃厚なスープ。
驚くほどの旨味が凝縮されているのがわかります。
醤油ダレ強めのシャープな味ともまた違う、まろやかマイルドなのにぼんやりとせず、インパクトのある味わい。
他のどのラーメン店とも似ていない、店主の言う通り唯一無二のスープと言っていいでしょう。
麺は加水率高め、光沢のあるなめらかな細麺。
正直言うと私は加水率低めでやや小麦粉っぽい食感と香りのある方が好きなのだけど、この究極スープの前では些細なことだし気にしない。
もちろんスープに合う麺が選ばれているのでバランスばっちり。
チャーシューは2枚、スープの味を壊さない配慮なのか控えめの味付け。
OKOK、このスープに味や個性の強いチャーシューはいらないよ。
半分ほど食べたところで、激辛高菜ちょっとだけIN。
※2018年当時はまだ高菜がありました
しかしやっぱり辛い、辛すぎる……!それなりに辛いもの好き(普通のお店のカレー辛口は全然辛さを感じない程度)の私でも口の中が痛くなり味がわからなくなりそうなほど。
個人的には入れるとしてもごくわずかにするか、入れないことをオススメします。せっかくのスープが存分に味わえなくなるからね。
厳しいルールがなくなったのは嬉しい変化としても、ラーメンこんなに美味しかったっけなあ……?
ピリピリムードが無くなって気分が変わったのか、実際にクオリティが上がったのかは不明ですが、これまで食べたラーメンの中でも間違いなくトップクラスでした。
この後スープ2/3くらい飲んでしまった。。。
店主さんも、自然なのかこれまでのやや怖いイメージを気にされているのかわかりませんが、入店&退店時に「いらっしゃいませ!」「ありがとうございました!」と爽やかに声を出されていました。
あ、あと激辛すぎる高菜ともう1つ解せないこだわりが、卓上にティッシュがなく、ポケットティッシュとハンカチのセットで100円で販売しているところ。
私見ではラーメン店でハンカチそんないらんし、普通に卓上にティッシュ置いてもいいんじゃないだろうか…と思わなくもないですが、2018年4月現在はこの方式のよう。
(ティッシュをもらおうとしていた他の客が有料と聞いて戸惑ってた。結局「じゃあいいです」と買わなかった)
必要かつ買う気がないのであれば、ティッシュ持参で向かいましょう。
※2018年当時の情報。現在は変わっているかもしれません
【2014年】厳格なルールがあった当時の元気一杯レポート
2014年、まだ元気一杯に「高菜を先に食べたら退場」「スープを先に飲むこと」といったルールがありピリピリしていたころの記事をここに再掲します。
大将がこの頃と比べて丸くなったのはあるかもしれませんが、当時はいらっしゃって現在はお店に立っていない様子のおかみさんが実は厳しかった気もします。。。
当時の雰囲気を味わいたい方はどうぞ読み進めてください。
場所を知っていても素通りしかねない、水色バケツが目印の「元気一杯」
いつものようにGoogleマップで検索し、場所を確認しながらお目当ての「元気一杯」に向かう。
場所を知っているにも関わらず、一度素通り。一周したのちに、やっと目印の水色ミニバケツを発見。
ご覧の通り、予備知識がなければ絶対にここに店があるなどとは思わない構えである。
昼頃にはよく行列ができているらしいが、時間が13:45頃とやや遅かったためか並んでいる人はなし。
入店前にルールを確認し、気持ちを整えて…と思うかもしれないが、ハッキリ言ってそんな暇はない。
なぜならもう戦いは始まっているのだから。
おわかりいただけただろうか。
そう、監視カメラである。
私の知り合いは行列に並んでいるときに「入店前だからいいだろう」と携帯をいじっていて、出てきたおかみさんに「店内携帯禁止ですから」とクギを刺されたらしい。
うかうか店の写真を撮っている場合ではないのだ。
念のため携帯の電源を切り、おそるおそる入店した。
(以下、当然のことながら写真はないのでご容赦頂きたい)
ラーメン注文。手持ちぶさたで緊張した時間が流れる
「いらっしゃいませー!」
愛想のよい、アニメ声のおかみさんが迎えてくれた。
奥でラーメンを作っている大将も「いらっしゃいませー!」と呼応する。
ピリピリした感じを想像していたが、むしろ愛想がいい部類のお店といってもいい。
事前知識がなく、普通に看板やのれんがあり、監視カメラがなければ全然普通のラーメン店だと思っていたことであろう。
しかしここは戦場だ。油断してはならない。
あまりオーダーまで時間をおいては、怒られてしまうかもしれない。
着席するなり「ラーメン、カタで」と注文。
携帯も取り出せず、卓上の高菜にも手はつけられないので、キョロキョロしすぎない程度に店内を観察しながらラーメンの到着を待つ。
店内の壁にはメニューの他に、以下のようなお断り文がどどんと貼り出してあった。
お断り
当店は「ラーメンはスープが命」とこだわる方が集う専門店です。
スープを先に「吟味」することがお好みではない方は、当店の御利用を御遠慮下さい。
ところどころ赤字になっており、店側の強い意志を感じさせる。
端的に言えばちょっと怖い。
私もラーメンはスープ命と思っているタイプだが、それを態度で示さないと容赦なく退場となるであろうことを改めて感じたのであった。
その他、卓上や壁にカメラ・携帯禁止マーク。
「元気一杯グッズ」なる文言も見られたが、具体的にどのようなグッズなのかは見回した限りではわからなかった。
そうこうしているうちに、先客が会計に席を立った。
おかみさんがレジ前で対応する。一通り観察し終わった私は特にすることもないので、その様子をぼーっと眺めていた。
そのとき、一瞬おかみさんの目がこちらをギラリと伺ったのを私は見逃さなかった。
おそらく、高菜を先に食べていないか、携帯をいじったり写真を撮っていないかをチェックしていたのであろう。
その後、それまで以上に身動きをせずじっとしていたのは言うまでもない。
ラーメンは、王道のとんこつ。雑味のないさすがのスープ
地蔵のように身じろぎもせず待っていると、ついにラーメンが目の前に運ばれてきた。
泡立ち系の白濁とんこつスープにスタンダードな細麺、具はチャーシュー、ネギ、きくらげ。
いかにも濃厚そうな見た目と香りがただよう。
「スープから先にどうぞー♪」と、笑顔のおかみさん。
だが、この言葉は「そっちの方がおいしいですよ」とかいう生易しいものではなく、厳然たる掟なのだ。
郷に入りては郷に従え。この国のルールにしたがい、スープからまず一口。
うむ、旨い!王道の豚骨濃厚スープ。
最近では魚介や鶏を合わせたり、醤油ダレが強めだったり辛味ダレを入れるラーメンもあるが、ここは本当に豚骨の旨味のみで勝負しているなという印象。
スープを4、5口ほど味わったのちに、麺と一緒にいただく。
麺は普通の、博多ならどこにでもある細麺。特筆すべきことはないけれど、これもスープを際立たせるためにあえて特徴のないものを使っているのかもしれない。
チャーシューやきくらげ、ネギといった具も、この丼の中では脇役に徹している。
演劇でいえば「岩」とか「草」みたいなもので、そこにないと締まらないけれど主役のように目立つことはない、そんな存在。
何度も水で口内をリセットしながら、スープを何度も味わいつつ食べ進める。
途中、旅行者らしき人がスーツケースを転がしながら入店してきたときは「この国の法律知ってるよね?大丈夫だよね?」とドキドキしたが、よく教育された民であったようで混乱はなかった。
内心ホッとしつつ、2/3くらい食べたところで辛子高菜を投入。
この大ぶりに切られた高菜、他のラーメン店でもなかなか見ないレベルで激辛なことに驚いた。
高菜のみで数切れ食べると、辛さにしばらく舌が麻痺。この状態でスープを飲むのがもったいないのでしばらく待ったほど。
これだけスープにこだわる店で、味がわからなくなるレベルの激辛高菜を置いているとは……
いや、これもきっとこだわりの一部なのだろう。
少し辛くなったスープを飲み干し、「ごちそうさまでした。」と告げてお金を払い、店を後にする。
「ありがとうございました!」とおかみさんは満面の笑顔で見送ってくれた。大将も「ありがとうございました!」と。
きっと大人しい態度、スープからじっくり味わい最後には飲み干す食べっぷりを見て、民として認めてくれたのだと思う。
あとがき
お客さんを緊張させるのが嫌でオススメしていなかった元気一杯ですが、生まれ変わってわりと普通に入れるラーメン店になりました。
変に気を遣わなくてよくなったし撮影もしていいし、何よりスープが他にないタイプでうまい。
豚骨ラーメンのおいしい店は数あれど、元気一杯のラーメンはここでしか食べられない。少なくとも私がこれまで全国で食べた中に元気一杯と似たスープは無かった。
ただ、店主・土井さんのこだわりとスピリットは健在なので、普通のお店でも嫌がられるようなマナー違反にはご注意ください。
(普通に撮って食べる分にはぜんぜん大丈夫です)
日々厨房に立ち味を保つのは並大抵のことではないと思いますが、今後ともこの味、この雰囲気で営業を続けていってほしいものです。
次はラーメン後のカレールゥ挑戦するぞ!
店名 | 博多元気一杯!! |
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電話番号 | |
住所 | 福岡県福岡市博多区下呉服町4-31 1F |
営業時間 | 11:00〜スープ売切れ次第終了 |
定休日 | 不定休 |
Web | Instagram:博多元気一杯!! 【公式】(商標登録6230558号)(@hkt_genkiippai) • Instagram写真と動画 |