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日大アメフト選手記者会見で愚問を連発したメディア その全ての発言を総点検します

2018年05月23日 危険タックル 愚問 日大アメフト部 記者会見 質問

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 日大アメフト部宮川選手の記者会見。
 たまに、タレントさんが力んで、「ワイドショーをなめんな」と言うのを見た事があります。誰もナメていません。むしろ、大変な仕事でしょう。しかし、この会見ではなめられても仕方ない愚問連発でした。一問ずつ、番組と質問者の名前を挙げて、検証していきましょう。
 
 冒頭、弁護士がマスコミにお願いした、
「長い将来がある若者。ご配慮いただいて、ずっとアップで撮影する事は避けて頂いて、ご配慮いただきたい」
 これは守ってしかるべきでしょう。が、その時放送していたワイドショー、「グッディ!」「ミヤネ屋」「ゴゴスマ」は関係ないとばかりにアップを持続。
 浅ましく、みっともなく、自覚がないのは救いがたいです。「節度」という日本語を忘れています。
 問題は内田前監督の指示が井上コーチに伝えられ、宮川選手の悪質タックルにつながったという「命令系統」そして「責任の所在」をハッキリさせるのが目的なはずです。それ以外は、「ノイズ」と言って良いでしょう。

 さて、時系列を追って、ノイズを見てみます。

「スッキリ」の「オオタケさん」。質問に宮川選手が答えている最中に遮りました。

「ニュースZERO」の「コマサさん」。「自身にとってアメフトはどういう存在なのでしょうか」。これはこの記者会見の主旨と関係ないノイズですね。主旨は「真実」と責任の所在をはっきりさせる事なはずです。

 ちなみにこの人だけでなく、主催が「一問一答で」は無視で三問くらい質問していました。

「よみうりテレビ」の「ハルカワさん」。「関学側が許して、アメフトやってくれよと言ったらやった方がいいんじゃないですか」というデリカシーのない質問。「今はそんな事は考えられないです」と宮川選手は即答。

「ゴゴスマ」の「オクダイラさん」。「退部の意志は伝えています」と言った宮川選手に「新監督も含めて、新チームのメンバーについて一言」と答えようもない質問。宮川選手「それは僕の方から言う事ではないと思うので。すみません」。

「モーニングショー」の「オカヤスさん」。「違反行為をしない選択肢はありましたか」。宮川選手「追い詰められていたのでやらないという選択肢はなかったです」に「今思ってもやっていたという事になる訳ですね」と畳み込む「オカヤスさん」。黙り込む宮川選手に代わり、弁護士がさすがに「仮定の質問は」と割って入りました。

「グッディ!」の「ヒロセさん」。「アメフトの指導について」。宮川選手「指導する側は、さきほどから言っているように僕がどうこう言う問題ではないです」何度も同じ返答。

「ビビット」の「ショウジさん」。「あのタックルは暴力だったと関学のコメントに対して。あれは暴力なのかと思いますか」。弁護士に「これは刑事事件の要素があるので」と遮られます。さらに「日大アメフトにとって内田監督が辞任したのはチームが良くなると思いますか」というこの会見の主旨とは全くそぐわない質問。宮川選手「僕がこの場に来たのは謝罪をするため、真実を語るために来たのです。僕の口から言う事ではないと思います」。


 最後に、弁護士が声を震わせ、宮川選手のご両親の言葉を読み上げました。切実なメッセージでした。「どうか取材の皆様には将来に向かって歩もうとしていている本人の今後を静かに見守って下さるよう心からお願い申し上げます」
 弁護士が声を震わせながら読んだ、ご両親の心の叫びをどう聞いていたのか、言った先から退場する宮川選手にカメラマンか記者(男性の声)で、

「宮川さん! 宮川さん!」

 と声をかけていた愚かな記者がいたのは、目がくらむほどの怒りを覚えました。

 芸能人の会見ではないのです。宮川選手は「この会見は、謝罪と真実を語るため」と言いました。芸能人ならカメラの前での仕事ですから、退場する際、「●●さん!」と呼びかけ、再び質問をする事も、まあ良しとしますが、本当に恥ずかしい声を出したものです。

 救いは、関学の監督が「立派だった」、関学選手の父親が「勇気をもって話してくれた事に感謝する」と語った事でしょう。(文◎久田将義)

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