「わー!嬉しい!!!みんな盛り上がってる〜!」
「アイツ以外は。」
そう、どんな飲み会であっても、彼のように全く会話に参加できない人が一人くらいは出てきてしまうもの。そんな人は、周りが盛り上がれば盛り上がるほど、自分が無意味で価値の無い人間だと感じてどんどん孤独になっていきます。
幹事としては「ノリ悪いなあ…」と思ってしまうかもしれませんが、孤独を感じている人にもちゃんと気を配ってあげられる人こそ、優れた幹事なのではないでしょうか?
今こそ彼の孤独感を拭い去り、最高の幹事を目指しましょう。
■彼に話題を振るのは果たして正解か?
彼が孤独なのは会話に入れないからですね。
では、解決策は簡単です!
彼に話題を振って、彼を会話に入れて上げればいいんです!
・・・というような、安直な発想は危険です。
まあ、とりあえず、見てみましょう。
やってしまいました。
田中くんは子供の頃に昆虫博士と呼ばれていたタイプだったので、漫画の話題は苦手だったようです。
飲み会の他のメンバーは「変な空気になったじゃん…」と、あなたを冷たい目で見ていることでしょう。
そして、一度会話に入るチャンスを逃した彼は、更に孤独を深めていきます。それどころか、恥をかかされたことを恨み、あなたに変なアダ名をつけるに違いありません。
最悪ですね。
飲み会で孤独になっている人を、無理に会話へ参加させようとすると、時にこのような大惨事が起こります。
勘違いしてはいけないのは、そもそも彼が望んでいるのは「会話に入れてもらうこと」ではないのです。 彼が望んでいるのは「(会話に入らなくていいから)とりあえず孤独感を感じずにこの飲み会をやり過ごすこと」なのです。
そして、その手助けをしてあげられるのは、最高の幹事を目指すあなただけなのです。
■あなただけこっそり彼とコミュニケーションを取ろう!
ということで、他の人達の会話を邪魔せずに、彼に孤独を感じさせないようにしなくてはなりません。
難しく聞こえるかもしれませんが、実はこれはとっても簡単。あなたがこっそり彼とコミュニケーションを取ればいいのです。
ふと思ったことを、彼だけに個人的に伝えていきましょう。
あなただけでもちゃんと彼に関わっていれば、彼が孤独の海に沈むことはないのです。
では実践してみましょう。
「いまこの人、めちゃくちゃスベってたよね」
このように、表情だけでこっそりと彼だけに伝えます。
これによって彼は「あの人は僕だけに気持ちを伝えようとしている!僕は特別な存在なんだ!生きていていいんだ!」と思い、孤独ではなくなるのです。
他にも
「なんかここのおしぼり、妙な匂いするね」
とか
「このグラス、見た目より重いよ」
などを伝えていきましょう。これで彼は孤独から開放されます。
しかし、特に彼に伝えるようなことが無い場合もあるかもしれません。
そんなときは、次のような方法で彼とコミュニケーションを図りましょう。
「彼にだけ変顔を見せる」ですね。
変顔を見せたら、すぐにグループの会話に戻りましょう。
あなたの変顔という秘密を二人で共有したのですから、彼は孤独なんてものを感じるはずがありません。
以上のようなやり方で、あなただけでも彼とコミュニケーションを取れば、全てが解決するのです。
■まとめ
飲み会で孤独を感じている人を無視してしまえれば、楽かもしれません。
だけど、「飲み会に参加したすべての人を楽しませたい、少なくとも嫌な思い出にはさせたくない」という気持ちを持って頑張るあなたは、最高の幹事です。
ぐるなびは、頑張る幹事の味方です。
著者・SPECIAL THANKS
森もり子
1988年生まれ。福岡出身。LINE Creators Marketから発売した「もっと私にかまってよ!」(返事をくれない彼氏を追い込むスタンプ)で話題を集める。
著作に「言うほどじゃないけど」など。
Twitter:http://twitter.com/mori_MORIKO_