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「ページの先頭に戻る」リンク不要論

ページの先頭に戻るリンク -- Website Usability Infoという記事を読んで。かねてより、当サイトにおける情報設計については何回かに分けて覚え書きをするつもりでおり、その一環としていずれ書き起こす予定だったのですが、良い機会なので自分なりの「ページの先頭に戻る」リンク不要論を書いておきます。

なぜ「ページの先頭に戻る」必要が生ずるかといえば、ページ固有のメインコンテンツ(以下「本文」)を読んだ後でサイトID(=サイトのトップページへのリンク)だったり、グローバルナビゲーションだったり、あるいはサイト内検索とかユーティリティ系リンクなど、ページの先頭部分(ヘッダー)にある機能、情報要素にアクセスするため、でしょう。

しかし、それらが仮にヘッダーではなく、本文より後ろに登場すれば、そもそも「ページの先頭に戻る」必要はなくなります。むしろそのような表示順のほうが、本文を読み終えた後に生ずるであろう「他のページも読んでみたい」「目当ての情報が見当たらなかったので別のページを見てみよう」といった行動欲求に対し、理に叶っているように思います。その点は、以前書いたグローバルナビゲーション不要論にも通ずるものです。

表示順的に理に叶うというだけで、そこまで毛嫌いしなくとも、と思われるかもしれません。そもそも自分はページ内リンクというものがあまり好きではなく、またUIデザインについて「どちらかと言えば」足し算より引き算のスタンスで考える傾向があり、少しでも無くせる余地があれば無くす方向で考えることが要因にあります。ページ内リンクについては、UAがもうちょっと賢くなって、自動的に見出しを拾いページ内インデックスを生成・提供するようになってくれればと思いますが......HTML5で作られたページなら、アウトライン・アルゴリズムを使い比較的容易に実現できそうな気がしますし。

閑話休題。必要性を熟慮の末に「ページの先頭に戻る」リンクを実装しているケースは当然あるでしょうけど、あまり考えることなく脊髄反射的に付けてるケースというのも少なくないように感じます(あくまでも主観ですが)。確かに、これまでのWebデザインにおいてはごく一般的なUIパーツであり、実際に使っているユーザーも少なくないかもしれません。しかし今後、タブレットやスマートフォンからのアクセスが主流になるにつれ、従来より小さな画面サイズを前提に、ヘッダーにあるべき機能、情報要素が見直されるのは必至でしょう。その過程で「ページの先頭に戻る」リンクの意義も再考され、不要との結論に至るケースが徐々に増えてくるのではないかと勝手に予想しています。

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