ソフトバンク銀座で「iPad」発売セレモニー、孫氏も登場


 3月16日8時、アップルの「iPad」新モデルが発売された。Wi-Fi+4GモデルとWi-Fiモデルを販売するソフトバンクでは、オープンから間もない旗艦店の「ソフトバンク銀座」でセレモニーを開催した。ソフトバンクモバイル代表取締役社長の孫正義氏のほか、CMに登場するトリンドル玲奈も姿を見せ、最初の契約者に「iPad」を手渡ししていた。

開店した瞬間

 ソフトバンク銀座には、朝7時の段階で、予約ありが6人、予約なしが14人並んでいた。開店前に孫氏は「パッと見た目、さまざまなスマートパッドがあるが、さすがアップル、中身が違う。使ってみると、良さが本当にわかる」と語り、似た外観のタブレットと比べ、iPadはより優れた製品とアピール。トリンドル玲奈は「画質がすごい。写真がキレイでびっくりした」とRetinaディスプレイに魅了された様子だった。

 開店して、最初の契約者となった男性には、孫社長が箱から出した「iPad」を手渡した。ここで孫氏は「iPad 2が出たばかりのとき、スティーブ・ジョブズに『iPad 2もすごいが、次もすごいぞ』と言われた。この新しいiPadは、スティーブの思いが込められた素晴らしい作品。彼の思いを大事に(iPadを)楽しんでください」と語っていた。

孫氏が語るiPadの特徴

囲み取材に応じた孫氏

 セレモニー終了後、店内で囲み取材に応じた孫氏は、900MHz帯対応でiPadが得られる恩恵について「速度はさほど変化はないが、ビル壁などに電波が届きやすくなる」と語り、利便性が向上するとの見方を示した。

 「iPad」新モデルは、米国ではLTEサービスが利用できるが、ソフトバンクはまだLTEを導入していない。7月に900MHz帯のサービスが開始されれば、HSPA+方式により下り最大21Mbpsで通信できる。

 LTEについて問われた孫氏は、「将来的には当然LTEをやっていく。(2GHz帯でのサービスか? と問われ)その辺はまだちょっと」とコメント。ソフトバンクによるLTEサービスが開始された場合、「iPad」新モデルで利用できるようになるか、孫氏は「今回のiPadは、米国のLTEの周波数帯に対応して(日本とは)ちょっと違う。将来的には当然我々もLTEをやっていく」と述べ、今回のiPadはソフトバンクの将来のLTEサービスで利用できないながら、今後のLTEへの意欲を示した。

 Retinaディスプレイが大きな進化ポイントになったことについて、「触ってみると、本当にキレイで素晴らしいということがわかる」と語った孫氏は、iPadのスペックアップは、バッテリー容量にも気遣ったもので、「見た目の表面ではわからないが、中の進化がすごい。毎日iPadを使っているが、ほとんど充電しなおすことなく快適に利用できる。今回のように(GPUが)クアッドコアになれば電力消費も激しくなる。カメラも高画素化した。しかしバッテリーも大容量化し、バランスが絶妙。スティーブ・ジョブズの思想がいい形で結晶している」と絶賛した。




(関口 聖)

2012/3/16 11:08