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ケータイユーザーの“本音”
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女子高生に聞いた10代後半のケータイ事情
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日本のケータイブームの一端は、女子高生が担っていると言われている。ケータイ小説やケータイSNSなどにいち早く飛びついたのも、デコメールやケータイの音楽再生機能を真っ先に使い始めたのも、女子高生だ。彼女らは、小学生、中学生のころからケータイを使いこなし、いわゆる「モバイルインターネット」に物心付いたころから親しんでいる。ある意味、ケータイを“母国語”同然に操っていると言えるだろう。
では、“最先端”の女子高生は、一体どのようなケータイライフを送っているのか。今回は、学校卒業を間近に控えた首都圏在住の女子高生4人に集まってもらい、それぞれのケータイ事情をざっくばらんに語ってもらった。座談会からは、ケータイを“外国語”として身につけた世代からは分からない、“女子高生特有の感覚”をつかむことができるはずだ。もちろん、彼女らは決して女子高生全員の意見を代表しているわけではないし、統計データ通りの行動を取っているわけでもない。あくまでも、“首都圏に住む女子高生の事例の1つ”としてご覧になっていただきたい。
■ 女子高生のケータイ選び
――最初に、みなさんがお使いのケータイを教えてください。
Aさん
ドコモのN-02Aです。
Bさん
私はauのW53T。
Cさん
auのW61Pです。
Dさん
ドコモのN903iを使ってます。
――なぜ、そのケータイを選んだのですか?
Cさん
デザイン。キーの打ちやすさとか、あとは薄さかなぁ。
Aさん
私は開けたときのイルミネーション。直感で、ずっとこれにしようって決めてました。
Cさん
ショップにもケータイの雑誌とかが置いてあるし、実際にいじれるよね。
Aさん
そうそう。それでこれにしたの。
Bさん
私の場合は、テレビ(ワンセグ)の機能が付いていて、ちょうどそれが流行ったときだったから、これって思いました。ヘタレ文字とか色々なモードを選べるのも魅力かな。サイトに行くと文字が取れるようになってるから、それを使ってます(メニューのフォントをダウンロードできる東芝端末の機能のこと)。
Dさん
確か、2年前から着うたフルとデコメができるようになったんです(ドコモの着うたフル対応は903iシリーズから。デコメ絵文字に対応したのもこのシリーズ)。それができるってことと、Nが元々好きだったので、この機種を選びました。
――ちなみに、今使っている機種は何台目ですか?
全員
4台目!
――ということは、初めてのケータイは……。
Cさん
小学校5年のころ。
Bさん
流行ったよね。
Cさん
液晶もまだほとんど白黒で、ちょうどカラーになった頃に初めて買ったのかな。最初はメールとかしてなかったんだけど、だんだんするようになってた。
Dさん
着うたが聴けるようになったときくらいから、周りもだんだん買い始めるようになったよね。
Cさん
あ、でも、小学校のころは持ってない人の方が多かったですよ。
■ ケータイを持つようになったきっかけと料金
――では、ケータイを持つようになったきっかけは?
Cさん
習い事があって(家からそこに行くまでが)遠かったのと、いつでも親が連絡できるように、かな。
(一同うなずく)
――先ほどCさんは「メールなどはあまりやってなかった」と言っていましたが、親との通話以外の用途には使ってなかったのでしょうか?
Cさん
サイトはあんまり見てなかったかなぁ。
Aさん
うん。全然いじってなかった。
Bさん
私も全然興味なかった。
Cさん
でも、友達が増えてきて……。
Aさん
で、メールとかをし始めた。サイトを見始めたのは中学のころかな。でもリミット(ドコモのタイプリミットや、auの料金安心サービスなどの、一定額で使用を一時停止するプランのこと)があったから、そんなに見れなかったなぁ。
Bさん
リミット? 私はなかったよ。
Aさん
(利用料の制限が)外れたの、高3になってからだよ。そこでやっとパケホ(パケ・ホーダイ)になった。
Dさん
私は特に制限はなかったです。サイトはお兄ちゃんからゲームサイトとかを教えてもらって、どんどん見るようになりました。
――ケータイを持ち始めたころはパケット定額がなかったと思いますが、料金がかかりすぎたというようなことはありましたか?
Cさん
あ~、ある。
Bさん
金額とか知らなかったから、サイトとかをバンバン見てたら、金額もバ~ンって2万ぐらいまで行っちゃって……。親にも「何やってるの!!」って怒られた(笑)。
Cさん
友達は普通に5万とか行ってたよ。
Aさん
毎月500円ずつ借金返してったもん、お母さんに。
――借金ですか……?
Aさん
1回リミットが外れたときに使いすぎちゃって、そのお金を返してるの。でも、もう返し終わってます(笑)。
――ということは、やはり料金は基本的に親払いですか?
Aさん、Cさん、Dさん
はい。
Bさん
うちは半々。今はバイトしてないんですけど、自分で貯金してたお金の中から払ってます。お年玉とか貯めたてきたから。
Aさん、Cさん、Dさん
え~、偉い。
Bさん
ないと迷ったら困るじゃん。今は公衆電話もないし。私、よく迷うんで(笑)。
■ 新販売方式の端末価格に対する印象
――やはり今のケータイは高いと感じているのでしょうか? みなさん、ケータイがいくらぐらいなのか分かりますか?
Cさん
契約とかにもよるよね。多分、4万ぐらい?
Aさん
高くなった気がする。
Cさん
ドコモだと5万円とかもあるよね。
Aさん
そうそう。高い。
Dさん
今までは1年で変えてたんですよ。変えようかなと思ってお店に行ったら、5万とかになっちゃってたんで、様子を見ようということでお金を貯めてます。
Bさん
でも、ポイントがあるじゃないですか。ポイントと割引で、ほとんど0円になっちゃうんで、そこまで払った記憶はないです。機種変更にかかるお金は払いましたけど(au ICカード対応端末同士の機種変更は手数料無料)。
――Bさんが使っているのはW61Pなので、フルサポートコースで0円になったのだと思いますが、今はシンプルコースが主流になっています。次の機種変更は最新機種だと高くなってしまうと思いますが、それでも新しい機種を選びますか?
Bさん
高いほうを買うと思います。今、ほしい機種があるんですよ。デジカメみたいなごっついカメラの付いてるやつで……。黒と白とピンクがある機種です。
――「EXILIMケータイ W63CA」ですね。ということは、そこまで新しい機種じゃなくても大丈夫ということですか?
Bさん
毎月auショップに行ってチェックしてます(笑)。最初は高いけど、真ん中ぐらい(発売してからしばらく経過した商戦期の谷間のこと)になると値段が下がるので、ほかのお店も見たりして決めようかなと思います。
Aさん
今回(のN-02A)のは買い時だった。
Cさん
私、大体壊れてから機種変してる。2~3年使うと。サブ画面みたいなのがつかなくなるし、電池のもちが悪くなる。
――いくらぐらいがケータイの“適正価格”だと思いますか?
Dさん
やっぱ、前の値段で3万ぐらい。新しい機種でこの値段だったら納得できるかな。
Cさん
そのくらいだったら、今までどおり買える。
■ ウィルコムが人気の2台目ケータイ
――2台目ケータイに関してはいかがでしょう? 事前にいただいたプロフィールでは、ウィルコムを買おうと思っている方がいるようですが……。
Bさん
ってゆーか、周りがほとんど“2~3台持ち”してるんですよ。私立でお嬢様学校だから(笑)。1台は家族用、1台は友達用、1台は彼氏用みたいにしてて、全部機種も違うんです。私は1台しか持ってないんですけど、電話用にみんながウィルコム使ってて……。みんなに「あれはいいよ、そうすればいつでも電話できるよ」って言われてるから、もうそろそろ買わなきゃなぁと。
Cさん、Dさん
うぁ~、スゴイ(笑)。
Cさん
私は今の契約を弟に変えて、このケータイをあげて、ウィルコムを買って電話とかできればいいかなと。あんまりメールもしないし。進学の事情で、あと半年ぐらいしか使えないから……。留学するので、契約残ってると解約のお金(フルサポート解除料のこと)がかかっちゃうから、弟にあげようかなと思ってます。
Bさん
でも、ウィルコムも機種買うときに2年使わなきゃいけないみたいだよ(ウィルコムはW-VALUE SELECTで端末を購入すると2年間の割賦払いとなるほか、ウィルコム定額プランの利用も1年の年間契約が必要)。
Cさん
え!? やばい。調べなきゃ(笑)。
――ところで、その友達が家族と友達のケータイを分けるのはどうしてでしょう?
Bさん
家族から連絡があったとき、家族だけのケータイだとすぐ返せるって言ってた。なんか(メールが)すごい溜まっちゃうみたい。
Aさん
すごいいっぱい家族から連絡くる人なんだ。
Cさん
珍しいよね。会って話せばいいのに。
Bさん
ってゆーか、すごい夜遊びしてる子だから(笑)。
(一同爆笑)
Dさん
あ~、それでか。
――ソフトバンクにも定額がありますが、そちらはいかがでしょう?
Cさん
iPhoneはカッコイイ(笑)。
Aさん
あ~、分かる。でも、アドレスにソフトバンクって入れたくない。なんかダサくない!?
(一同大爆笑)
Cさん
分かる。ドコモってカッコイイよね。
■ 頻繁に利用するケータイメール
――アドレスにもこだわりがあるんですね。やはり、メールは頻繁に送受信するのでしょうか?
Cさん
平均的にだと10通とかかな。私はすごい少ない。
Aさん
しないときもある。
Cさん
あ~、しないしない。
Aさん
だんだん飽きてこない?
Bさん
私はよくする。“無駄がらみ”されるから。
――「無駄がらみ」とはどういう意味ですか? ちょっと説明してください。
Bさん
無駄なことで「よっ」ってきたり、「おい」ってきたり(笑)。
Cさん
それ、友達に問題あるでしょ(笑)。
Bさん
「何?」って送ると「ヒマなんだよ~」ってくる。ヒマなイメージがあるみたい(笑)。1日200通とか行くときあるし。そのときはずっとメールしてる。
Cさん
私は多くても50通ぐらいかな。200通は考えられない。
Aさん
200通はありえない。だって送信ボックスが半分ぐらい埋まっちゃうじゃん(笑)。
Dさん
でも、彼氏がいるかどうかでも変わるよね。
Cさん
あ~、それはある。(彼氏には)返さないといけないからね。
――やっぱり相手によって返すスピードが違うんですね。
Cさん
相手が速いとラリーになっちゃう。
――ちなみに、親だとどうですか?
Cさん
親は……電話でいいよね。
Dさん
親はむしろ送信ボックスに名前を残したくない(笑)。
(一同爆笑)
Cさん
私はフォルダも分けてるよ。
Bさん
うちはハロメ使っちゃってるんだけど。
――Hello Messengerですか!? 使ってる人いたんですね(笑)。
Bさん
使ってますよ。あれ、いいと思う。しゃべれるし、写真見れるし。
Cさん
それだったら、普通にサイトのチャットとかでよくない? メンドクサイじゃん。
Bさん
昨日もずっとハロメしてたし。
Aさん
親と何話すの?
Bさん
うちは料理好きじゃん? 「今日は何買う」とか「今日のご飯は何」とか聞くのによく使ってる。
Aさん
それ、電話でいいし(笑)。
Bさん
でもすぐ書き込みがくる。
Cさん
それ、お母さんがすごいよね。
――Hello Messengerはお母さんとBさんだけでやってるんですか。
Bさん
家族全員やってます。
――IT家族ですね。
Bさん
みんなによく変わってるって言われる(笑)。
――ちなみに最新機種だと、Hello Messengerは搭載されていませんが……。
Bさん
ちょっと、それ困るんですけど!!
Aさん
ドンマイ(笑)。
■ 移り変わる流行サイトとネットのトラブル
――ちょっと話は変わりますが、よく見るサイトを教えてください。
Cさん
ホームページ。
Aさん
私はホームページ。あとはmixi。
Bさん
私はモバゲーとか色々。「魔法のiらんど」とか、「ケータイ小説野いちご」とかで、小説読んだりもしてますね。mixiもやってます。
Dさん
レコチョクで着うたを取ったりとか、無料占いのサイトとか。
――レコチョクということは有料ですね。無料の(違法にアップロードされている)着うたを利用した人はいますか?
Cさん
掲示板のこと?
Aさん、Bさん
あるある。
Dさん
教えてもらったことはあるんですけど、音質が悪いのがやだったり、フルって書いてあるのにフルじゃなかったりで。曲も間違ってることがあるんですよね。だから、レコチョクでお金を払った方が早いんです。
Cさん
それも分かる。
――この中にはiPodやウォークマンを持っている人もいると聞いていますが、ケータイで音楽をダウンロードする理由を教えてください。
Cさん
iPodだとCDを持ってるか、(iTunesで)買わなきゃいけないから、そういうのじゃないのはケータイで聴いてる。
Aさん
掲示板で落としたのを聴くためかな。
――「買うまでもない」と感じている曲はケータイ、ということですか?
Cさん
そう(笑)。だけど時々聴きたいっていうやつ。
Aさん
へ~。私は全部掲示板から取ってきてウォークマンに入れちゃってる。あとYouTubeとか。
――先ほど3人がmixiを挙げていましたが、何に使っているのでしょう?
Cさん
進学のために、同じ学校のコミュニティに入って、そこの学生に話を聞いてます。
Aさん
日記は毎日書いてる。
Bさん
私も日記とか。
――モバゲーをやってるBさんはどう使い分けてますか。
Bさん
モバゲーは新しい機能がいっぱい増えてて、今よく使うのはテレビの実況中継。「キター」とかあると、テレビつけてみたりしてます(笑)。
――mixiだと、「サイト外での出会い」が禁止されていませんが、そこで知り合った人と実際に会うようなことはありますか?
Aさん
ないなぁ。
Cさん
すごい話が合って、信頼できそうだったら別にいいかなって思う。
Aさん
まぁ、同じ学校の人だったらどこかしらで会ってるかもしれないしね。
Bさん
あと、家が近いとかだったら会ってるかも。
Cさん
でもプロフ(前略プロフィールなどのプロフィール作成サイトのこと)で付き合う人も多いよね。私、友達にかなりいる。ゲスブ(ゲストブック、掲示板のこと)に書き込んで行ったり来たりして会うことになったり、直メールでアドレス交換して会ったり。
Aさん
結構多いよね。mixiのコミュでもあった。
Cさん
でも、ちょっと怖いかなって気もする。
Aさん
私はそういうのをダマしたい(笑)。
(一同爆笑)
――みなさんもプロフはやっていますか?
Aさん、Bさん、Cさん
やってる。
Aさん
今は何も書いてないけど。
Cさん
高校入ったときは流行ってて、どんどんゲスブから飛んでってすごかった。
Bさん
私は放置してるんですけど、自分のことを結構載せてて、それに共感してくれる人が絡んでくれる感じです。同じ夢を目指してる人が絡んでくると「この人も一緒だな」って思える。
――Dさんはプロフをやっていないようですが?
Dさん
流行ったときは、色々問題も起きたじゃないですか。友達のプロフには、写真や住所、年齢まで載ってて、そういうのを見て「何がいいんだろう」って思いました。ストーカーとか怖いじゃないですか。日記も別に書くことないし。そもそもやり方も分からなかった(笑)。だから、友達から教えてもらったプロフを見るぐらいですね。
――プロフを「流行ってた」と言っていましたが、もう過去形なのでしょうか?
Cさん
そうかも。多分使ってる子もいるんだろうけど。
Aさん
飽きたんじゃん。もうブームが去った。
――では、更新もあまりしてなさそうですね。
Cさん
はい。何回か消したりもしてます。異常にアクセスが増えて怖かったから、消して作り直したり、教えて後悔して作り直したり(笑)。でも卒業したら海外に行くから、多分消す。
Aさん
私は残しとく。友達と一緒にやってるのも入れると2個あって、自分の持ってるほうは何も書いてないけど(笑)。ゲスブとリアル(今を伝える一言ブログ)があるぐらい。
――最近、「リアル」を使っているという声をよく聞きます。みなさんはいかがでしょう?
Aさん
私は毎日書いてる。更新率がハンパない。
Cさん
友達の近況が分かるとこがいいのかなぁ。でも、自己満足だよね。
Bさん
そう、ジコマン(笑)。あとは、家出たこととかも書いておけばいいし、遅刻するときも分かるし。
――mixiやプロフとホームページは、どう使い分けているのでしょうか? みなさん、お互いにホームページは持っているようですが……。
Cさん
持ってるのも知ってるし、あと共同で作ってる。
Bさん
そういうの多いよね。部活のみんなで作ってるサイトとか、かなりいっぱいあるし。
――それは、何か目的があるのでしょうか?
Cさん
何だろう……? 楽しみかな? 日記とか写真とか。違う?
Aさん
私はmixiでしか日記書いてない。
Cさん
話すまでもないようなことはホームページで書いてるかな。
――ホームページだとmixiなどのSNSとは違って世界中からアクセスできてしまいますが、それを意識することはありますか?
Cさん
当たり障りないように書いてる(笑)。
Aさん
見られたくないのはパス(パスワードのこと)つけてる。
Cさん
あ~、そうそう。画像も公開していいのだけしてる。友達の顔とか写ってるのはアップしてない。
Aさん
写真もmixiだと誰が見てるからいいから安心できるよ。
――ネットで嫌がらせを受けたこと、または嫌がらせをしたことはありますか?
Aさん
書かれたことはある。プロフを2chに載せられた。先輩が嫌われてたらしくて、同じ部活の後輩ってことで載せたらしい。
Bさん
ケンカとか荒らしも多いよね。「ブス」とか「氏ね」とか書かれたりするから怖い。
Aさん
ってゆーか、私、荒らしたこともあるよ。
Cさん
え~。
Bさん
荒らしちゃダメでしょ。調べられたらバレちゃうよ。
Aさん
うん、だからやめたよ。飽きたし。
Cさん
うわぁ。
――みなさんは18歳なのでもう問題はないと思いますが、後輩や兄弟でフィルタリングの影響があった人はいますか?
Bさん
弟が次、高校なんですけど、サイトがほとんど見られなくて、親と一緒に解除に行ってました。「何もできないじゃん」って言ったら、親も「じゃあいいよ」って感じで(笑)。別に弟も(アダルト系の)18禁サイトとかは見ないだろうし……。
――男の子ならそれは見たいと思いますよ(笑)。
(一同爆笑)
Cさん
学校の男子を見れば分かるじゃん(笑)。
Aさん
そういえば、私の妹も解除した。親も何も言ってなかったなぁ……。
――本日はどうもありがとうございました。
■ 座談会を終えて
昨年掲載の「大学生に聞いた20歳前後のケータイ事情」と比べると、今回の女子高生の方が、より“ネイティブに”ケータイを使いこなしている印象を受けた。プロフやホームページ、SNSといったネットサービスを身軽に使いこなし、メールも頻繁だ。ただし、販売方式の変更によって、端末の買い替えに対して慎重になっている。絵文字やデコメールなどは、端末の機能とひも付いて普及したサービスだが、新販売方式が続く限り、こうしたブームは起こりにくくなりそうだ。
また、本人たちは否定するかもしれないが、筆者(30歳男性)の目には、いい意味でも悪い意味でも、「ケータイに対する依存度が高い」と映った。例えば、Cさんがmixiで留学先の情報を得ていたように、彼女らは、ネットでなければ手に入らない“クチコミ情報”を上手に使いこなし、それを将来の人生設計に役立てることまでしている。友達全員でホームページを管理するというのも、デジタル時代ならではの“思い出作り”と言えるだろう。
一方で、プロフや掲示板でのトラブルも絶えないこともうかがえた。文部科学省が「子どもの携帯電話等の利用に関する調査」の結果を発表したが、このデータにあるように、ある程度の女子高生は、こうしたケータイインターネットでのトラブルを経験しているようだ。インターネットの基礎知識も正確ではなく、時には、現実の延長線感覚でいじめなどを行うこともある。
ただ、公平な見方をすると、ネットでのトラブルは彼女たちだけの問題とは言い切れない。ネットでの誹謗・中傷で大人が逮捕された例は決して少なくはないし、出会い系サイトの加害者は往々にして大人だ。子どもはもちろんだが、大人も一歩立ち止まって、ネットのルールとマナーを再確認すべき時期に差しかかっているのかもしれない。
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(石野純也)
2009/03/04 11:08
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