ヤフーは3月22日、宅配便を使って商品を買い取る新サービス「Yahoo!買取」の提供を開始した。ユーザーがブランド品や本、デジタルカメラなどの商品を宅配便で配送し、商品の査定後に代金が支払われる。買い取った商品は、パートナー企業によって「Yahoo!オークション」や「Yahoo!ショッピング」で再流通されるという。
ヤフーでは、衣類や電子機器など不要品のリユース(再使用)に注力しており、2月1日には福岡の球場名を「福岡 ヤフオク!ドーム(略称:ヤフオクドーム)」へと変更。また、3月6日にはYahoo!ショッピングで中古品の取扱いを開始した。新たに公開したYahoo!買取も、同社のリユースの取り組みの一環となる。
ユーザーは、(1)PCまたはスマートフォンから申込み、(2)梱包して宅配便(着払い)で発送、(3)ヤフーの買取センターで査定、(4)指定口座に振込み、の4ステップで商品を売ることが可能。1000円未満の場合は「Yahoo!ポイント」で支払われる。利用にはYahoo! JAPAN IDの登録が必要で、商品を売却するにはYahoo!ウォレットの登録(住所と受取口座)と配送本人確認が必要となる。
サービス開始当初は、バッグや財布、腕時計、洋服などの「ブランド品、ファッション」、スマートフォンやタブレット端末、デジタルカメラ、ゲームソフトなどの「ケータイ、カメラ、ゲーム」、コミックや書籍、CD、DVD・Blu-rayなどの「本、音楽ソフト、映像ソフト」の3カテゴリで展開する。
商品の査定は「ブランド品、ファッション」カテゴリをデファクトスタンダードが、「ケータイ、カメラ、ゲーム」カテゴリをソフマップが、「本、音楽ソフト、映像ソフト」カテゴリをネットオフが担当する。ユーザーは査定金額を確認後、売却をキャンセルして返送してもらうことも可能。「ブランド品、ファッション」と「ケータイ、カメラ、ゲーム」カテゴリは無料で返送されるが、「本、音楽ソフト、映像ソフト」カテゴリは着払いでの返送となる(パートナー企業により異なる)。
同日の記者発表会で登壇したヤフー コンシューマ事業カンパニー 担当執行役員の坂本孝治氏は、日本国民の約6割がリユースを経験していないとする環境省のデータを紹介。店頭への持ち込みやネットオークションへの出品の手間、自宅の近くに専門店がないことなどがリユースが広がらない理由だと語り、Yahoo!買取によってこれらの課題を解決できるとする。
また、買い取った商品をパートナー企業がYahoo!オークションやYahoo!ショッピングで再流通させることで「ユーザーが簡単にリユースできるエコシステムを構築できる」(坂本氏)とした。今後は、自転車や楽器、ゴルフ用品などにも対応する予定で、初年度で50億円の売上(再流通での販売総額)を目指すとした。
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