携帯電話向けソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「GREE」を運営するグリーが11月上旬にPC版サイトをリニューアルする。代表取締役社長の田中良和氏が「いままでのPC版サイトは、なかったことになりました」と語るように、大胆な方向転換を打ち出した。今後は140字以内の一言コメント機能を前面に押し出し、人気のミニブログサービス「Twitter」に対抗する。
正式リニューアルに先立って、FireFox3.5、Safari4、Google Chromeのユーザーのみ利用できるベータ版サイトが10月26日から公開されている。
新しいPC版GREEのトップページには自分がいま何をしているか、何を考えているかを140文字以内で投稿する機能「ひとこと」の入力欄が目立つ位置に据えられている。Twitterのように現在の状態を短いメッセージで友人と共有できるリアルタイムなSNSへと変貌を遂げた。
これまでのPC版GREEは日記が主なコミュニケーション手段だったが、リニューアル後はひとことがメインになる。ひとことの公開範囲は日記と共通で、「GREE全体」「友達の友達まで」「友達まで」から選べる。
自分が投稿したひとことは友人のページにも通知され、逆に友人が投稿したひとことも自分のページに表示される。お互いのひとことに返信することもできる。ひとこと欄にはテキストだけでなく、日記や写真など、GREE上でのさまざまな行動が時系列でアップデートされる。
ひとことは絵文字にも対応している。正式版ではPC、携帯電話のどちらからも絵文字付きで投稿し、閲覧できるようになるという。
Twitterとの連動も予定しており、既存のTwitterユーザーはTwitterへの投稿内容をGREEにも表示できるようになる。逆にGREEでの投稿をTwitterにも反映することも検討しているという。
グリーの田中氏は今回のリニューアルについて、「ひとこと機能を中心にして、よりリアルタイムなSNSにするというのが趣旨です。Twitterのようなサービスが最近流行っていることを受けて、日記を書き合うという昔のスタイルから、もっとリアルタイムにいま何しているかを書き合うように全面的に変えました。過去のPC版は完全に一新され、なかったことになりました」と語る。
リニューアルにあわせてPC版GREEには携帯電話向けサービスで培ったエンターテインメントコンテンツも投入される。ベータ版では携帯電話向けサービスと共通するアバターを導入。正式版以降後は順次ゲームコンテンツも提供する予定だ。
iPhoneなどのスマートフォンを利用する層の利用促進も図る。時期は未定ながらも、まずはiPhoneからアクセスできる専用サイトを公開する予定だ。iPhoneからGREEへの会員登録が可能になるほか、ひとことを投稿したり、閲覧したりできるようになる。
田中氏によれば、将来的にはPC版とiPhone版を多言語に対応させ、海外展開の足がかりにする計画だという。
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