Appleが「iPhone 5」の部品発注を削減したのは需要低迷のせいだ、とする見方は、間違っているかもしれない。
Sterne AgeeのアナリストであるShaw Wu氏は米国時間1月15日、投資家向けのリサーチノートの中で、報じられているAppleの部品発注削減は需要の低迷とは無関係だと書いた。Wu氏によると、確かに部品の発注は減っているが、これは「歩留まりの大幅な改善による部品の生産量減少やサプライヤーのシフト」が理由だという。
「われわれが見る限り、iPhone 5の需要は堅調を維持している」(Wu氏)
Robert W. Baird & Co.のアナリストであるWilliam Power氏は1月15日、これと同様の評価を投資家らに提示し、「(私は)むしろ2012年第4四半期の『iPhone』の予想をわずかに引き上げる」と述べ、「需要を示す大半の指標は依然として有望だ」と付け加えた。
iPhone 5の部品発注をめぐる論争が持ち上がったのは、1月13日にThe Wall Street Journalが情報筋の話としてAppleがiPhone 5向けパネルの発注を半分に減らしたと報じたことがきっかけだ。これらの情報筋は今回の削減について、「予想したほど需要が伸びなかった」ためだと話していた。
1月14日には投資家が反応し、Apple株を売る動きに出た。同社の株価はこの日、前週末比3.6%減の501.75ドルで取引を終えた。過去52週の最高値記録である1株あたり705.07ドルからはほど遠い数字だ。
だが現在、アナリストらはそろってiPhone 5は順調だと明言している。AppleInsiderによると、J.P. MorganのアナリストであるMark Moskowitz氏は1月14日、iPhone 5の需要に関するうわさを「よくある雑音」と評したという。同氏はさらに、「発注削減は、iPhone 5のほか新しい『iPad』および『Mac』のめまぐるしい製品展開を経て、生産歩留まりが改善した直接的な結果だ」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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