Microsoftは米国時間6月20日に、同社の次世代スマートフォンOSである「Windows Phone 8」を発表した。しかし、それは具体的にどのようなものなのだろうか。デバイスはいつ入手できるのか。そして、現在Windows Phoneを所有している人にとっては、どのような意味があるのだろうか。
--ハードウェアはどう変わったのか。ハードウェアの変更という点では、近距離無線通信(NFC)、マルチコアプロセッサ(デュアルコアやクアッドコアなど)のサポート、新しい画面解像度(1280×720ピクセルHDなど)、拡張メモリスロットなどが最も大きなニュースだ。
Microsoftがデザインを改めたスタート画面(上記の写真を参照)は、スクリーンの横幅いっぱいに広がるものになった。スタート画面のライブタイルはそれぞれ、3つのサイズのいずれかに変更できる。新しいカラーテーマもサポートするが、Microsoftはどんなカラーがあるかを示していない。
--ほかに新しい点は何か。アプリ内購入のサポートや、取り扱いに注意が必要なアカウント情報やポイントカードを保存する「ウォレット」機能などがある。OSのアップデートは、スマートフォンをデスクトップと接続するのではなく、無線で行う。Windows Phone 8のアーキテクチャは、デスクトップやタブレット向けの「Windows 8」と重複する部分がかなりあるため、それら2つのOSによるセキュリティやゲーム、ネットワーク、メディア再生などの方法には共通点が非常に多い。
Windows Phone 8の新しい点の詳細については、こちらの記事で確認ができる。
--Windows Phone 8を私のWindows Phoneに入れられるのはいつか。Windows Phone 8を搭載する新しいWindows Phoneは、2012年秋に出荷予定だ。Microsoftは「ホリデーシーズン」という言い方もしており、9月後半からクリスマス直前にかけてのいずれかの時点ということになる。
ただし、既にWindows Phoneを所有しているユーザーにとっては良くないニュースがある。Windows Phone 7.5を搭載したスマートフォンから、今回のOSへのアップグレードパスはない。そうしたユーザーのつらい気持ちはよく分かる。サムスンのスマートフォンやNokiaの「Lumia」を買ったばかりなのに、もう旧型になってしまうのだから。だが憤慨する前に、こう考えてみてほしい。Windows Phoneの競争力を将来的にさらに高めようとしているのは、主にハードウェア基盤なのである。
--では、私は何を手に入れることができるのか。Microsoftは代わりの喜んでもらえるもの用意している。小さなものではあるが、同社は嬉しいと思ってもらえることを期待している。既存のWindows Phone 7.5(開発コード名「Mango」)ユーザーは、「Windows Phone 7.8」にアップデートして、新しいスタート画面を使うことができる。MicrosoftはWindows Phone 7.8へのアップデートのスケジュールは発表していない。
--Nokiaはなんと言っているのか。Nokiaも自社のスマートフォンで、いくつかのアプリを提供しようとしている。DLNA対応機器とコンテンツを共有する「PlayTo」、交通情報を提供する「Nokia Maps」、「Mix Radio」を備えた「Nokia Music 3.0」、「Nokia Drive」、そしてパノラマ撮影や連続撮影、「GroupShot」(いい笑顔で、目が開いている写真を選んでくれる)などの機能を備えた「Camera Extras」などだ。Camera Extrasと「Counters」は米国と中国では6月22日、ほかの国では7月に提供開始予定だ。
Nokiaによれば、Lumiaユーザーは今後数カ月のうちに、「Words with Friends」や「Draw Something」といったZyngaのゲームを利用できるようになるという。メールや通話の利用状況をモニターするアプリもある。
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