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兵藤裕己

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

兵藤 裕己(ひょうどう ひろみ、1950年10月3日 - )は、日本の日本中世文学、芸能研究者。学習院大学名誉教授[1]。語り物として『平家物語』の性格に着目した研究は対象を近代文学まで広げ、大胆な仮説をたてて文芸における声の役割を論じる。

経歴

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愛知県生まれ。1975年京都大学文学部国文科卒、1984年東京大学国文科大学院単位取得満期退学、埼玉大学専任講師、1986年同助教授、1993年同教授、1996年成城大学文芸学部教授、2001年「平家物語の歴史と芸能」で東京大学博士(文学)[2]、同年学習院大学文学部教授[注釈 1]早稲田大学大学院非常勤講師[4]、同エクステンションセンター講師[5]

樋口一葉記念やまなし文学賞の研究・評論部門選考委員を務める[6]

受賞歴

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1996年『太平記<よみ>の可能性』でサントリー学芸賞[7]。2002年『<声>の国民国家・日本』でやまなし文学賞の研究・評論部門で受賞[8]

著書

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  • 『語り物序説 : 「平家」語りの発生と表現』 8巻、有精堂〈新鋭研究叢書〉、1985年。ISBN 4640308078NCID BN00109129 
  • 『王権と物語』青弓社、1989年。 NCID BN04021777 



論文ほか

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  • 「軍記物語—唱導の窓から(古典文学 論文・レポート制作マニュアル)—(どんな研究テーマがあるか)」『国文学 解釈と教材の研究』第33巻第9号、学灯社、1988年7月、p102-104、ISSN 0452-3016NAID 40001356354 
  • 「声と主体—モノ語りの語り手と地霊の信仰 (モノとモノノケとモノガタリ)」『モノ学・感覚価値研究』第2号、モノ学・感覚価値研究会、2008年3月、19-28頁、NAID 40016809284 
  • 「書評—福田晃著『中世語り物文芸--その系譜と展開--』 : 文学と非文学ということ、1981年5月20日発行、三弥井書店刊、350頁、2,000円」『日本文学』第30巻第11号、日本文学協会、1981年、87-90頁、doi:10.20620/nihonbungaku.30.11_87ISSN 0386-9903NAID 110009970029 
  • 「浪花節と国民国家—声の文学史(特集 音楽—声と音のポリフォニー)—(音楽・声・音)」『国文学 解釈と教材の研究』第44巻第13号、学灯社、1999年11月、18-23頁、ISSN 0452-3016NAID 40001360455 
  • 「長嶋先生のこと(長嶋善郎先生古稀記念特輯号)」『學習院大學國語國文學會誌』第54号、學習院大學文學部國語國文學會、2011年、1-3頁、ISSN 0286-4436NAID 120005272088 [17]

校注

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参考資料

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脚注

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注釈

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  1. ^ 輔仁会大学支部文化部会の国劇部部長を務める[3]
  2. ^ 会期・会場: 2006年3月27日–5月7日:東京大学駒場博物館、主催: 東京大学教養学部国文・漢文学教室、東京大学大学院総合文化研究科教養学部美術博物館。
  3. ^ 科学研究費補助金の研究成果報告書[11]の改装。研究分担者は池山晃、ロバート・キャンベル、黒石陽子黒住真小森陽一齋藤希史武井協三、兵藤裕己、古井戸秀夫安田文吉、山下則子、佐藤知乃。

出典

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  1. ^ 専任教員一覧”. 学習院大学 (2018年4月1日). 2018年12月19日閲覧。
  2. ^ 兵藤裕己 (2001). 平家物語の歴史と芸能. 東京大学. NAID 500000230285. 
  3. ^ 「輔仁会大学支部各部会紹介」『学生生活の手引2018』学習院大学、2018年4月1日、47頁。 
  4. ^ 2018年度 早稲田大学大学院教育学研究科時間割(科目等履修生)」(pdf)、早稲田大学、2018年1月25日、 オリジナルの2018年12月19日時点におけるアーカイブ、2018年12月19日閲覧 
  5. ^ ジャンル 日本の歴史と文化 > 楠木正成と南北朝の動乱 (中野校)”. 早稲田大学エクステンションセンター (2018年7月22日). 2018年12月19日閲覧。
  6. ^ 作品の読みと現地調査(第26回やまなし文学賞 研究・評論部門選評)」(pdf)、 オリジナルの2018年12月19日時点におけるアーカイブ、2018年12月19日閲覧 
  7. ^ サントリー文化財団 1996.
  8. ^ 平成13年度第10回 研究・評論部門 兵藤裕己「<声>の国民国家・日本」(日本放送出版協会)”. 山梨県立文学館. 2002年10月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月19日閲覧。
  9. ^ 海津一朗(著)、歴史科学協議会 [編](編)「歴史のひろば 南北朝時代の成立に関する研究動向--兵藤裕己著『太平記(よみ)の可能性--歴史という物語』を手がかりに」『歴史評論』第11巻第583号、1998年、58-64頁、ISSN 0386-8907OCLC 5173419480 
  10. ^ 佐藤喜久一郎「〈書評〉兵藤裕巳『声の国民国家・日本』」『比較民俗研究』第18号、2002年、OCLC 747114317 
  11. ^ 平成15年度~平成17年度 文部科学省科学研究費補助金(基盤研究(A))研究成果報告書— 江戸の声. 東京大学大学院総合文化研究科教養学部美術博物館. (2006年3月). NCID BA7717178X. 課題番号: 15202005 
  12. ^ 松岡正剛. “松岡正剛の千夜千冊1633夜:兵藤裕己『琵琶法師〈異界〉を語る人びと』岩波新書 2009(ISBN:4004311845)編集:古川義子”. 編集工学研究所. 2017年3月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月19日閲覧。
  13. ^ “書評:人物像の偏向ただす—『後醍醐天皇』岩波新書”. 読売新聞. (2018年7月1日) 
  14. ^ “平成の「格差社会」をも射貫く:後醍醐天皇の革新的「王政」思想”. SAPIO (10月号). (2018-09-04). 
  15. ^ “史書を訪ねて 増鏡—宋学の影響受けた政治”. 読売新聞. (2018年9月4日) 
  16. ^ 平成の格差拡大 後醍醐天皇の「新儀」がヒントになり得る(NEWSポストセブン)”. 小学館 (2018年10月20日). 2018年12月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月19日閲覧。
  17. ^ 掲載ページ範囲の異なる書誌情報 「長嶋先生のこと」『学習院大学国語国文学会誌』第54巻、学習院大学、2011年、1-7頁、ISSN 0286-4436NAID 110008680139