IPO初値分析・株式投資〜Hephaistos Investment Research |
SHO-BI(7819 JASDAQ)IPO |
安定しているが、今後の成長性をイメージしにくい点が難点 09.9期の業績予想によるEPS約38円に対して、想定されている公募価格のPERは約10倍強となる。足元では増益基調は維持しており、一定の成長性を持っていると考えると、公募価格は一定のディスカウントが考慮されているとみることが出来る。 但し、目論見書を見る限り、販売先の開拓や海外取引による原価低減策の実施など、今後の事業拡大、利益拡大に関する具体的な戦略がイメージできる資料が提出されておらず、これからどうやって企業価値を増大させていくのかのポイントが見えてこない。漫然と安定した業績だということであるならば、公開想定されている公募価格以上の株価を期待することは難しい。 個別データ(肩は対前期比(%))
SHO-BIグループは、当社SHO-BIと粧美堂日用品(上海)有限公司から構成されており、化粧雑貨、服飾雑貨、キャラクター雑貨等の商品を小売業者、卸売り業者等に販売することを主たる業務としている。 顧客志向にマッチした商品群の提案を行うという卸売り機能に加えて、販売部門と企画部門が一体となって、「品質、企画、価格」の三点を重視して自社で商品を企画し、国内外の外部メーカーに生産委託を行う機能を持っている。それらの機能を活用した販売先のOEM商品の受注販売も積極的に展開している。 キャラクター雑貨では、ウォルト・ディズニー・ジャパンやサンリオ等の版権元からキャラクターの商品化許諾を受けて商品化された化粧雑貨、服飾雑貨等の雑貨を取り扱っている。SHO-BIでは自社企画商品の付加価値を高め、他社製品との差別化を図る観点から、版権元からキャラクターの商品化許諾を受けて、SHO-BIでキャラクター雑貨の商品化を行っている。 SHO-BIでは事業部門を販売先の売り場別に、ヘルス&ビューティー事業部門と、ファンシー・キャラクター事業部門、その他事業部門に三区分している。 ヘルス&ビューティー部門では、主に量販店、ドラッグストア等の化粧品売り場、ヘルス&ビューティーグッズ売り場等で、化粧雑貨、服飾雑貨等の販売を行っている。 ファンシー・キャラクター事業部門では、主に量販店・専門店等のファンシー・キャラクターグッズ商品を取り扱う売り場等で、キャラクター雑貨、化粧雑貨等の販売を行っている。 その他事業部門では、上記2部門に属さない事業として、100円均一ショップ、コンビニエンスストア等へ化粧雑貨、服飾雑貨、キャラクター雑貨等の販売を行っている。 |
08年9月期は、ヘルス&ビューティー事業部門では、つけまつ毛シリーズが好評だったほか、原油の高騰等による消費者のECO意識の高まりを受けて企画したECOバッグや湯たんぽの販売が好調に推移したことから、売上高は対前期比+約10%の増収となった。 ファンシー・キャラクター事業部門では、幼児・プレスクール等低年齢層向けのテレビアニメキャラクターについては、ヒットキャラクターが少なかったものの、中学・高校生以上をターゲットとしたキャラクター商品については、癒しを求める消費者意識の高まりを受けて、好調に推移した。また、大手小売業者等と共同で取り組んだ自社開発キャラクターグッズの販売も順調に拡大し、売上高は対前期比+約4%の増収となった。 その他事業部門では、コンビニエンスストア向け販売が順調に拡大したものの、主力事業である100円均一ショップ向け商品販売の成長が鈍化したことから、売上高は対前期比マイナス約8%の減収となった。 以上の結果、全体の売上高は対前期比+約4%の増収、コスト面では、原油をはじめとする原材料価格の高騰に対して、国内一般仕入れから海外協力工場との直接貿易にシフトすることでコスト増をカバーしたこと等から、営業利益では、対前期比+約36%の増益となった。 表1 事業部門別の販売実績(百万円、前期比%) 08.9期 09.3中 ヘルス&ビューティー 4,376 +10.1% 2,295 ファンシー・キャラクター 5,838 +4.8% 3,142 そ の 他 1,927 -8.0% 929 合 計 12,142 +4.3% 6,367 09年9月期業績予想では、売上高は世界的な不況を背景とした消費不振の状況が続く前提で、対前期比でほぼ横這いの約12,230百万円としている。自社企画商品の企画開発に注力して、中国等海外での生産委託によって売上原価を低減させる計画を織り込み、売上総利益率では、対前期比+約10%増を見込んでいる。 販売費・一般管理費では、人員増に伴う人件費の増加や、自社企画商品のデザイン作成等を含めた販売促進費の増加、東京本社事務所の増床に伴う家賃地代の増加、営業活動のための旅費交通費の増加等を織り込み、対前期比+約8%の増加を見込んでいる。以上から、営業利益では対前期比+約16%、経常利益では同+約11%の増益の見込み。
ストックオプションは存在せず、ロックアップによるカバー率も高い状態にある。ベンチャーキャピタルの出資もない。株式の需給面では、シンプルな構造になっており、特に問題点は見当たらない。 A. 発行済み株式数 12,160千株(単元100株) B. 公募 1,000千株、増資によるオーバーアロットメント 250千株 C. 売出し 800千株(売出し元は会社関係者)、既発株のオーバーアロットメント なし D. ストックオプション等の残高総数 0株 E. うち潜在株式に算入する数 0株 F=A+B+E 上場時点の想定発行済み株式数 13,410千株 【参考】(株数は売り出し考慮前) ベンチャーキャピタルの推定保有株数 0株 既存株主へのロックアップ情報: 会社関係者等7名と法人1社に対して180日間。但し、発行価格の2倍以上での市中売却は可能。対象株数は、11,165.4千株。 目論見書での想定公募価格は400円で、この価格に基づく公募によるSHO-BIの手取り概算額は約348百万円とされている。オーバーアロットメントで予定されている第三者割当増資の手取り額約92百万円と合わせた資金使途は、社内基幹システム投資の支払い資金に210百万円を充当し、残額を借入金の返済に充当する予定。
8月7日時点でSHO-BIのウエブサイトには投資家向け情報開示のページは設置されていない。但し、ニースリリースのページには、株式売り出しの決議や、目論見書、業績予想が掲載されており、情報量としては、今の段階で申し分のない状態になっている。 |
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本資料における個別銘柄に関する注意事項 EPS・BPS・株主資本比率の計算の元となる、純資産・総資産・株主資本は、各決算期末時点の会社公表数値を用いている。発行済株式数は、自己保有株を含まない。また、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 一株当りの配当は、株式分割・公募増資・自己株買い入れ等を必要に応じて過年度を含めて修正している場合がある。 その他の重要な注意事項 本資料は、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資対象となる有価証券の価値や投資から得られる収入は、証券価格の変動のほか、発行体の経営・財務状況の変化、金利や為替相場の変動やその他の要因によって変化する可能性があり、投資額を下回る場合があります。また過去の実績は必ずしも将来の成果を示唆するものではありません。投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。 本資料は、当サイトが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、その情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、本資料に記された意見や予測等は、資料作成時点での当サイトの判断であり、今後予告なしに変更されることがあります。本資料の著作権は当サイトに帰属し、その目的のいかんを問わず無断で本資料を複写・複製・配布することを禁じます。 |
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