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ずっと大切にしたいものだから!イタリアの学生が提案する”自分で直せる”靴

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誰でもお気に入りの靴ってありますよね。しかし履き潰してしまう頃には、もう同じものは売ってないというケースの方が多いでしょう。

靴は履き心地やちょっとした違いでイメージが変わってしまい、似たようなものすら見つからないということも… だから「なんとか修理に出したりしながら使い続けています!」という方もいらっしゃるのでは?

イタリアでソーシャルデザインを選考する大学院生Eugenia Morpurgoさん(以下、エウジェニアさん)が卒業制作でつくったのは、そんな方向けの専用リペアキット付きの靴。出来る限り長く愛用してもらえるためのさまざまな工夫が施されているのです。

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この靴は靴底が縫いつけられておらず、ソール(靴底)とアッパー(底部を除く上部のすべて)を簡単にはがして分けることができます。専用のリペアキットを使って適宜直します。

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エウジェニアさんは、このプロジェクトの目的についてこのように話します。

大量生産・大量消費の中、靴は「修理して使うもの」から「使い捨てるもの」になりました。このプロジェクトは、モノがどういう風に作られ、一つひとつのパーツがどのような役割を果たしているのかを理解することを目的としています。消費者が使い捨てではないモノとの付き合い方を作り上げていく一つのきっかけとなるでしょう。

モノが簡単に手に入ることで、手入れの仕方や直し方など、モノとの付き合い方の基礎を学ぶ機会が減ってしまいました。「自分で直せない」ということがより一層、使い捨てに拍車を掛けてしまいます。

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一見、自分ではどうにもできなさそうなものも、元々人が手で作っていたもの。どう作られているか理解できれば、自分で修理するだけでなく、オリジナルな仕様にカスタマイズだってできるようになります。それは、ジュエリーブランド・SIRI SIRIの際に触れた「もっと自由にお洒落を楽しむ」ことの最初の一歩につながるのかもしれません。

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ちなみに昨年11月から、ワイシャツで有名なメーカーズシャツ鎌倉とクリーニング最大手の白洋舎が組み、ワイシャツのメンテナンス方法を伝える取り組みが始まっています。

ワイシャツのクリーニングは、価格競争の対象となっています。そのためメーカーズシャツ鎌倉には、「クリーニングに出してダメージを受けた」という消費者からのクレームが多く寄せられるそうで、「これでは、良いシャツを作っても長く着てもらえない」と、この取り組みが実現したということです。

これからのメーカーには、一つのものを大切に使っていける工夫やしくみが求められているように感じます。同時に、使う私たちも、エウジェニアさんの靴などを通じて、モノの作られ方・使い方のキホンを学んで末永くお気に入りのアイテムと付き合っていく力を身につけたいですね。