アベノミクス相場にこれから参入しようと思っている人にすすめる5つの視点と6つの本
アベノミクス相場で日本の株式市場が堅調で、そのせいか当社のひふみ投信にもお金が急激に集まって来ました。もちろんそのことそのものは私たちにとってとてもよいことで、将来的にベストな運用をするようにつとめるだけです。、とはいえ、複雑な心境でもあります。
というのは、株式市場のリスクをきちんと考えている方がどの程度いるのかということです。いや、株式市場のリスクを考えてない人はいないでしょう。しかし株式市場が上昇をしてくると株式市場の下落リスクよりも、投資をしないで自分が置き去りにされてしまうリスクを高く見積りがちだということです。いつもは損をすることが嫌で投資をしない人が、他の人が儲かるさまをみてこれはいけないと思って出動をするという風情です。
私は東京証券取引所と東証全国日本株応援キャラバンの講師の一員として全国行脚をしました。昨年のゴールデンウィークからです。そのときはアベノミクスの兆候もなく、日本経済も日本の株式市場も見通しが暗い状態で、全国どこへ行ってもお客様が少なかったですね。いや、本当に。そのときに投資を始めた人はもうすでに6割近いリターンがあったことでしょう。株式投資で儲ける秘訣は日本経済や相場が暗い時にコツコツ始めることです。
しかし、アベノミクス相場が始まり株式市場が上昇をし始めたら、それはもうまさに「現金」な話で、お客様が一気に増えて来ました。盛況になってきました。熱気がすごいわけです。一攫千金を狙う人の熱気です。もちろん、その中には長期的な波動が来たと思われている人もいるでしょう。長期波動をとらえられるような人は私が観察をしている限り、始終相場を観察している人です。相場の悪い時もそのようなセミナーや勉強会などで目配りをしている方が多いようです。
ちなみに私は短期投資家がだめな投資家であるとはまったく思っていません。短期か長期かというスタイルの選択は個々の投資家の自由であり、短期投資というスタイルがあっていて、かつ成功する人も確実に存在しているので、それを否定しません。実際に相場の初動期にいつもさっそうとあらわれて相場の成熟期(十分高くなってきたところ)で華麗に売却をして撤収をするクレバーな投資家もたくさんいます。
しかし自分がそのような過去の成功体験をもたずに、アベノミクス相場で株式が上昇をしているのを見て、なんとなく乗り遅れている感じがしているのを感じてこれから参入しようと思う人は以下のことをぜひ考えてください。5つの視点でアベノミクス相場への対応の仕方を考えてみましょう。
○ 他の人が儲かっているかどうかとあなたの幸せは関係がない
まずアベノミクス相場で威勢のよい話がいろいろ聞かされています。一番底からもう6割も上昇をしたとか、株長者がたくさん出たとか。断言をしますが、どん底でバシッと投資をできた人はほとんどいません。それまで現金を持っていてどん底でバシッと投資をできたのは、たいがいマグレかもしくは天才です。そういう人をうらやんでも仕方がありません。