Original: iPad's Apple A4 CPU is feature-stripped ARM Cortex-A8 - report
By Sam Oliver
Published: Monday, March 1, 2010 08:20 AM EST
初期のレポートや惻々では iPad に収められている Apple のカスタム A4 SoC は、より高度でデュアルコアな ARM Cortex-A9 アーキテクチャをベースにしているとされていたが、ある新しいレポートではどうプロセッサは「たいして騒ぎ立てるほどのものではない」としている。
Ars Technica の Jon Stokes は土曜日、匿名の消息筋の声として、この A4 はシングルの Cortex-A8 CPU と PowerVR SGX GPU を備えた カスタム版 1GHz システム・オン・チップであるとしている。 Apple は、同プロセッサについてその速度以外の設計仕様を具体的には明らかにしていないものの、A4 は iPad のために自社設計したものだとしている。
「つまり A4 は市場に出回っている他の Cortex A8 ベースの SoC に類するもので、A4 ではさらにハードウェアが少ないという点が異なる」と同レポート。 「iPad には沢山の I/O がある訳ではないため、A4 そのものも必要ない I/O はなくても済む。 それとは対照的に典型的な Cortex A8 ベースの SoC には、携帯電話が利用できるよりも多くの I/O ハードウェアが備えられている。なぜなら、カスタマーがどのインタフェースタイプを必要とするかなど分かりっこないからだ。」
iPad 内にあるとされる Cortex-A8 は、昨年 6 月にデビューした iPhone 3GS 内にあるものと 同じチップだ。 主な違い: iPhone 3GS チップのクロック数は 600MHz であるのに対し、Apple A4 は 1GHz であるとされていることだ。
ではなぜカスタムシリコンが重要なのだろう? 他の Cortex-A8 デバイスに一般的にみられる機能を捨ててしまうことで、Apple は他よりも多くのパワーをプロセッサから絞り出せるようになる可能性が高い、と Stokes は語っている。 例えば、iPad は内蔵カメラの付いていない「唯一の」Cortex-A8 ベースのデバイスとなる可能性が高く、「そのため Apple はそれ用に割り当てられた処理ブロックを捨て去っているはずだ。」
「下辺にある 30-pin コネクタはひとつ、そして内蔵カメラを一切もっていないため、A4 はスマートフォンやスマートブックで想定されている同等チップと比較しても I/O サポートに割り当てなければならないものがはるかに少なくて済む」と彼は書いている。 「つまり、A4 は GPU、CPU、メモリーインタフェースブロック(NAND および DDR)、そして恐らくセキュリティーハードウェア、システムハードウェア、少数の I/O コントローラしか備えていないことになる。 作り売りの SoC では不可能なまでに削ぎ落とされたものなのだ。」
彼はまた続けて、P.A. Semi(
Apple が 2 億 7800 万ドルで
2008 年に買収した 工場を持たないチップ設計会社)が A4 の設計にかかわっているのかどうかも不明だ、としている。 彼によれば、その買収がじっさいに何らかの影響を及ぼしているとしたら、それは動的なパワー最適化のエリアであるはずだ、という。
「P.A. Semi チームによる努力のほとんどが
iPad チップではなく、
iPhone が SoC に向かっているということも十分にあり得る」と彼は書いている。 「
iPad の
LCD はあまりに大きいため、それによる電力消費も他の
コンポーネントに比べて大きく、A4 が
iPad に対し Snapdragon のようなチップと比較しても数パーセント以上のバッテリー持続時間を提供できているとは想像し難い。
タブレットデ
バイスの大枠において、A4 との比較において Snapdragon や i.MX515 のようなチップがもっている余分なハードウェアは大した問題とはならないだろうからだ。」
それがもし本当であれば、
Ars Technica のレポートは、
iPad には ARM Cortex-A9 ベースの CPU が含まれているというこれまでの主張とは
真っ向から反対することになる。
Bright Side of News もまた、
iPad には ARM Mali 50 シリーズの
GPU を備えているという誤った報道をしている。
A4 のテク
ノロジーがどのようなものであれ、
Apple は独自のカスタムチップを設計するにあたって
およそ 10 億ドル の投資をしたと推測されている。 また
AppleInsider による
iPad の
ハンズオンレビュー でも指摘されているように、この
プロセッサーはスピーディーな
Apple の
iPhone 3GS さえややのろく感じさせてしまうほどのものだ。
Apple は長年にわたって
ARM アーキテクチャのライセンスを受けてきているが、このチップのエネルギー効率のおかげで、
iPad では 10 時間のバッテリー持続時間を提供でき、スタンドバイ状態では一ヶ月保つことができるとしている。
「
iPad は、私たち独自のカスタムシリコンで駆動しています。 私たちには、
Apple でカスタムシリコンを製作できるような素晴らしいチームがあります」と
Apple CEO の
Steve Jobs は
iPad の基調講演 で語っていた。 「私たちはこのチップを A4 と呼んでいます。私たちが手がけたなかでももっとも進化した、
iPad を駆動するチップです。 このチップには、
プロセッサー、グラフィクス、I/O、メ
モリーコントローラ ... すべてがこのひとつのチップに収められ、驚くほど高速です。」