半導体
(サイエンス)
【はんどうたい】
- 半導体とは、電気を通しやすい「導体」と、電気を通しにくい「絶縁体」との中間の性質を持つ物質のことである。
- 半導体製品の多くが、イレブンナイン（純度99.999999999%）と呼ばれる非常に高純度に精製されたシリコン（珪素）を使用している。
半導体は様々な家電製品や電子機器に使われる「産業のコメ」とも呼ばれている。
日本の半導体事業は1980年代に世界で圧倒的な存在感を示し、日本の“お家芸”と言われた。85年には、生産量で米国を抜いて世界一となり、米国との間で半導体摩擦と呼ばれる貿易問題まで引き起こすほどだった。しかし、その後、円高や経営判断の誤りで新興国にその座を明け渡してしまった。
円高
85年にドル高是正で先進５か国財務相・中央銀行総裁会議で合意。急速な円高が進み始め、日本の競争力は次第にそがれていった。
戦略の読み違え
日本は需要の少ない大型のコンピューター向けを得意としていた。しかし、95年には米マイクロソフトがパソコン用基本ソフト（OS）のウィンドウズ95を発売し、パソコンの急速な普及は確実視されていた。90年代以降に台頭した韓国サムスン電子などは、こうした動きを見越して、巨額投資を続け、日本の会社との差を縮め、ついには追い越してしまった。