あの封建主義者の呉智英がマンガ論? と初見では思った事を告白する。私自身がマンガを他の分野より一段低く見下す俗論に毒されていたのである。本書は、俗論と戦う思想家呉智英が本領を発揮した堂々たるマンガ論。資料的価値はわからないが、労作なのは間違いない。マンガに関わって類似した名前をウッカリ間違えているのを指摘するだけでなく、それが見過ごされてしまう現状こそが問題なのだと喝破するのが、如何にも呉氏らしい硬派ぶり。私はそんなに詳しいわけではないが、手塚治虫を初め既知のマンガ家の位置付けを読んで、とても興味深く、容赦なくぶった切る呉氏の毒舌ぶりも相まって貪るように読んだ。
少し気になったのは個別のマンガ作品の評が、結局印象批評に過ぎないのではないか、と言うこと。そのため、そのマンガに思い入れある人には暴論にしか思えない評もあるように思うが、どうか。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
現代マンガの全体像 (双葉文庫―POCHE FUTABA) 文庫 – 1997/1/20
呉 智英
(著)
「マンガこそが日本の世界に誇る最高の文化である」と著者は言い切る。だからこそ、本格的なマンガ論の出現が待たれていた。マンガをめぐる批評の流れを変え、海外にも知られた、論争的にして威風堂々の現代日本マンガ論。待望の文庫化。
- 本の長さ309ページ
- 言語日本語
- 出版社双葉社
- 発売日1997/1/20
- ISBN-104575710903
- ISBN-13978-4575710908
この著者の人気タイトル
ページ: 1 / 1 最初に戻るページ: 1 / 1
登録情報
- 出版社 : 双葉社 (1997/1/20)
- 発売日 : 1997/1/20
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 309ページ
- ISBN-10 : 4575710903
- ISBN-13 : 978-4575710908
- Amazon 売れ筋ランキング: - 541,547位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 65位双葉社コミック文庫
- - 644位コミック・アニメ研究
- - 2,545位双葉文庫
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと見つけたり、似たような著者を調べたり、おすすめの本を読んだりできます。
カスタマーレビュー
星5つ中3.9つ
5つのうち3.9つ
9グローバルレーティング
- 星5つ星4つ星3つ星2つ星1つ星5つ59%19%0%0%22%59%
- 星5つ星4つ星3つ星2つ星1つ星4つ59%19%0%0%22%19%
- 星5つ星4つ星3つ星2つ星1つ星3つ59%19%0%0%22%0%
- 星5つ星4つ星3つ星2つ星1つ星2つ59%19%0%0%22%0%
- 星5つ星4つ星3つ星2つ星1つ星1つ59%19%0%0%22%22%
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
- 2018年11月6日に日本でレビュー済みAmazonで購入
- 2023年8月20日に日本でレビュー済みAmazonで購入最初から50ページくらいに渡って、ボールペンの線引き、丸つけ、矢印があるはあるわ…これで300円
は如何なものか…。
- 2004年6月25日に日本でレビュー済みAmazonで購入マンガというものが日本が世界に誇る文化であることは徐々に世界にも日本社会にも浸透しつつあると思うが、その文化についてまっとうに研究・評論されてきてはいないらしい。
呉智英といえば分かりやすい平易な文章で難しい概念を説明する名手だが、本書はマンガという一見柔かいテーマを扱った評論にも関わらず呉智英の他の著作と比較して少し難しい。内容的に非常に高度・本格的ということもあるが、マンガという一般的に知的程度が低く見られがちな文化を扱っているからむしろ力が入ってしまったのかもしれない。しかし、そのようなことを差し引いても本書はそのマンガという文化についての初の本格的な評論であって、俗論あふれるマンガ評論の流れを変えたものであることには間違いないと思われる。日本マンガという文化に関する基本文献として歴史に残る著作となるのではないかと思う。
- 2008年1月4日に日本でレビュー済み日本マンガ史を概観するのにベストな本です。。
多くのマンガ評論が好ききらい、むかつくむかつかないで行われている中、評論として
優れています。
戦前から1980年辺りまでをマンガ慨史として扱い、著者はそれを五期に分けています。
ホラーマンガからギャグマンガ、少女マンガまで押さえています。
単行本が発売されたのは1986年。まだまだ古びておらず「真剣に」マンガを
考えたい人はぜひ読むべきでしょう。
- 2006年2月5日に日本でレビュー済みじゃりン子チエの所では凄い差別的な事が書かれていて初めて読んだ時。ある意味ショックを受けました。はっきりいってはるき悦巳さんはそんな差別的なメッセージを込めて「じゃりン子チエ」を書いたのではないと思います。それとこの本の著者の呉とかいうオヤジは何かの本で「差別はあっても良い」とかホザいていた最低なオヤジです。はっきり言ってこの本のはるき悦巳さんの所はデタラメです。はるき悦巳さんに謝罪してほしいです。だけど、インテリさんが言っている事は自分には理解が出来ません。