内容説明
本書は科学哲学の(80年代前半における)最新のトピックスを盛り込んだ入門書として利用できるよう平易にかつ面白く書かれている。すなわち、本書のかなりの部分は(故ハンスン、故ラカトシュを含む)現代の主要な哲学者との極めて真剣な対話であり,論争である。豊富な歴史的事例の紹介があるとはいえ、著者は(ヘラクレイトスの言う)理性を教導せぬ博識家ではない。本書に見られるのは哲学することによって捜し当てられている事例の見事な収集であるが、一方活動の実際を精査することは、ウィトゲンシュタイン後の、彼に学んだ哲学の方法論が要求する事柄でもある。
目次
第1部 表現すること(科学的実在論とはなにか;建築することと原因となること;実証主義;プラグマティズム;不可共約性;指示;内在的実在論;真理の代用となるもの;本物と表現)
第2部 介入すること(実験;観察;顕微鏡;思弁、計算、モデル、近似;現象の創造;測定;ベーコン的主題;実験活動と科学的実在論)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばん
2
科学哲学のお話。操作できるなら実在だろ、とかなんとか。タイトルにボルヘスが入ってるし、ボルヘスの『創造者』「神の存在証明」を思い出す。論理は逆だが。のレポートついでに読んだ。文章が読みにくく、かといって内容は難しくもなく、ただただ惰性で読まざるを得なかった。2012/08/23
毒モナカジャンボ
0
コントに源流を発する、(論理)実証主義を中心とした哲学による科学の基礎づけプログラムはファイヤアーベントの登場以降既に有効性を喪失していたように思われる。筆者はプラグマティズムを持って以前の哲学者達が実験を軽視していたこと、観察と実験を曖昧にしていたこと、科学物語の形にする際に過去を些か歪めていたことを指摘する。ただ、「我々が実験において何者かを操作しているとき、その何者かは実在する」というテーゼは怪しい。論理実証主義の観点で言えば、科学とは自然現象のリバースエンジニアリングであり、現象の発現形式を理解→2020/05/16