内科医に聞いた!風邪を最短で治す方法(2020年更新)
2020年4月追記:多数の医師の評価・レビューにより、ヘルスケア情報が探せるサイト『ドクターズレビュー』より評価(風邪ランキング5位/16人の医師)をいただきました。
当記事に感想をくださった医師のアドバイスをもとに内容を一部リライトしてお伝えしています。
この記事の注意点
- 当記事は風邪症状が出た場合に医療機関を受診することを否定している記事ではありません。
- 風邪の容態もさまざまで、重篤なものに下記の対応策だと重症化してしまう場合があります。素人判断の治療ではではなく受診により適切な治療を受けることも必要なことは忘れないでください。
- また、当記事は『風邪』に対する記事であり、『インフルエンザ』を自力で治すことは推奨いたしません。
まいど。おっちゃんやで。
風邪ってホントに長引くと困るんだよな。
仕事や家事なんかにも影響するし、家族にうつして被害拡大なんてことも。
もちろん普段からの手洗いうがいなどの「予防」が1番大事なんだけど、それでも風邪ひいちゃうことってあるもんな。
今回はおっちゃんが病院で働いていたとき、内科医の先生から教えてもらった「風邪を最短で治す方法」を紹介するで!
目次
風邪薬は風邪を治す薬じゃない
風邪を早く治すには、やっぱり薬を飲むのが一番!って思うけどコレが違うんや。
「早めに風邪薬を飲めば良くなる」とか思っている人、多いみたいだけどな。
そもそも風邪薬に「風邪を治す成分」なんてものは入ってないんや。
たまに「抗生物質(抗生剤)」を出してくれる先生もいるけど「細菌を殺す薬」なので「ウイルス(風邪の主な原因)」には効果なし(細菌≠ウイルス)なんやって。
マイコプラズマ肺炎(風邪に似ているけど、細菌の一種であるマイコプラズマによって起こる肺炎)にかかった患者なんかには出すみたい。
風邪薬の成分は主に咳止めや解熱剤、抗炎症剤なんかで「つらいのを和らげる成分」なんや。
「治す」と「抑える」は似て非なるものなんやで。
症状を「抑える」ことによって体力の消耗を防ぐっていう意味合いでは風邪薬も大切みたいやね。
風邪を最短で治す方法・・・言っちゃうと「免疫をあげることに専念する」っていうのが大事。大事というかコレが全てなんや。
免疫の上げ方は色々あるんやけど内科医の先生が言う最も効果的な方法が次の3つな。
暖かくして水分はこまめに!(注意事項あり)
体温を上げることによって免疫力が上がるのは有名だけど36.5℃と37.5℃で免疫能力が5倍~6倍も違うという実験結果もあるんやって。
ただ、体温が高すぎると脳細胞に悪影響があるんで37~38℃を保つのがベスト!(2020年4月追記:熱があるのにさらに温めることはNGやで!)
じゃあ体をどうやって温めるかって話になるわな。
体を温める簡単な方法は以下の通りや
- 湯たんぽや電気あんかを体の中心部にあてて温める
- カイロ(貼るタイプ)をお腹や背中に貼る(低温やけどに注意)
- 葛根湯を飲む(葛根湯服用については注意!追記参照)
- 熱めのお湯につかる(体力喪失しないように短時間)
追記:葛根湯について
以下引用
葛根湯の注意点
・心臓や血管に作用がある「麻黄」の成分を含んでおり、高血圧、心臓病、腎臓病など循環器系の持病がある方は服用に注意が必要となります。
・葛根湯とは別に、他のお薬を服用する場合は、お薬の作用や成分に重複がないか確認が必要です。
・解熱剤で熱を下げる場合は、葛根湯の作用(発汗作用を促し、体温を下げる効果)と効果が逆に働き、飲み合わせとして適正ではない可能性もあります。
上記の注意点について、詳しいことは公的な文章を確認したり、主治医や薬剤師の方に必ず相談するようにしましょう。
麻黄(マオウ)のほかにも甘草(カンゾウ)っていう生薬にも副作用があるみたいで
以下引用
漢方薬の副作用としてもっと多いのは、「甘草」(かんぞう)の取りすぎによるも のです。「甘草」はその名の通り甘い薬草で、いろいろな処方に含まれて、嗜好品にも使われています。しかし取りすぎると、血圧が上がる、体がむくむ、血液 中のカリウムが低くなるなどの「偽アルドステロン症」になる場合があります。
「甘草」を含む漢方薬どうしや西洋薬の飲み合わせ、「甘草」を含む嗜好品や食品との併用などに注意する必要があります。
引用元:くすりの話 18 漢方薬~副作用はないの? – 全日本民医連
体力消耗なんか副作用や適用もあるみたいだし、臓器の弱い人は飲んじゃダメなんや!高血圧の人も気を付けたほうがいいみたいやね。
葛根湯はすごい昔からあって、ちょっと具合悪くなると、おばちゃんにやたら勧められた記憶があるけど、おっちゃんの場合は初期の風邪ならこれ飲んで寝るだけで本当に治るんやけど、人によっては結構危ない薬なので注意な。
追記:医師から『熱めのお湯につかるのも短時間であれば体力喪失せず良い』との指摘をいただきました。体温上昇の工夫は大事やで!
ビタミンCをとる!(注意事項あり)
次に大事なのが「栄養」な。これも定番だけど。
栄養っていっても特に「葉酸」とか「ビタミンC」が重要なんやって。
ビタミンCの1日の必要量は100㎎って言われているけど、風邪を早く治したい場合は2,000㎎~3000㎎程度を取ればいいらしい。(追記:医師から腎臓が悪い場合は大量摂取は危険とのこと)
ちなみに取りすぎたビタミンCはおしっこと一緒に体外に排出されるらしいけど、「尿路結石の原因にもなる」との意見があったんで調べてみたら
以下引用
ビタミンCを取りすぎると結石になると聞いたのですが、本当ですか?
以前ビタミンCを取りすぎると、尿中のシュウ酸が増え結石になるといわれた頃がありました。確かにビタミンCを多量摂取していると尿中シュウ酸濃度が非常に高くなることが報告されていましたが、分析の過程でビタミンCからシュウ酸が生じるため正しく測定されていなかった事が明らかにされています。
その後大量のビタミンC摂取と尿中のシュウ酸の関係の報告については結果がまちまちで不確実です。疫学調査においても、一例としてビタミンCを1,500mg以上摂取している男性では、25mg以下しか摂取していない男性と比べて、シュウ酸による膀胱結石が少なかったという結果があります。
以上の事からビタミンCを取りすぎて結石になるという事は現在では否定されているようです。ただし、疾患に関わる事ですので医師にご相談ください。
引用元:ビタミンC|大塚製薬
とのこと。つまり「尿路結石とは関係なさそう」ってことみたい。
本当はイチゴなんかの果物とかから取れたら理想なんだろうけど、サプリメントでも効果は十分やで。
たくさん寝る!
これも当然やけど、ものすごく大事なことなんや。
もはや一番の特効薬は「寝ること」って言うひともいるくらいやで!
睡眠と免疫力はとっても密接な関係があるんや。
風邪で体が弱っているときなら7時間と言わずに8時間でも10時間でも寝たほうがいいみたいや。
「安静にしてよく睡眠をとること」ってやつ、よく言われると思うけど本当に大事やで!
まとめ
とにかく風邪を最短で治したい場合は
ビタミンC3000㎎くらい飲んで、水分大量に取って、適度に暖かくして寝まくる
ってこと!
『最短で治す』とは言ったものの、やっぱり体を休めることが大事!『時間が薬』ってことも忘れないでほしいで!
あとがき
読者様からのたくさんのご指摘や意見、コメントやメッセージありがとうございます!
また、医師の評価によりヘルスケア情報が探せるサイト Doctors Review(ドクターズレビュー)様からの意見・感想も大変感謝しております!
参考にさせていただいたコメントを引用させていただきます。
以下引用
医師によるレビュー(8件) 記述が明快で誇張がない
「風邪を最短で治す方法」と題され、その内容は薬に頼らず、栄養と睡眠を十分に取り、自然治癒力を高めることを勧めるものであり、好感が持てる。漢方薬の種類やビタミンCの摂取量については出典が記載されており、独りよがりで書いたものではないことも示されている。ただ、インフルエンザについての記載がないのは、「インフルエンザも自力で治すべき」と誤解を与える恐れがあり、追記をお願いしたいところである。
内科 55歳 男性普通の人にもわかりやすい
普通の人にもわかりやすく記載されていると思います。ホームページのレイアウトがわかりやすく求める情報がすぐに得られるような検索システムも備えられています。またフォントやカラーもわかりやすく使用されています。
内科 馬場健先生 50歳 男性風邪を治す方法についてわかりやくかかれている
おっさんが主語なので、小奇麗な写真うつりのいい医師がでてくるよりも好感がもてる。
風邪薬の記載はよいと思う、対症療法にすぎないのが伝わる。
漢方薬の記載もわかりやすくてよいと思うが、甘草の副作用はわかりにくい。
栄養についてもビタミンCとターゲットがしぼられているのでよい、量の目安も記載されているのもよいと思う。
最後の追記は不要だと思う。内科 47歳 男性長い
記載されている情報はおおむね有用な情報で正しいと思う。内服の効果、体温と免疫などは良い情報だと思われる。ただ長すぎてまとまりがない。全部読むほど魅力的にも思えず有用な情報が十分伝わらない可能性が大きく思われる。
内科 46歳 男性
以上、本当にありがとうございました!
ではでは、またのぅ!
一般人への啓もうとして良い
風邪にまつわる世間の誤解は未だに強烈で、薬への依存度は非常に高い。しかも、仕事が休めないから薬で一発で治して欲しい、という要求でやってくる人が目立つので、風邪に抗菌剤を出しまくる医者が後を絶たないという有り様である。こういう一般への啓蒙情報が浸透することを願ってます。ただ、文字が小さいのでもっと読みやすく大きな字になるとなお良いです。