最近通勤時間に色々な本を読むようになって、ふと思った(というか前から思っていたんだけど、やっと文章にできるまでに考えがまとまったというべきか)事がある。
良く色々な人が書く(言う)事に、「本に線を引いて読むと、効率よく読むことができる」といような意味の事が書かれている事がある。まったくの個人的意見から思ったことは、自分にはそれは向かないなということだった。個人的に本は基本何度でも読むもの。それは漫画だって小説だって変わらない。雑誌や新聞は全部取っておくと置く場所がなくなるから、捨てるけど、それでも気になった記事やページは切り取ってファイリングしておく。そしてそれをふとした瞬間に読み返すのだ。そんな何度も読む本などに一度線を引いてしまうと、その時自分が考えた(感銘を受けた)事に引きずられて、新しい自分の考え(新しい発見)が出てこない気がする。一度読んで感銘または心に響いた言葉、文章は、自分は面倒でも全て書き出す。あまりにも長いページにわたっている場合は、どの本の何ページ何行~というような書き方で記録しておく。書き出すことによって、より内容を理解できるし、さらに自分の心に入ってくる。次に読んだとき、もう一度そこを抜き出そうとすれば、そこは自分にとって普遍的に大切な(変わらない)文章(言葉)であり、教えである。以前抜き出したが、今回目に留まらなかった文章は、すでに成し遂げたことか、今の自分には響かなかった言葉である。そして今回新しく目に留まった文章は、今の自分の新しい課題である。
時には、本全体を読んだから、最後のこの言葉が心に響くというような場合もある。その時は、それをそのまま書けばいい。漫画だって一緒だ。心に残った言葉は、やっぱり書き出している。日本の漫画って結構奥が深いと思うし。そしてそれは本だけでなく、音楽や絵だって同じことだと思う。同じ音楽を聞いても以前聞いたときに感じた事と、今聞いて感じる事は違うはずだ。もちろん同じ部分もあるかもしれないが、そこは本同様、自分にとって普遍的に大切な何かなのだろうと思う。そうやって記録すると、過去の自分が何を思って何につまずいていたのかがだんだん見えてくるようになった。未来のことまで予測するのは自分には無理だけど、過去の自分は未来への教訓を残してくれている気がする。そうやって溜まってきた文章を読むと、また違った考えが浮かんでくる。